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チョロイン☆デビュー!  作者:
城下町
6/79

第五話「武器は覚醒に必要でしょうか?」

「…わぁっ、いつきても城下町って広いね」

クリスが目を輝かせながら、広がる町を見渡している。

ジェイドとライズの二人は、もうすっかりこの光景にも慣れている様子で、腕を組んだり壁に寄り掛かったりしながら、暇そうにクリスを見つめていた。

一方の私はといえば、入ってすぐの場所にある、大きな武器屋にすっかり見惚れていた。

剣、槍、斧、短剣に太刀、杖、ハンマー、ムチ、そして籠手。

…あれ?私の認識では、籠手って防具なんだけども…。あと、金属だらけで、着用するときに痛そうだ。


そんなことを考えながら武器屋を見ていると、身体が勝手に動き出していた。

「あ、おいアリア!どこ行くんだ」

ジェイドの声が聞こえる。そんなに過保護にならなくても、私は迷子になんかならないぞ。

そもそも、数十歩移動しただけで到着する場所なんだ。

手早く場所を変更して、私は武器の数々をじっくりと眺める。


「――ん?」

そんな商品が陳列されている中にひとつ、貼られているポスターに気付いた。

入口からじゃあ、よく見えなかった場所だ。

大きな表題を読んでから、私の中のときめき…っぽい感情は膨れ上がる。


「っ! 大会だ…」

私が驚いた表情をしているのを見て、三人もこちらへと歩いてくる。

「アリアー、どうしたの?」

「これ、初心者~中級者専用の…武術大会、って!」

「…出るの~?武器とかは?」

「さっきまで欲しそうにしてたし、籠手でいいんじゃない?」

ライズの提案に、私は籠手を見つめて考えた。どう見ても金属だけの装備。

…痛くないのか?

「えぇ、どうせ下に長手袋つけるもの」

――そこでよくよく考えていれば、もしかすると私は違うものを選んでいたかもしれない。

だが、なんとなくの直感で、私は「…これがいい!」と叫んでいたのだった。



「…じゃあ、これからは各自、自由行動だ。三時にはここへ戻ってくるように」

ジェイドの宣言で、私を含めたパーティーメンバーは、それぞれの目的地へと向かい散って行った。


先ほど購入して、早くも気に入ったこの装備。

腕に触れる、硬い手袋と、その上から何故かくっ付いている籠手を眺めながら、

私は西口の、遠くからでもはっきり見える大きな店へと向かう。


――冒険者も一般人も、店の周りには全く居ないような気がしたが、あまり気にせずに私は入店した。

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