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一生ニートじゃダメなんですか?(真顔)

 この世界に家族計画って単語あるのかなぁ?(挨拶)


 気が付けば弟や妹が沢山増えております。

 お父さんと、お母さんは元気だなぁ(棒読み)


 活動範囲も広がって、狩猟方法も確立されてきているのだから、死傷者はほぼなし。

 多少、家族が増えたところで、食料も安定供給出来ているし飢える事もない。

 

 いやー 順調過ぎて怖いわー


 どの程度順調かと言えば、最近では、私やお父さんは直接指揮を執っていないくらい順調だったりする。

 私の兄妹たちは指揮官としても優秀で、確実に食料をゲットしてくれるのだ。

 うーん、働かなくてもご飯が食べられるって最高!!(おい)

 

 とまぁ、そんなに甘い訳は無く、最近の、私の活動は狩猟範囲の拡大にある。

 つまりは我が家のテリトリー領域を増やすことにある。

 家族が増えたことで、近隣の狩猟は若い弟や妹に任せ、脚の早いメンバーで少し遠方の猟場で獲物を狩る。

 そうすることで、さらに食糧供給を安定させるというもの。

 その為にも常に狩猟場所を増やしていくことは大事なのだ。

 我が家の面々の活動範囲も、その大きさに比例して広がっているしね。

 

 私自身、自分達が暮らす大草原や、大森林の先に何があるのか確かめたいという気持ちもあった。

 ただ、結構な範囲を捜索しても、大きく生態系が変わるという事も無かった。


 うーん、この世界にやっぱ人間はいないのかなぁ?


 割とそんな風に思ったりもしていた。

 日帰りで行ける範囲の探索は、実際のところ、ほぼ終了している。


 次は日帰りでは帰れない範囲の探索なのだけど、これに関しては結構迷った。

 単独行動したら敵に狙われるのでは? という心配はあまりなかった。

 私の大きさ、能力は既にお父さんに匹敵する。

 血迷った飛竜なら喧嘩を吹っかけてくるかもしれないけど、流石にそれは無いと思う。


 もう一つの悩み。それは私の立場に関するもの。

 最近なんとなく、いや、本当になんとなーくだけど家族の中で肩身が狭い。

 いや、狩猟に参加しないで、ただ飯食っているからとかではない。

 

『お前さぁ……いつ独立するの?』


 いや、言われてないけど雰囲気でわかる。

 序列で言えば、私が家族の中で3位なわけですよ。


『お兄ちゃんが結婚してくれないと、私も結婚できないでしょ!』


 みたいな空気をひしひしと感じるのだ。

 個人的には、私を差し置いて上の兄姉たちが独立しても全然構わないと思うんだけど

 うちの家族の頭は割と固い。

 序列を割と重んじる。

 いや、それが私が群れの中で評価されているって意味なのは理解しているんだけどね。

 

 さらに言えば、私の姉――同い年の姉からのアプローチが重たい。

 いや、遺伝子的に近親交配ってどうなの? とか思うけど、冷静に考えればそれしかないわけですよ。

 他に自分と同一種族が居てるならまだしも、今のところ我が家以外の同種族を見たことがない。

 ならば、子孫繁栄を考えるのなら兄弟姉妹の中から相手を選ばなければならないわけですよ。

 姉からすれば、私は兄弟の中では最も優秀な雄。

 つがう相手として選ぶのは至極ごもっとも。

 

 ……ただし、私の前世が女でなければね。


 つまり最近のみんなの醸し出す空気は

 『早く姉と二人で独立して、そこで自分の家庭を築け』

 『狩猟範囲の拡大って要するに新居探しでしょ? わかってるって』

 そういうニュアンスを如実に醸し出している。

 もちろん、それが私に対する敬意だったり評価だったりするのは理解している。

 

 だから、もし、活動範囲外の探索を私が提案したら

 『要するに結婚だな? よし、出て行けー』

 とか言われたらどうしようと、なかなかお父さんに切りだす事が出来ないでいた。

 

 しかし、未知の領域の探索をしてみたいという好奇心がそれに勝った。

 最悪の場合ケース、姉を連れて行けばいいだけだし


 しかし、私の提案は、思った以上にあっさりと許可が下りた。

 うーん、案ずるより産むが易し

 

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