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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第弐幕「知略」
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第弐幕の拾肆

頭の良さは応用力にも現れます。

「ははは! 水が電気を通すなんてそんなの常識じゃん! お前バカでしょ!!」

 雷に対して水で対抗しようとするあおいに腹を抱えて笑うチュイだったが、それを見て彼女は口元を緩める。

「いいこと教えてあげる! 普通の水なら電気を通すけど、不純物が入ってない真水は……」

 そういったと同時に水の壁を雷が通過していこうとする。しかし……。

「ほとんど電気を通さないの!!」

 水の壁は雷を通さず、力が打ち消されていく。かろうじて壁を破壊して通れた雷の成分は蓮に命中する。

「うわーっ! ……あれ? 体が軽く感じる!」

 蓮に命中した雷の残骸は、彼にマッサージ器を当てた程度の衝撃しか与えられず、むしろ蓮の疲労を回復する結果となってしまった。

「やっぱりな! さすがは俺の妹、ありがとな!」

 ジャンプして喜びを表現する蓮に対し、一本取られた形となったチュイは歯を食いしばって悔しさをにじませている。

「ティーガー! もう一度雷を……」

「悪いがお前の指図は受けん。俺はもう満足した、先に失礼させてもらう。それから、振袖小町の正体を他の奴にバラしたら……わかってるな?」

 そう言い残してティーガーは姿を消す。

「よかった、あいついなくなった……」

 目の前で自分が流した血をなめられただけでなく、それに喜びを感じるという身の毛もよだつ行為をされた被害者は、加害者が立ち去ったことに安堵する。しかし、まだ問題が解決したわけではない。

「あおい! あいつをなんとかしよう!」

「OK! 私に作戦がある、いい……?」

 あおいはさくらに耳打ちし、その内容にさくらは頷く。そして、それぞれ二手に分かれてネガボットの両側を挟むように移動する。

 あおいが敵を引き付けている間に、さくらは馬場が石を当てた一点に集中して手から炎を放つ。

「ははは! 何やってんのさ! 火が水に効果あるわけないじゃん! 青い方は頭いいみたいだけど、赤い方は頭悪いな!!」

 チュイがさくらを指差してゲラゲラ笑う。名指しで頭が悪いと言われ苛立つさくらではあったが、無視を決め込んで炎を当て続ける。

 彼の言う通り、噴水を模していてその力を持つネガボットには炎は全く効果がない……と思われたその瞬間だった。

 さくらとあおいが立ち位置を代わり、さくらが炎を当てていた部分に一気に水流を放つ。次の瞬間、噴水の水をためていた部分が崩れそこから水が滝のようにどんどんこぼれていく。それに伴い、ネガボットは一気に力を失っていく。

「勉強不足みたいね! 物の中には熱した後に急激に冷やすと、いびつが生じて割れることがあるの!」

 あおいの冴える頭脳が生かされた作戦の前に悔しさを見せるチュイ。仲間にも先に撤退され、踏んだり蹴ったりの状況には自慢の減らず口もだんまりだ。

あおい先生による理科の授業でした。チュイはどうやらリアル小学生のご様子で莉嘉の知識はそこまででもないご様子、なら小学生がなんであんな組織にいるんでしょうね?

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