表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/68

こうしてLvが上がった

「そこの貴方、ビギナー?」


噴水前で行動方針を考えていると、声をかけられる。

声のした方を見ると、革鎧を着た白い猫女っぽい女の子が居た。


「ねえってば、貴方ビギナー?」


「そうだけど。」


「じゃあ、よかった。

貴方、このゲームを始めたばかりよね?」


「う、うん。」


「悪いんだけど、一緒に来てもらえないかな?

あ、PKとかじゃないから安心していいわよ。

PKできないし。」


「どういうこと?」


「えっとね。

中級雑貨店を使えるようにする為のクエストなんだけど

中級雑貨店を訪れたことがない人を連れて行かなきゃダメなの。

だから、色々と見て回りたいと思うんだけど

中級雑貨店に行かれるとマズいの。

ね、お願い。」


「そういうクエストもあるのか。

いいよ、ついて行くから案内して。

ついでに色々教えてくれるとありがたい。」


「お安い御用よ。

このミャーコさんにお任せよ。」


「ミャーコさんというのか。

俺はユウ。ミャーコさんよろしく。」


【パーティ申請/ミャーコ(13)  Yes  No】


「Yesに触って。」


言われたとおり、Yesに触る。

さっきのチュートリアルと一緒か。


「じゃあ、着いてきてね。

行きながらだけど、聞きたいことがあったら聞くわ。」


そう言いながら、2人で歩く。

聞きたいことといえば、まずは


「え~っと、モロ初心者なんだけど

お勧めの狩場ってある?」


「そうねぇ・・・

始めたばかりなら南門から出た所のウサス湖周辺か

東門からでた所のトイス平原ね。

ウサス湖は少し遠いけど、湧きが良いわね。

大体Lv3~5ってところかしら。

赤ポ・・・あ、ヒールポーションのことね。

それがあれば狩り続けられるわね。

トイス平原は近いけど、初心者が多いし湧きも悪くはないけど取り合いになるかしら。

ユウが良いなら、手伝うけどクエスト受けてみる?

普通に狩るよりは多めに経験値もらえるわよ?」


クエストねぇ・・・

たしかに、クエストで経験値を貰えるのは鉄板だな。


「初心者クエストってのは?」


「初心者クエストはLv1~4までのキャラが受ける専用クエストよ。

種族によって違うけど、Lv1~4までの4段階あって、

4つ終わらせればLv5になれるクエストね。

ちなみに、あたしの場合・・・というか、ビースターだと配達だったわ。

アイアナーだと採掘、ドラグノイドだと戦闘らしいわよ。

ヒューマンは採取のはずよ。」


採取ときたか。

これまた鉄板だな。


「それは、ギルドで受けるのか?」


「ギルドといえばギルドなんだけど、少し違うわ。

正確に言えば冒険者協会よ。

このゲームでギルドというのは、大規模なパーティみたいなものね。」


そっちね。OK。


「ということは、目的に合った集まりがギルドってことか。」


「そそ。まぁ、ギルドを作るためには専用クエストを受けて

冒険者協会に登録しなければいけないけどね。」


「ギルドには誰でも入れるのか?」


「無条件で入れるギルドもあるし、条件があるギルドもあるわよ。

例えば、ゴート山賊団だったら盗賊系のジョブが必須だし、

赤獅軍だったら両手剣がメインウェポンであることが条件ね。」


「山賊て・・・」


「うちのバカ兄貴が、

『仮想世界で犯罪に走ることで、現実で犯罪に走らないようにする。

あと、万一犯罪行為に巻き込まれた場合に対処しやすくなるから

PKできるギルドを認めて欲しい。』

ってメールしたら即OKが出たって言ってたわ。

だから、ゴート山賊団だけはギルドホームが街の外。

ちなみに、ゴート山賊団のメンバーに対しては例外的にPKできるわよ。」


ヒャッハ~とか叫んでねぇだろうな・・・


「ま、山賊団とは言ってもMOBみたいなモンだし

自腹で賞金出してるし、

ビギナーは襲わないってルールがあるみたいだからいいんじゃない?」


「ビギナーは狙わないわ、

自腹で賞金出すわって、どんだけ優しい山賊なんだよ・・・」


「さ、一端お話はお終い。

入って入って。」


話しているうちに目的の店に着いたようだ。

促されるままに店に入る。


『おぉ、あんたか。

どうだ?俺の店を知らねぇって不届き者は見つかったか?』


腕を組んだオッサンがミャーコに話しかける。


『たしかに見かけないツラだな。

よし、店の宣伝を手伝ってくれた礼だ。

あんたにはうちの物を売ってやろう。』


会話が繋がってない気がするが、

NPCなので放置する。


『そこのお前。

お前もうちで何か買って、しっかり俺の店を宣伝しろ。』


俺にも声がかかる。


ピロリ~ン


【Lv2になった。】

【Lv3になった。】

【Lv4になった。】

【Lv5になった。】

【ノービスLv2になった。】

【ノービスLv3になった。】

【ノービスLv4になった。】

【ノービスLv5になった。】


クエストを手伝ったからなのか、

パーティに入っていたおかげなのか、

Lvが勝手に上がった。


「ミャーコさんよ、Lv5で転職できるんだよな?

どこに行ったら転職できるんだ?」


「冒険者協会よ。」


「じゃあ、転職したいから場所を教えてくれないか?」


「え?」

Lvが上がったのは、パーティに入っていたからです。

さらに言えば、Lv10相当のクエストをLv1でクリアしたようなものなので

Lv差補正が加算されて一気に上がりました。

も一つ付け加えると、

作者は経験値を幾つ与えるかで10面ダイスを2D振ってます。(出目は51)

これに補正分を掛けると、ギリギリLv5に到達出来ました。

なお、このゲームはLvが上がるまで

自分の獲得経験値は見えない仕様となっています。


だって、現実では自分の経験値なんて見えないじゃないですかw


というのが公式の回答。

その割にステータスは見えるという非現実。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ