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爺さんと怪物少女  作者: あさしおやしお971号
騎士と呪いと花
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王女と騎士と侍

ソルベを連れて家に帰ってきたヘルムートとアル。

ソルベの言う呪いを解くという花については調べている。

だがそれらしき情報は得られていない。

そんな中ソルベもヘルムートの家での生活については何かとあるようで。


「むぅ、この家は東の国のような様式なのか」


「そうですよ、改装したんです」


「ヘルムートも東の国に魅了されてるわよね」


「アルがそれを言うのか」


そんなソルベも騎士である以上剣の腕には自信があるようだ。


彼女は主に刺突剣、俗に言うレイピアを使うようで。


「アルは一般的なロングソード、洵は刀というのか?を使うのだな」


「ええ、刀はとてもよく切れますよ」


「ソルベはレイピアなのね、なんかバラバラの剣士が三人って感じ」


「それはそうと花の事はどうするんだ、調べるにしても何かあるだろうに」


「ソルベさんもなんで呪いとか男に戻るとか言ってるんでしょうね」


ベリンダもそれについては疑問のようだ。

そんな呪いが本当にあるとでも言うのか。


アルも国にいた時は書物は結構読んでいたが、そんなものは知らない。

胡散臭い話であるので信憑性に欠けるのだ。


「ですが呪いで女にされたですか、本当なのでしょうか」


「そこはワシもどうにも腑に落ちん、そんな話は聞いた事すらないぞ」


「だが僕の家族がそう言っていたんだ、間違いない」


「胡散臭すぎる、それこそ誰かに吹き込まれた嘘なんじゃないの?」


「姫様も疑ってかかりますね…」


とはいえアルの言う事も分からなくはない。

ヘルムートも知らないし、他の人達もそれを知らない。


冒険者達にも聞き込みはしてみたが、めぼしい情報はなかった。

世界を職場にしている冒険者達も知らないようなものが実在するのか。


そもそもそんな呪いがあるのかというのも疑わしい。

その信憑性そのものが疑わしいのだ。


「とはいえ頼まれたからには一応探さねばならんか、どうしたものかな」


「呪術関係のデータベースや書物を読み漁るしかないのでは?」


「僕も自国で調べはしたが収穫はなかったぞ」


「ますます胡散臭いじゃないのよ、どこまでが本当なのやら」


「姫様は疑ってかかる性格ですからね」


呪いの事も花の事も情報がなさすぎるのだ。

それを探すのは砂漠で針を探すようなもの。


アルは疑ってかかっているし、洵やヘルムートも存じない。

木花なども流石に知らないだろうし、どうしたものかと。


「とりあえず時間はある、ゆっくり考えるさ、それより腹か減った、何かないのか」


「やれやれ、なら冷蔵庫にプリンでもあったろ、それで我慢しろ」


「ソルベさんも舌は肥えていそうなのですが、いいのでしょうか」


「ここの食事に染めてやればいいわよ、私みたいにね」


「姫様はここの食事に染まりきってますよね」


そんなわけで冷蔵庫からプリンを出してソルベに食べさせる。

高級というわけでもなく普通に市販されているプリンなのだが。


「ほら、これで我慢しろ」


「…美味いな、それなりにいいものを食べてきたつもりなのだが」


「味覚もありますけど、高級なものは安全を買うって事ですよね」


「ですね、ソルベさんの問題もゆっくり解決していきますか」


「どうにも腑に落ちないわね、信憑性がねぇ」


そうしてソルベの頼みものんびり解決していく事になった。

解呪の花、女に変えた呪い、胡散臭いし信憑性に欠ける。


その頼みを解決する事は出来るのだろうか。

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