アーサーとライト
今日は、楽ちんだ。
というよりも、お気に入り数が増えてきている!?
私の小説がこんなにも見てもらえたりもするんだ。
いつも、見てくださりありがとうございます。
批判的な感想でも、応援メッセージでもバンバン待っています。
というか、是非に。
さみしいのでよろしくお願いします。
日はもうそろそろ落ち、夕日が地上と空との境界線上で幻想的な光を出し、輝いている。
リーナたちの言により夕食ができるまで暇を持て余した俊光。
俊光は、自室に入るとすぐさまT-ギアをつけて、アトゥムの世界へと旅立った。
ライトが目を開くと薄暗い空間が広がっていた、直後はここは何処だなどと思っていたが、品の良い香が匂ってきたことによりあの大樹の根できた洞穴、つまりはアーサーの住処だと気付いたのそう遅くはなかった。
「そうだった、アーサーに寝床を貸してもらっていたな。」
今日だけで、色々なことがありすぎて少々忘れ気味になっているライトは、アーサーがここにいないことに気付く。
(そういえば、アーサーがいない。)
洞穴から抜け出したライトは、アーサーを探しに出た。
アーサーの気配を探るべく周りに注意を払った、しかし、ここら辺一帯に住処から半径2kmほどの範囲には、それらしき気配はおろかモンスターが一体もいなかった。
アーサーが自ら気配を念入りに消しているのならば、例え俊光であろうと近距離以外見つけるのは困難に等しい、だからといってアーサーが、気配を消すなんてことはないのだ。
それよりも驚くべきことは、ここら一帯がアーサーのテリトリーとしてモンスターに恐れられ、忌避されていることだ。アーサーのここでの強さはやはり次元が違うのだろう、この森の王がアーサーなのだと改めて実感できる。
ライトは、範囲を最大に広げた、その範囲およそ半径40kmである。
アーサーもライトも化け物である。
始まりの町にまで届いたその探知にアーサーの反応が範囲を広めたせいで薄いがあった。
そこは、ここから西に2kmとちょっとぐらいの所だった。
最大にまで引き延ばす必要性は全くのゼロだった。
ライトが歩いているこの山道、このアーサーのテリトリーの木々は皆綺麗に整えられている。
おそらくは、アーサーが自らしたのであろうが、万単位の木々をここまで美しく造り上げるのは常人にはとてもできない、すごい根気と芸術性である。
地球でこのような場所がもし存在したら世界遺産として登録されるのではないだろうか、ここの木々は、皆綺麗に整えられてはいるものの、その木の個性や形状を周りの木々と同調、調和させている、全であり個、個であり全とはこのことであろう。
アーサーは、この木々のことを慈しんでいるからこそこのようなことができるのだろう。
ライトは、草木をかき分けながら、アーサーのいる所へ向かう。
丁度、アーサーの近くにまで来ると木々がなくなった。
そこには、虹色に光っているかのように見える神秘的な大きな湖があった。
その湖の中心にある浮島に誇り高きウサギ、アーサーがいた。
アーサーは、上を向いて何か呟いている、まるで祈るかのように、願うかのように、嘆くように。
アーサーが向いている方向から仄かな光が灯った、どうやら雲に隠れていた月が、三日月が、顔を表したようだ。アーサーは、それを見ると許された者の貌、感謝の念を表し切れない者の貌をした。
ライトは、それをじっと見つめている。
アーサーにとってとても大事なことが行われていると感じたからだ。
目の前のウサギは、ライトとは今は違う空間にいると思わせるほどに。
アーサーは、目を一度瞑るとライトの方に顔を向けた。
『来たか。』
「ああ。」
『もう行くか?』
「...行こう。」
『そうか。』
相棒として、戦友として、アーサーと共にライトは、自分たちのすべての障害を薙ぎ払って見せよう、と心に刻む。
NPCのAIがここまで高性能で、人と何なら変わりがないのことが、このVRMMOの人気な点である。
NPC一つ一つに、個性があり、過去があり、未来があるのだ。
ライトは、この世界の存在に今一度の素晴らしさを感じた。
再び、例の大樹の元までライトとアーサーは戻ってきた。
途中、アーサーが腹がすいたと言って、メタブルという頭に金属できた分厚いプレートが付いており、筋肉剛隆で、軽トラックほどの大きさの雄牛(雄牛しかいない種)の群れに突撃した。
名前は、モンスターを凝視するとポップアップしてきたのでライトにも分かった。
バッファロー(仮)より強かった、というよりも数が多すぎた、まさかあの雄牛が数百匹単位で群れで行動するとはライトは夢にも思わなかった。
雄牛が、一切の隙間なく軍隊のように隊列を組んで絨毯攻撃の如く攻め入ってきた時には、さすがのライトであっても恐怖と危機感を覚えた。
メタブルの筋肉質な姿なのに肉自体は驚くほど柔らかいというファンタジーな肉を火で炙り、頬張りながらライトたちは、再度、旅の予定を決めた。
『ライトは、どこに行こうというのは本当は無いのだな。』
「そうだな、ここの地理など知らんしな。」
『ならば何故、ここに来た?、言い方は悪いがここにレベル1がくるなど正気の沙汰ではないぞ。
まあ、予からすれば、それでこそ相棒だと言いたくもあるがな。』
キュッ、キュッ、キュッと可笑しそうに笑い声を出すアーサー、肉を食べている姿が、とてもシュールである。ウサギは、草食だろ!?
実際の所、ここの地理、西の森の地図など何処にもない。
そもそもにおいて、この世界の全体の地図というのが、例外を除き、無いのだ。
ならどうやって、通商するのかというと北の森から入り、長年にわたり舗装された道に出て、そこから一番近い、冒険者の遭国といわれるアトラポリスという国の街の一つビギードに着き、そこを拠点として各地にとんでいくしかない、始まりの町は中立国的なものらしく国による干渉がない独立した街だ。
「ここが、東の森だと思っていたからな。」
ライトは、アーサーの問いに少し苦笑気味の表情で、答えた。
アーサーは、それを聞き、キョトンとした顔になり、たちまちにぴゅううううーーーーー!!!と言いながら爆笑しだした。
『ハハハ、東の森と間違えただと、ふははは、これは愉快だ、
東の森はに行ったとしても気が狂っているとしかいいようが
無いぞ、全く、ふふふ。どちらにしても、やはり、貴公は、
貴公なのだな、ライト。』
アーサーは、食べ終わるまでの間、ずっとそのことについて、ライトを弄った。
とうとうライトもイラッとしたのかアーサーの前に出た。
「覚悟はいいか、アーサー」
「待て、Wait、warten、話せばわかる!!」
「問答無用」
ライトは、ライトの魔の手から必死に逃げようとするアーサーを捕まえて、アーサーの耳と脇をくすぐり始めた、アーサーは、耳と脇が弱いのは、ライトは見た時の構えを見た時に気付いていた。
ぷうううううううううううううう!?
森に、ウサギの悶絶したような声が響きわたった。
2時間後、
白目を向きながら気絶したアーサーとにっこりと笑っているライトがいた。
しかし、
ライトは、今更ながら気づく、例えここが4倍速の世界であっても今の時間はやばいのではないかと。
急いでログアウトし、ログアウトの仕方を少しながら忘れてしまい結構ロスしたが、現実に戻った。
目を覚ました。
夕日は、完全に沈み夜中になっていた。
自分の後ろに物凄いプレッシャーを感じた。
鬼がいた。
正確にいえば、太陽のような笑顔のリーナがいた。
横には、ケチャップのソースが付いた香織がいた。
「俊光様、少し遅いのではありませんか?」
口調はとても優しいのだが、オーラがやばい。
「正座。」
「はい。」
リーナの指示におとなしく俊光は従った。
それほどのあらがえない恐ろしさを今のリーナは有していた。
女性はこういうところは強い。
しみじみとそう思う俊光である。
そして、香織が、
「リーナ、.........怒ると、こわい」
もっと前に伝えてほしかったよ。
評価・感想よろしくお願いします。
次は、3日後あたりだと思います。
ご了承ください。