表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第参幕「本心」
PR
52/374

第参幕の拾肆

ここまでの個人武器が剣、槍ときてますが、今度は何でしょう?

「こうなったらその朱肉であいつを黄色から真っ赤に塗り替えてやれ!!」

 立ち上がってから力任せに左手の朱肉を振り回すネガボットだが、アイリスは軽々とよける。健闘もむなしく、真っ赤に染まったのは校庭の土の一部だけだった。

「さくら、あおい、もう大丈夫かい?」

 イナリの声にうなずいたさくらとあおいはもう一度開花して、それぞれ聖剣・紅と烈槍・紺碧を形成してからネガボットに向けて走り出し、武器を駆使した攻撃を繰り出してアイリスを援護する。

 さくらとあおいによる加勢によって、ネガボットも体力を大幅に消耗する。そのとき、イナリの額の石がまたも光り出す。同時にアイリスの簪についた黄色い水晶も光り、アイリスの脳に白い着物を着た少女の声でネガボットを浄化して目黒を救う方法が伝えられる。

「魔物の魂は大詰めによって浄化され、元の人間の体に戻ります。今のあなたが使える武器である豪拳・山吹に、私があなたに与えた土の力を宿し、魔物に注ぎ込んでください」

「アイリス! 今だ!」

「はい! 出でよ、豪拳・山吹!」

 斜め下にかざしたアイリスの右手に土が集まっていく。固まったそれは黄色い輝きを放つ拳、「豪拳・山吹」を形成する。アイリスはその重さゆえに右手を持ち上げるためには左手で支えざるを得なくなる。

「邪悪なるものよ、謙虚に散華せよ! 拳土超来!!」

 豪拳・山吹を装着した右腕を水平に構え、ネガボットに向ける。そのまま豪拳・山吹は拳の部分がロケットパンチの如き猛スピードで発射され、それと同時に、右手が反動で直角近くまで持ち上がる。その激しい反動は腕だけでなく足にもかかり、アイリスは一歩後ずさりし、少量の校庭の土が軽く宙を舞った。

 ネガボットに向かって一直線に飛んでいった豪拳・山吹は、ネガボットの腹部を貫いて大きな風穴を開ける。これが致命傷となってネガボットは爆発四散、そこからあふれ出た白い煙は目黒の口に入っていく。被害に遭った学校も、ネガボットが暴れる前と全く同じ状態へと復旧していった。ネガボットに使われた振袖のカケラはアイリスの手元に飛んでいき、右手でそれをつかむ。

「アイリス、ボクの額にそれを当てて!」

 アイリスはイナリの言う通りにして、彼の額に振袖のカケラを当てる。すると振袖のカケラがどこかへ消えていったことに驚く。それは伊吹神社の地下にある衣桁に、また一つ振袖のカケラが増えた瞬間でもあった。

というわけで正解はロケットパンチでした。ボクシングの世界チャンピオンを目指す重力の使い手と逆でキックはサッカーのためで戦いのためのものではないのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ