カトマンズ周辺
カトマンズを観光する上で外せないのはダルバール広場だ。
からちょうど10分ほど南下したところにある。
だがダルバールとはもともと宮廷という意味のようで、実はここ以外にも各地にダルバール広場がある。
大きな街にはたいていあるらしい。
その中でも一番有名なのが今向かってるホテルの南にあるダルバール広場だ。
道端の壁に触らぬよう気をつけながら歩いていると、程なくしてちょっとした広場が出てくる。
あれがお目当てのダルバール広場に違いない。
入り口に警備員みたいなのはいないが一応ルール上はチケットを買う必要がある。
でも誰も見ていないし、買う人はいないのが現状だ。
僕らは流石にそういうわけにもいかず購入することにした。
一人750ルピー。
1日パスなので何度でも入れる。
そしてさらに顔写真を同時に提出することで、無料で1日パスから1週間パスに変更することが出来る。
僕達は事前に写真を用意していたので1週間パスに変更してもらった。
休んでいた警備員に見せて早速中に入ってみる。
と、そこには今まで触れたことのないような独特な雰囲気をした空間が待っていた……。
「うわー、これはまた凄い場所だね」
隣でメテムが感嘆の声をあげる。
「そうだね、あまり見たことがない建物だね」
「うんうん、アジアの仏寺なんだけど、なんて言うかな、茶色の低い感じ、こんなのみたことないよ」
メテムがいうように建物は日本人には馴染みがない作りをしている。
表現するのが難しいんだけど、日本の五重塔の背を低くした二重塔みたいな見た目をした建物で、それが何塔も建っている。
全体的に茶で統一されていて、それもまた見事だ。
「ユウキ、あの中央にある建物、登れるみたいだぞ。行ってみよう」
メテムが指したのはダルバール広場の中でも中央に一番目立つように建てられている塔だ。
他の塔とは違っていて2階分の高さの土台があり、その上に塔が乗せられている。
土台には階段がついていて、上階を見渡すと多数の観光客が座っているのが分かる。
僕たちも早速登ってみることにした。
「おぉー、ここの眺めもまた格別だねえ」
階段を登り終え、塔に腰掛けながらメテムが言う。
「確かに周りにこれより高い建物がないから一望できるね」
「うんうん、この茶色の建物がずら~っと並んでいるのは、なんていうか圧倒されるね」
「そうだね、というかさ、この広場自体はあまり広くないね」
「端から端まで500メートル位かな?」
「そんな感じだね」
「後でグルっと回ってみよう」
ダルバール広場を堪能していた僕たちだったが、しばらくゆっくりしていると、階段から現地の男の子が登ってくるのが見えた。
「チャイ、チャイ」
そんなことを言いながら、手に保温ポットと使い捨てのコップを持っている。
「あ、メテム、あの子チャイ売ってる」
「ホントだね、商魂たくましいねえ」
「あれ、幾らなんだろう」
「さぁ……ちょっと聞き耳立ててみよう」
そんな事を話していたら、男の子は近くにいた西洋人の女性が話しかけていた。
「チャイ! チャイ!」
「お幾らかしら?」
「50ルピー」
「高いわね、それならちょっと遠慮しとこうかな」
「嘘、嘘。30ルピー、いや20ルピーでいいよ」
「そうなの? なら一杯いただける?」
だってさ。
「どうなの、メテム。20ルピーって」
「まあいいんじゃない?」
そんなやり取りをしてたらチャイの男の子がこっちにやってくる。
「チャイ、チャイ」
まあ値段は分かってたけど、一応聞いてみる。
「値段、幾ら?」
「50ルピー。でも今日は30ルピーでいいよ」
「君、さっきさ、あの女性に20ルピーで売ってたでしょ」
僕がそういうと男の子は気恥ずかしさを誤魔化すようにして笑った。
「ユウキ、30ルピーでいいじゃん」
「そう? それなら30ルピーで二杯もらえるかな?」
「ありがとう!」
そういうと男の子はチャイを素早く用意する。
と言っても手に抱えている汚れた使い捨てカップに保温ポットから注ぐだけなんだけどね。
このコップ、衛生面で大丈夫なんだろうか……。
不安になりながらもチャイを口に含む。
「あ、甘くて美味しい」
思わず口に出た。
「うんうん、ミルクのバランスも良いね。濃くからず薄からず」
「そうだね、ミルクチャイってのはどこでも甘くて疲れがとれるよ」
図らずもチャイを手にした僕たちはしばらく塔の上で休んだ。
5分程経った頃か、どちらともなく立ち上がり、階段を降りた。
それからグルっとダルバール広場を回る。上で見た通りあまり広くはないようだ。
5分もせず一周し概要が掴めた。
さて、それでは次の観光地へと行こうか。
そう思って出口に向かっていたところ、何やらダルバール広場の建物の一つの前で人だかりができているのが見える。
「メテム、アレ何かな」
「なんだろうね、ちょっと聞いてみようか」
そう言うとメテムは立っていた人に向かって何やら聞き出した。
「ユウキ、あれだよ、クマリ。ここクマリの館なんだってさ」
戻ってくるや否やそう告げる。
クマリ。
非常にユニークな存在で、ネパールで生き神と崇め奉られている立場の人間を指す言葉だ。
生き神と言っても老人ではなく、小さな少女との事。
昨日TIで貰った資料に載っていたので軽く知ってはいたのだけれど、まさかここにいるとは思わなかった。
「ここがそうなんだね」
「みたいだよ。あのおっちゃんが言ってたもん」
やり取りをしながらクマリがいると言われている部屋の窓を眺める僕たち。
「しかし幼少期をここで過ごすってどんな気分なのかな」
「どうかね、でもメテムほら、僕たちには分からないけれど、結構名誉な事なんじゃない?」
「まあそうなんだろうけど。私はもっと自由を謳歌したいなあと思うけれど」
「人それぞれだね。でも一つ言えることはメテムにはクマリは合わないよ」
「なんだそりゃ」
そんな事を話しながら、さて戻るかと思って建物を離れようとした時、人混みから歓声が上がる。
なんだなんだ、慌ててクマリの部屋を見ると、中から豪華な装飾を身につけた女の子がこちらを覗き込んでいた。
間違いない、アレがクマリだ。
物憂げな表情をしながら顔を出している。
どうやら視線の先はまっすぐメテムに向けられているようだ。
一瞬違うかなと思ったが、何故か確信できる。
クマリはメテムを見ているのだ。
メテムもそれを察したのか、臆すること無く視線をクマリに向ける。
見つめ合う二人。
時間にしてどれ位だったか。
感覚的にはとても長く感じたけれど、おそらく実際には数秒の出来事だったのだろう。
すぐにクマリは部屋の中へと消えていった……。
「メテム、今クマリは今メテムを見てたよね」
「うん、だってテレパシーで話しかけてたからね」
「え、本当?」
「ふふふ、ウソウソ。でも多分私の事見てたね。強い思念を感じたよ」
「やっぱそうか。でもなんか言いたそうにしてたね、クマリ」
「どうだろう、お互い歩んだ人生が違いすぎるからね。それが気になってたんじゃない?」
そう言うとメテムはダルバール広場の出口へと向かっていった。
ダルバール広場を堪能した僕たちだったが、まだ日は高く登っている時間だ。
次の目的地へ行くことにした。
次の街はボダナート。
チベット仏教の巡礼地であり、ストゥーパと呼ばれる仏塔がある。
カトマンズのバスターミナルからバスが出ているようだ。
一人25ルピー。
揺られること40分で到着した。
ボダナートのバスターミナルから歩いてすぐのところにそのストゥーパはある。
目立つ場所にあるし何より大勢の人が向かっているのですぐに分かった。
さてそのストゥーパだが、これまた形を伝えるのが難しい。
今度は全体的に白色で統一されていて、中央にドーム型をした建物がある。
これがストゥーパだ。
そしてそれを囲むようにして二重の通路が出来ている。
外側の通路には壁に小さな鐘がずらっとついている。
資料を見てみるに、このストゥーパを右回りで歩きながら歩く毎に鐘を鳴らせ、ということだった。
チベット仏教にとってはそれが大切な行為なのだろう。
でも僕らは仏教じゃないから正直やる必要は無い。
が、周り見てみる限りでは観光客もやってるみたいなので右に倣う事にした。
ガラガラガラ~
小気味良い音が辺りに響く。
「しかしあれだね」
メテムが鐘を鳴らしながら言う。
「ん、どうしたの?」
「いやさ、不謹慎なこと言うけれど、鳴らして歩いたからといって何一つ私達には感慨深いものはないねえ」
「まあ、そりゃそうだよ……」
「ユウキ、ここは一つさ、五体投地をすることを提案する。いや私はしないからユウキがすることをオススメする!」
「え……五体投地?」
「そうそう、あれだよ。あれしながら歩けって書いてる」
そう言いながらメテムが指し示す看板には、両膝、両肘、額を地面につけている男性のイラストが書かれていた。
「……メテム、あれを僕にしろと?」
「うんそうそう。知ってるか? 五体投地って一番敬意を払ってる姿勢なんだぞ。あれやりながら回ると断然徳も貯まるんだって。写真撮ってやるよ。見ろ、あそこ、やってる人いるじゃん」
釣られて視線を移した先には、確かに仏教徒の方が五体投地を実際にやってるのが見える。
「……あのね、僕は無神教だからしても意味ないでしょ」
「んもー、つまらんやつだなあ」
「そんなこと言うならメテムがやってよ、写真撮るから」
「私? 私は無神教だよ? やるわけないじゃん」
「……」
そんなやり取りに頭を痛くしながらいつしか一周が終えていた。
それからまた今度は内周をグルっと回る。
どうやらこちらには鐘が設置されていないようだ。
外周よりも短い事もあってあっという間に一周を終えた。
「ふう」
メテムが隣で一息ついている。
「どう、メテム。徳でも溜まった?」
「あっは、馬鹿だなあ。清廉潔白を信条としている私は普段から満ち溢れる程に徳は溜まってるんだよ」
「とてもそうは見えないけど……痛いっ」
んもう、とりあえずその何でも蹴る癖はどう考えても徳が無くなってくと思うんだけど……。
喉元まで出かかったセリフを何とか胸に収め、僕たちはストゥーパを後にした。
帰依者の街と呼ばれる場所がある。
「帰依」という名の如く、信心厚い人々のよりどころだ。
その街の名前はバクタプル。
昔首都だったこともあるらしい。
特に宗教に関心がある僕たちでは無いが、それでも一度は見ておくべきと話し合い、向かうことにした。
まずはカトマンズのバスステーションまでバスで戻る。
それから違うバスに乗り換えた。
料金は50ルピーほど。
1時間でバクタプルへたどり着いた。
入り口にはゲートがあり警備員からチケットを購入しろと言われる。
値段は一人なんと1500ルピー。
いつも食べてるモモが50ルピーの事を考えるとひどい金額だ。
でもここで出し渋ってもしょうがない。
二枚分購入してゲートをくぐった。
そして街に入って数歩進んだ時、僕はちょっとした違和感を覚えた。
……なんだろう。何かが違う。
不思議に思いながら先に進む。
そこにはバクタプルのダルバール広場があった。
と言ってもホテルのそばにある有名な方のダルバール広場とあまり違いはない。
仏寺が並び、中央に三重の塔がある。
見たところこちらの塔は中がカフェスペースになっているようで、外国人がお茶をしながらこちらを覗いていた。
「メテム、どうする? あそこ塔の中にお茶するところがあるみたいだけど?」
「ん、まだ喉乾いてないし疲れてもいないからもう少し歩こう」
「了解」
そうして僕たちはダルバール広場を抜けて先へ進んだ。
道はまだまだ続いている。
途中には井戸があって水を組みに来ている女の子達が長い列を成していた。
また別のところでは老婆が何名も地べたに座りながら雑談をしている。
そんな光景を横目に先へ向かう。
だが相変わらずまとわりついているのがこの違和感だ。
決して不快な感じではない。
むしろ不思議と落ち着く感じだ。
なんだろう、何を見落としているんだろう。
答えが出ない中疑問に思いながらも歩いていると終点のゲートが見えた。
「ふぅ、なかなか綺麗な街並みだったね」
「そうだね、私ここ気に入ったよ」
「うんうん、まあ他の街に比べて何か特別なものがあるわけじゃないけど、良い街だね」
「そう?」
「でもさ、僕違和感があるんだよね。何か他の街に比べて違いがあるような気がして……」
「ユウキ、気づいてる?」
「え、何が?」
「この街、ゲートくぐってから、車はおろかオートバイ、リキシャーが全く無いんだよ」
「あ――――っ、そうか! そういうことだったのか!」
そう、僕が感じていた違和感。
それはつまりいつもは五月蝿い車がクラクションを鳴らしているのに、ここは一切乗り物がない事だ。
街が静かにまるで眠っているような雰囲気なのだ。
しかもレストランやカフェさえもなく、必然的にギラギラしたネオンの広告等も一切存在しない。
「そうか……だからこの街は落ち着くのか……」
「流石に帰依者の街って言うだけあるね」
「そうだねえ、しかし言われるまで気づかなかったよ。どうりで静かで落ち着くわけだ」
そう気づいてから僕は改めて街を見ながら、来た道を引き返した。
途中途中人の往来はあれど、その落ち着いた雰囲気には僕の心すら静かに眠る感覚がよぎる。
そして茶色の落ち着いた街並みは、どことなくノスタルジーを感じる。
ここでは異邦人の立場ではあるが、この懐かしい感覚は、おそらく国籍を超えて人間の本質的な部分に刺さるのだろうか。
溶けこむようにしながら僕たちはダルバール広場へ戻った。
それから中央の塔へ入り、3階へ向かった。
運良く窓際の場所を抑えた僕たち、コーヒーを頼み暫しの間休む事にした。
「しかしあれだね、本当に落ち着く良い街だね」
「そうだね、っておまえ私が言うまで車が無いことに気づいてなかったろ」
「いやそうなんだけど、何か違うなと思ってたんだよね」
「ほんとか?」
「本当だって。というか五月蝿いクラクションが無いってのはこんなに快適なのかと驚きだよ」
「確かにタメルのクラクションは半端じゃないからねえ」
「この街さ、ゲームに出てくるような雰囲気なんだよ。子供の頃からゲームで何度も見ていて、大人になって現実で戻ってきました、みたいな」
「ふーん、私にはその例えはよう分からんけども」
そんな事を話しながら休んだ。
静かで人の声が時折聞こえるぐらいの雰囲気では、時間がゆるやかに経過するみたいだ。
実際僕たちがカフェを出た時、思いの外時間が経っていなかったことに気づく。
「メテム、何か変な魔法でもかけたんじゃない?」
「キシシ、そうかもね。街全体にそういう魔法をかけちゃったかも?」
「時が遅くなる魔法、か」
何百年も前からある帰依者の街。
そこには人の思いがつめ込まれ、いつのまにか魔法が自然にできてきたとしても不思議ではない。
帰り道に向かいながら、僕は振り返り最後にその光景を目に焼きつけた。
インドではお馴染みのガートだが、ネパールにもガートはある。
パシュパティナートという街がそこだ。
ネパール最大のヒンドゥー教の聖地のようで、街中にはガンジス川の支流が通っているようだ。
ネパールでのガートはどんなものか。
僕たちも早速向かうことにした。
バスで揺られること40分で到着。
街に着いてまずはチケットセンターのある入口まで向かった。
途中現地の説明書きがされている看板が見えた。
寺院と人を燃やしているガートの絵が描かれている。
それに何故か大量の猿が写っていた。
不思議だ……。
ゲートにたどり着きチケットを1000ルピーで買った。
中に入ると流石にパシュパティナート寺院はヒンドゥー教徒だけしか入れなかったが、それ以外を見学することが出来た。
火葬場のガート、ここではアルエガートと言う名前だが、インドでは見られなかった区別がされているようだ。
上流の火葬場は上層階級専用、下流の火葬場は下層階級専用。
今日は見た感じ下流のガートが稼働しているようだ。
鉄板の上に木を組み立て、そこに死体をいれて、上に藁を乗せて焼いている。
その様子を遺族や関係者が厳かに見守っている。
僕たちも中に紛れて見学をしたのだけれど、流石に居心地が悪くすぐにその場を離れた。
まあ当然といえば当然か。
死体を燃やして母なる川に流す神聖な儀式をしているのに、僕たちみたいな観光客が写真を撮りながら浮かれるような場所ではないのだ。
ガートを離れた僕たちは、橋を通って川の反対岸へ向かい、腰掛けその光景を見守った。
僕たちが見ていた一つのガートだが、すっかり死体が焼き上がったのだろうか。
火が消えて、遺族たちが一息ついたのが分かる。
それからずっと眺めていると、彼らが奇妙な作業をしだした。
地面に藁を敷き、そこにガートの火を持ってきて、火がついた藁の上を皆で順番にまたぎだしたのだ。
その作業を終えた人から別の方向へと移動していった。
「メテム、あれ何してるのかな」
「さあねえ。でも死者を弔う大切な儀式なんだろうね」
「そうだね、流石に写真とか撮れないね」
「おまえ、そんなことしたら怒られるぞ」
「冗談だよ、冗談」
そんな事をしながら過ごした。
それからそろそろ辺りが暗くなり始めた頃、僕たちは腰を上げた。ガートを覗きながら、パシュパティナートの寺院の前へ向かおう。
そう思って歩いていた矢先だった。
キーッキーキッー
後ろから変な声が聞こえる。
何かと思って振り向くと、5匹ぐらいの猿が近づいてきていた。
さらに2匹程横からも近づいている。
何かあるのだろうか。
不思議がっていると、そういえば先程見た看板に猿の絵が描いてあるのを思い出した。
……なるほど、あれは猿が大量に出るから注意ってことなんだな。
ようやく合点がいったが、特に現状に役立つことではない。
この猿は一体何を狙っているのか。
そう思っていたら、どうやらメテムのカバンに用があるようだ。
「メテム、カバンに何入れてるの?」
「ん? お水とさっき買ったサモサだよ」
「サモサ? ああ、ポテト詰めた揚げパンか。あんなのいつ買ったの?」
「ん、バス降りた屋台で買ったの。いる?」
そう言うとメテムはカバンからサモサが入った袋を取り出した。
すると堰を切ったように猿が騒ぎ出した。
「ん、なんだおまえら、これ欲しいのか? しょうがないなあ」
袋に手をやり中に入っていたサモサを猿に向けて放り投げる。
すると猿は喜んでサモサを拾い、満足そうにして帰っていった。
「メテム、いいの? あれ」
「ん、まああんなもん高いわけでもないし、腹空かせてるんだから可哀想だろ」
「そうだけどさ、魔法で追い払えば良かったのに……」
「んー、追い払うのは簡単だけどさ、こんな厳かな場所で暴力を行使するのもなんだと思ってね。ま、そろそろタメル地区へ帰ろう。お腹も空いたし、今日は歩き疲れたよ」
そう言うとメテムは僕を待たずにテクテクとゲートへと向かっていった。
それからまた揺られること40分。
ようやくタメル地区に戻った僕たちは適当なレストランで食事を取り(チーズバーガーを食べた)、ホテルに入り一日を終えた。




