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前世と現世  作者: 神子
11/13

お礼

和風の天井、ベッドではなく敷かれた布団

見渡すと私の左側から

緒形さん・春日様・鷹司・夏津・火影・稲葉 私の正体を知っている人達が集まっていた。


皆私が寝ている間ずっと居てくれたのかな?

心配かけてしまった…


そんなことを考えていたら緒形さんと目があった。

「優希さん少し失礼しますね」

そう言うと手を伸ばし 緒形さんの冷たくて心地良い手が額の上に乗った。

緒形さんはニコリと微笑み

「熱は下がったようですね。

辛いところはありませんか?」

軽く体を動かして確かめた

「いいえ、大丈夫です」

「それはよかった。」

「緒形さん、

皆さんは私が寝ている間ずっとここに?」

「皆さんは時間を作っては優希さんの所で看病をしていました。」

「それでは、皆さん休憩していないのでは?」

「安心してください。

交代で休憩を取っておられましたよ。」

「それにしても皆さんお疲れのようですが、私が寝ている間何かあったのですか?」


緒形さんは一瞬困った顔をして直ぐに真剣な表情になった。

「…優希さんが寝られてから今日で5日目です」

「……………えっ!?5日目!!」

現代では1日しかたっていないのに!!

どう言う事?

「前回の上様の時もそうでした。

体調を崩されてしまいご自分の時代でお過ごしになられている間、こちらはいつもより月日が流れるのが速くなるみたいです。」

……そっ そんなことが起こるなんて…

「優希、目が覚めたんだな」

「…はい、春日様大変ご心配と苦労をお掛けしました。この通り熱も下がりました。」

「今日は公務もしなくて良い。ゆっくり休め」

「はい。ありがとうございます」

春日様が出ていくのを見送ると

「とにかく熱が下がってよかったな。」

「はい。夏津看病してくれてありがとう」

「お前は軟弱すぎる、もっと鍛えろ」

そう言うと少し頬を赤くして出ていった。

「お薬を作ってきますね」

と言って戻っていった。

「優希様、本当によかった!!僕、このあと用事があるから少し離れるけど…呼んだら直ぐに来るからね」

そう言って火影は姿を消した


残された私と鷹司

何故か沈黙が続いた。

暫くして鷹司が

「優希は元の世界に行ってもう

帰ってこないかと思った。」

「ごめんね、心配かけて。

でもちゃんとこっちに戻ってきたよ」

「あぁ、分かってる。分かってるがお前が居なくなるかもしれないと思うと胸が張り裂けそうになった

癪だが他の奴等も同じことを言ってた。」

!!!!!!!これって告白!?

そっ そんなわけないよね!?

こちらに来てそんなにたっていないのに!!

「た 鷹司、その言葉……

どっ どう言う意味で言ってる?」

鷹司が「はあ?」って言うったかと思えば

顔を紅くして

「そ それはだな…お お前が す 好きとかじゃなくて

いや…そら人としては好きだが…べ 別に へ 変な意味ではなくて、お お前がいなくなると大奥が…政治が回らないって話で…。」

慌てぶりを見ながら

やっぱり鷹司って頼りになって優しくて私の変化に一目散に気づいてくれてやっぱり好きかも…。

人として好きって言う意味で…

べ 別に恋じゃないよね?

心の中では

『私鷹司のことをどう思っているのだろう?』

と考えていた。


緒形さんが薬と水を持ってきてくれたので食事をとることにした。

寝室から出て双葉の間へ行き

鷹司と緒形さんと食事をとった

その後湯あみをを済ませ

鷹司は公務があるらしく外に出掛けた。


私は春日様に布を欲しいと言いに行った

「それで、その布を何に使うのですか?」

「あぁ、

ちょっとばかり作ってみたいものがあってな」


私の正体を知らないお客人が来られていたため

上様として話していた。

勿論後で出直すと言ったけと

「気にせずにお話ください。こちらの用件は長くなるでしょうから」と言われたのでこの状態になった


「そうですか。どの様な生地・模様

がよろしいですか?」

「そうだな…

赤紅・紺藤・黄唐茶・碧色・雄黄・深藍

の6色で無地

それに合う色の刺繍糸も6色頼む」

「分かりました。直ぐに用意させましょう」

そう言うと春日様は稲葉を呼び出し

私が言った生地と糸を買いに行くように命令した

稲葉が出たのを見て私も出ようとしたら

「ほぉ~上様が自ら縫い物をなさるとは珍しいことをされますね。」

嫌な汗が背筋を流れた。

顔には出さないようにしながら

「ただの気まぐれだ。

私の用事は済んだので失礼させてもらう」

そう言って襖に向かうと後ろから

「自分の身も護れない軟弱ものが」

と小さな声で言われたのが聞こえた。

私は聞こえていないふりをしながら廊下に出た。

そして誰もいないところで

「自分の身も護れない軟弱ものが…か夏津に剣を教えてもらおうかな?最低限自分を守れるように」


午後には朝頼んだ生地と糸が届いていた。

生地は3枚ずつ買われていた

糸も多めに買われていた。


そのうち一枚の布はハンカチにするため

正方形に切り


赤紅のハンカチ用の布には 鷹を刺繍

紺藤には 鳶の刺繍 碧色には 烏

雄黄には めじろ 深藍には 鶯 黄唐茶には 雀


を右端に刺繍した


残りの生地は羽織が作れるぐらい大きいため

羽織を作ることにした。


少しだけ失礼して作る人の羽織を借りに行き

羽織を借りることを文に書き込み

机の上に置いておいた。


赤紅は鷹司に 紺藤は夏津 碧色は春日様

深藍は稲葉 黄唐茶は緒形さん 雄黄は火影


模様が入っていないから出来上がるのに時間が結構かかっちゃうな…今日中に1着は作り終わりたいな


借りてきた羽織と同じです大きさに切り

ハンカチ用の布の残りを裏地にくっ付けるか

そちらにも刺繍をすることにした。

鷹司の羽織には

表は白薔薇・リナリア 左胸元には葵の刺繍

裏地には 菊・ツツジ の花の刺繍


夏津には

ハナトラノオの花で可憐に刺繍し

左胸元には鷹司と同じ葵の刺繍

裏地にには短剣や長剣を隠せるように工夫をし

宿根バーベナの刺繍


………………………………。

と言う風にその生地に合う花を散らして豪華さや

鮮やかさを醸し出した。

深夜になり

布団に潜り込みながら刺繍をしていたら

いつの間にか寝ていた。

その布を抱えたまま………

現実の世界へと誘っていった。





お久しぶりの投稿です!!

中々内容が決まらなくて気づけば5月

お待たせいたしました。


他の2作は内容が思い付くのに、こっちの方は

中々思い付かなくて…。


また読んでくださいね♪

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