第1話 メシアガール
「メシア?」
今の時代の日本じゃあそうそう出てこなさそうな言葉を、花実果歩は言う。
「そのとおりだ。メシアと言われている美少女が宇宙獣を倒していると噂だ。それも素手で。」
「冗談ですか?」果歩は聞く。
果歩は呆れた顔で言った。信じていないようだ。
宇宙獣−−−−数十年前、地球人が宇宙へ放ったメッセージに応じるように現れた、最悪の侵略者。核兵器級の打撃でしか殺せない悪夢のような化け物どもは、数年前、ひとつの地域に誘き寄せられ全滅させられたはずだった。果歩の両親を含む、甚大な犠牲と引き換えに。
果歩はいった。「宇宙獣を一つの国に集めて、核爆弾を使って殺してからは宇宙獣は送られなかったはずですよね。なぜ今になって出てくるんですか?」果歩は問う
「さあわからない、だが宇宙獣を見たという人たちがいるのも事実だ。それに女性が倒したというのも事実だ。」果歩の上司が言った。
「そこで、探してきてくれないか?その女性を」
――――――――果歩は噂が言われている場所へついた。宇宙獣のせいで、世界が破壊されていて、今もなお、日本は復興作業に取りかかっている。その核爆弾を撃つようになった国は、滅亡した。核爆弾で、宇宙獣を殺したのも数年前の出来事だ。何人もの犠牲者がでた。そのなかに果歩の両親も入っていた。
復興の煙がまだ残る街へ着いた果歩は、さっそく聞き込みを開始した。悲壮感を予想していた果歩の耳に飛び込んできたのは、意外にも民衆の興奮した声だった。みんな、例の女性の噂で持ちきりなのだ。
「その女性はどこにいるんでしょうか?」
「あそこのラーメン屋にいるよ。」そういって、そこに指を指す。
果歩はそのラーメン屋にはいった。そこには女性がラーメンを食べていた。とても美味しそうに。とても幸せそうに。
果歩は声をかける。「あなたがメシアと言われている女性ですか?」果歩は単刀直入に聞く。
無視。完ぺきな無視。ラーメンを食べるのに夢中なようだ。果歩はラーメンを食べるまで、まつことにした。
――――メシアと言われている女性がラーメンを食べきった。
「プッハ〜、美味しかったぁ、店長ごちそっさん」
女性は言う。その女性は髪が白く、とても美しく、きれいだった。果歩は見とれていた。
「単刀直入に聞きます。あなたは何者ですか?」果歩は聞いた。
彼女は初めて果歩の顔を見て、言った。
「今のこの世界でスーツを着てるとかあなたこそ何者?」果歩は自分が何者であるかを語るため、説明をする。
「私は国際宇宙団体の花実果歩です。あなたの噂を聞き、ここにやってきました。あなたを連れて行きます。…同行お願いできますか。」花実果歩は宇宙人を憎んでいる。子供の時、両親が死に復讐をするためにこの仕事を選んだ。
「へぇ〜、じゃあそこまで私を連行してってもいいよ。ついて行ってあげる。」果歩は拍子抜けする。
なんてやりやすいんだ。
「店長、また戻ってくるからね!あなたのラーメンを食べにまた」そういったあと、女は軽い足取りで、果歩の後をついてくる。
―――――――――――――――――「ここです。はいってください。」果歩はその女を会議室へと入れる。
「その女性を連れてきました。」果歩は果歩の上司にいう。
「ずいぶん早かったな。なにかあったのか?」
「いえ、抵抗もせずにここに来てもらいました。」果歩の上司は不思議そうな顔で、その女を見る。
「こいつがねぇ〜宇宙獣を倒したって?」果歩の上司は怪訝そうな顔でその女を見る。
「ああ、そうだ。私が殺した。死体は宇宙に捨てといたぞ。」女はあたりまえかのような口調で話す。
「「は?」」2人の声がそろう。この女が何を言っているかが、わからなかった。
「お前は何者なんだ。いったい」上司はそう単刀直入に聞く。
「ああ、私ね、私は宇宙人だ。」
果歩の顔が、凍りついた。上司は驚いたような顔で、その女を見る。
それは、果歩と『仇』であるはずの宇宙人の、最悪で運命的な出会いだった。
小説書くの初めてなので、あたたかいめで見てください。




