log in - 92 そして謁見の間は、驚愕に包まれる。
「こほん、改めて名乗ろう。妾がこの『鉄血のオデット』の皇王、オルテナ=オル=ブリギッドだ。同時に王家直轄の工房兼商会、戦鉄錬の長でもある」
所変わって謁見の間。高らかと名乗りを上げる女皇陛下……なのだが……。
改めて、じゃないよなぁ……名乗られるの初めてだし。いきなり、余のものとなれ……だったし……。
横目で見れば、他の3人も同じことを考えているのだろう、複雑な表情を浮かべていた。
「~~~~~っつ!?」
もっとも、1人お調子者がツッコミを入れたそうにしていたので、すかさず足を踏みつけてそれを阻止したが……。
うん、そうしなければ絶対に口走っていたことだろう。
「高笑いだけで、自己紹介ってなかったよねぇっ“キランッ”!」
と、とてもウザったく……。
「それにしても、だ……むうぅ……」
「あ~、何だ?」
何か“ジロ、ジロ”と見られているんだが……?
居心地の悪さに、一瞬言葉遣いをどうするべ? と思うも、すぐにまあいいかと開き直る。
今更だしなぁ……うん。
「いや、なに。この国に最初に訪れた『転生者』……かの巫女等と同じ世界の出自のものの名がアギトとは、な……」
「??」
「いや、気にするな。それよりも、だ。生産設備一式を整えたいということだが……スペース、かなり取るぞ?」
「ああ、それは問題ない。俺のホームは、恐ろしくデカいからな。それこそ……“ボソリ”」
「な、何やら最後に恐ろしい呟きが聞こえたようだが!?」
「いや、気にするな」
「気にするわ!」
「あ~、師……陛下。そこのところは、何卒スルーで」
若干呆れ顔のオーレルから、そう助け舟が出るも……。
「できるか!!」
ごもっとも。
あれを最初に目にしたオーレルやエレオノーラ達も、目ん玉ひん剥いてあんぐりと口を開いていたっけなぁ……。
そして、ホームに元々完備されていた生産施設を見てもらったんだが、その上で……駄目出しを喰らったのだ。
オーレル曰く、高性能すぎて手に余るんだとか。
うん、俺はまあ……称号の効果とかもあってか普通に使えるんだが。ギルドを立ち上げるとなると他のメンバーが使えないのは頂けない。
なので、別に一式となったわけだ。
「それと、だ。職人の移動に関しても問題はない」
「うむ? どういうことだ?」
こんなこともあろうかと……と、いうわけではないが、しっかりとチートアイテムも作っておいたからな!
「では、失礼して……チャラララッチャラ~~ッ!」
インベントリから“デデンッ”と取り出したる……扉。
そう、皆さんご存知。
「どこにだってドア~~~」
まあ、そのまんまだと色々不味いので、名前の方は少し変えてみたがな。
いや、だってさ? デフォルト名だと、まんまど○で○ドアなもんだからさ……。
「こ、これ…は……?」
「マップ解放地点……要は一度行ったことのある場所ならば、瞬時にそこへと繋げられるゲートだな」
『んなっ!?』
女皇をはじめとした所見の間に集まった『鉄血のオデット』の面々は、皆一様に絶句する。
いや、1人を除いてだが……。
「ア……アーティファクトか!?」
「いや、俺が作った」
「生産設備、いらんちゃう!?」
「陛下、お言葉が崩れています」
思わずとツッコミを入れてきた女皇を、彼面々の中で唯一冷静であるメーテルが窘めた。
「いえ、私も十分驚いていますよ? 表に出していないだけで……」
ふあっ!? エ、エスパー?
というか、何? その、鋼の精神。寧ろ、そっちの方が怖いんですけど!?
「いえ、この陛下の我儘に、間近でつき合わされ続けていれば……自ずと耐性もつきますよ……」
『ああぁ~~~~~……』
その場の全員が、深く深く頷いた。
てか、女皇よ? お前も頷くのかよ!?
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