三日目~そして遭遇するものは*終息編~
三日目は、最長記録を更新した模様です。
時間のゆとりのある時に、どうぞご覧ください<(_ _)>
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そう、まさかのシリアス展開を受けてネタばらしを余儀無くされた現状。
肩の上からは、モッ君の呟き。
「だからやり過ぎだって言ったのに。……忠告したよね僕? この上は自己責任だから」
事実、返す言葉もありません。
文字通り凍りついたその場を収める為、重い口を開いた少女。
事の次第は、腹を括ったあの瞬間から分岐する。
まさか馬鹿正直に対峙するなんて選択を、誰が取ると思うだろう。
その認識が、今回の事態を招いたと言っても過言ではない。
正直やってしまった感が半端無い……
だが、言いたい。
相手は一般人でも無く、まして話し合いの余地など初めから除外して臨戦態勢。
あわよくば、時間稼ぎ。
更に出来る事なら、その場を逃げ延びる事さえできればもっけの幸い。
モッ君が肩にいるだけにね。
そう思って、逃げの一手に出た結果がこのシリアス過ぎる空気。
これを普段の空気まで戻してくる為に、どれくらいの労力と手間が掛かる事だろう……
真面目に眩暈がする。
しかし、どうあれ責任の所在はこちらにあるのだろう。
少女は早々に諦め、訥々と明かしていく。
細部は限りなく暈しつつ。
立ってはいるのに平伏しているかの如き空気を纏いつつ。
少女曰く。
「あれは蜃気楼の一種といいますか……一時的にあの周囲だけ空気の層と体積を歪めているんです。母の受け売りです。原理については割愛させて下さい。冗談では無く夜が明けてしまうので。ええ。……つまり、私たちは無事で被害を受けたのはむしろ……」
言い淀んだ少女の視線の先で、氷の茨が解けた後。
そこに残るのは中庭の薔薇のなれの果てである。
地面に滴っていたと見えたものは、真紅の薔薇の花弁だ。
鉄臭さの欠片も無い光景に、既に血色を失っていた三人組はその場に崩れ落ちる。
少なからず脱力感の入り混じる光景に、舞い降りてきた二人も形容しがたい複雑な表情を浮かべている。
色彩変化を駆使し、下手にリアリティに凝った結果がこの惨状。
やはりモッ君の忠告に、素直に従っておくべきだった。
蛍さんの色々残念なものを見る目が、今日ほど痛かったことはない……
当初の計画では、彼らが現れた時点で速やかに事情を説明するつもりでいた。
しかし、思いがけずあの圧迫感。
冗談でも何でもなく、本能的な部分から動けずにいた。
モッ君が石化に至ったので、肩の重みも加わって。
だからこそ、ぎりぎりでネタばらしに走ったという経緯です。
うん、正直焦りました。
あの濃度を周囲と中和させるのは、本当に骨が折れる作業だった。
日の沈んだ後で対応していたら、と思うと正直ぞっとしない。
流石は大妖。自然光の助けが無かったらきっと全員呑まれていた。
「……君、本当に怖いもの知らずだよね。普段の凡庸具合がどうして急場になると途端に切り替わるのか……」
モッ君の呟きに、その辺りは曖昧に濁しつつ。
歩み寄って来た二人に、改めて謝罪しようと口を開き掛けた。
その、一拍を待ち望んでいたような美しい鈴の音の声。
風が、潮の香りを運んでくる。
「あらあら、やっぱりこうなったのね。予想は付いていたけれども愉しいこと……」
さく、さくと地面に散らばった紅を踏みながら、薄闇に浮かび上がる花の顔。
濡れ羽色の髪が風に靡き、柔らかな弧を描いた唇は血を含んだように紅い。
その細腕を伸ばし、一振りで艶やかな扇を広げて口元を覆った。
深き水底を思わせる双眸。暗さに混じるのは、興の色。
紺青を瞬かせ、ふわりと嗤う。
「はじめまして、稀なる方。お初にお目に掛かりますわね? 私は、学園内で五月と名乗らせて頂いております。もし宜しければ、御名を頂けまして……?」
それは身をその内から蕩けさせる様な、甘露の如き美声でありながら。
同時に破滅を予感させる、妖しさを纏う。
聞くものが聞けば畏怖を抱くことだろう。
そして少女は、その全てを嗅ぎ取って苦笑する。
隠したところで、おそらくこの暗い水面の如き双眸は容易く深層を抉るだろうからね。
これに似た色を、嘗て自分は現世に知っている。
だからこその、苦笑。
平穏はもはや、今この場には望めない。
他でもない、彼女はきっとそれを嫌悪するだろう。
苦く笑う他に、何も出来ないのだ。
「はじめまして、五月の姫君。私は心太と申します。以後お見知りおきを」
その場に一礼し、向かい合う少女たちは片や、真正の大妖としてその名を知られた中等科の頂点にあたる姫君。そしてもう一方は、比べ物にならない程の存在感の薄さに埋もれるばかりの一生徒に過ぎない。
傍目から見れば、それで帰結する筈のその道筋。
わざわざ掘り下げる様な酔狂が存在しないことを願うばかりの少女が一人。
ええ、自分です。
何が哀しくて、こんな退廃的な目を惜しげもなく晒している姫君に関わり合いたいと思うだろう。
お見知りおきを、は飽くまで定形句。
そこに、それ以上の意図は欠片もありません。
必要以上に関われば最後、その享楽の為に捧げる平穏など自分には持ち合わせがありませんからね。
あるのは、辛うじて死守すべき儚いばかりの平穏一つ。
これ以上の譲歩は、まず以てあり得ません。
「……君の考えていること、まんま顔に出てるよ。それ、逆効果だからね」
お願いモッ君、そこは敢えて読まないでくれないだろうか。
ここは瀬戸際なのだ。
真面目に岐路だから。
ここでどれだけ存在感を最少に抑えられるかに、今後の生活が掛かっているんです。
そう、例え無駄な足掻きと分かっていても。
最後まで足掻いて見つけ出すそれこそが、活路になりうる。
経験がそう囁くので、今の自分は無難こそ最善。
それを体現する存在に徹してみせよう。
だからね、モッ君。
その溜息は不吉を呼ぶので、出来ればそのまま呑み込んで頂きたい。
「ふふ……想像していたよりもおとなしい方。本当に可愛らしいこと。実は昨日、聞き及んでいますのよ? 夜目の方と対等にお話しできる貴女であればきっと私とも仲良くして頂けると期待して参りましたの……ね、仲良くして頂けるかしら?」
初っ端から直球で投げてくるとは、恐るべき了見の持ち主である。
まさか、文字通り面倒なので御免ですとは口が裂けても言えない。
その現状を知るからこそ、愉しげな双眸が寧ろ憎い。
可愛さ余って……など、冗談でも言うまい。
寧ろ言ったら、それがきっと自分の最後になるからね。
そして現状。
いつまでもは、誤魔化せない。
驚いた振りも、目晦ましに出来るのは僅かな間だけ。
氷の茨を潜り抜け、逃げの一手が上手くいったと思っていれば白い闇。
その白い闇を辛うじて収め、反省と言う名のネタばれをようやく終えたかと思えば潮の香を纏って現れた破滅への一歩。
五月姫。
叔母からも伝え聞いていた彼女は、御三家の一つ『瀧野入』の姫君だ。
何れは接触も避けられないだろうと危惧はしていたものの、まさかこう立て続けに登場されては堪らない。
加えて。
実際に相まみえて、分かったこともある。
彼女は、彼とは違う。
まるで、間逆と言っていい。
同じ大妖に数えられながらも、双眸に宿るものが根本的に違うのだ。
「こんな騒ぎを誘発させておきながら、よくその口が回るね瀧の姫」
そう言って、いつの間にか背後に庇ってくれる白い背。
後に分かることではあるが、彼はけして彼女を五月姫とは呼ばない。
この学園内で唯一、彼女を瀧の姫君と称するのは魔王子のみ。
その時もひどく醒めた口調で、その名を呼んだ。
「あら、女性同士の話を横から折るなんて、どんな了見かしら夜目の君?」
「これ以上友人が傷つけられることがあれば、容赦はしない。それだけだ」
「まぁ……もしかしたら、とは思っていたのよ。本当に? まさか『手繋ぎ』をして下さる奇特な方が貴方に現れるなんて……ふ、ふふ。もぅ、何処まで私を愉しませて下さるの? ねぇ、心太の君? 今後はそう呼ばせて下さいね」
猫のように目を真ん丸にしたと思えば、ころころと笑う。
扇を仰ぎ、愉快だと独り言ちた彼女はややあって扇をぱちん、と閉じて背を向けた。
その一連の流れは、やはり溜息が零れそうなほどに優雅でしなやかだ。
美しさの中に、紛れも無い畏怖をも内包する。
彼女の基本仕様はそれに尽きるらしい。
「今日は顔合わせを出来ただけでも、此方に足を運んだ甲斐がありましたわ。……時に日も暮れます。御機嫌よう、心太の君? また明日お会いできたら嬉しく思います」
横顔だけで微笑みを残し、楚々として立ち去ってゆくその背。
小走りに追ってその場を去ったのは、かの三人組である。
まさに嵐が去って行ったあとの、静寂。
とうとう、モッ君でさえ呟きを洩らさなくなった。
文字通り、完全な沈黙の中で立ち尽くすばかりだ。
「……とりあえず、今日はもう遅いから。日を改めて、五月姫対策についても話し合おう」
長い沈黙を破り、そう口火を切ったのは風狸青年だ。
それに異を唱えるものがいる筈も無く。
疲れ切った面持ちで頷き合った後は、歩幅を揃えて校門まで歩き出す。
どうやら風狸青年でさえ疲れ切った際には、飛ぶのを自重するらしい。
「君は日を追うごとに、周囲を問題に囲まれていくんだね……何だろうね、本当に。実は君すでに呪われてるの……?」
全く洒落にならない台詞一つを残し、バタバタと羽ばたいて帰路に着くモッ君を見送った。
祟りもっけであるモッ君。その深刻そうな独白に追い打ちを掛けられた心境たるや。
君、言わば呪いの象徴と言っていい怪異なのだけどね。
そんな怪異に呪いの心配をされる自分……
あれ、もう詰んでるのかな?
薄々思ってはいたけれども、とうとう外部認定まで受けたら逃げ場がないよ。
「……心太の姫? 今日は、再三に渡って迷惑を掛けてしまった。本当に、すまない」
「……いや、迷惑を掛けたのは寧ろ……心太の姫?! 斬新な響きだね……うん、今の衝撃で少し冷静に戻って来たよ。ありがとう魔王子君」
「……それは、良かった? その、やはり……名前呼びは不快だろうか」
一瞬間が空いた。
単純に、言われた言葉の意味を呑みこむまでに時間が掛かった次第である。
条件反射的に、風狸青年の顔を見上げる流れが定着しつつある。
その表情から、彼が言わんとしている事は察した。
そして思うのだが、彼はその肩書き以前の問題として自己肯定が低過ぎはしまいか。
自分もそれほど自信を持って自分を語れる図太さは持っていないものの。
それにしても、程度と言うものがあると思う。
「友人なら、名前を呼び合うのは極自然なことだよ。魔王子君。更に付け加えるなら、愛称呼びと言う手もあるし。うん、……この際どうだろうね? 微妙に長いから、別の呼び方を私から提案させて貰っても良いだろうか?」
そう、微妙な長さなのだ。これが。呼べなくはないんだけどね、うん。
提案後の反応を窺って見るものの、どちらかと言えば風狸青年の反応が気になって肝心の当人が隠れてしまっているという……。
色々残念な二人である。
待つこと暫し、ようやく消え入りそうな声で構わない、と返答があった。
よし、その言葉を貰った以上は言質を取ったも同然である。
殆ど迷う事も無い。
実は割と前から、考えてはいたんですね。
今だから明かせる事実ということで。
「では、今回は二択で挙げるね。…マオ君と夜君。どちらがいいかな?」
「……心太さん、翔摩先生の事あんまり言えないんじゃないかな……」
ぼそり、と呟かれた蛍さんの冷静な呟きなど聞こえませんとも。
幸いなことに、モッ君の賛同も無い今ならば立て直しも可能ですから。
時には自分を甘やかす事も、必要な時がある。
ええ、それが今です。
「……そう、だなぁ……夜の方がいいんじゃない、兄さん?」
所々言葉を詰まらせながらの一票を受けつつ、さて肝心の当人はと視線を巡らせれば。
うん、何だか凄いものを見てしまいましたよ私。
その破壊力たるや……ええ。もう、溜息しか出ないですから。
寧ろ間に仕切りが欲しい。
心の準備も無く、美少年の照れ隠しとか寧ろ目の毒ですね。
眩しくて、直視出来たものではないです。
何だか今日あった全ての出来事が些末に思えてきたという不思議。
例え、周囲の不評がこうしている今もひしひしと感じられてはいても。
当人が喜んでくれるのなら、それに勝る成果は無いだろう。
「……君の、好きな方で構わない」
「……じゃあ、ま…、いえ。夜君で今後は通しますので。因みに、私の事も好きに呼んで頂いて結構ですから」
風狸青年の無言の微笑。
寸でのところで汲み取って、言い換えた自分の反射神経を褒めたい。
「好きに呼んで、いいの?」
まるで今までそんなこと一度も言われたことが無い、と顔に丸ごと書いてある。
その素直な表情を前にして、非常に複雑な心境で見上げた先。
微かな首肯を確認して、やはりそうかと内心で呟く。
「……心太さん? 出来るならその命名権は私に与えて欲しかったな……」
しみじみとしていたら、どこか膨れた様子の蛍さんの不満顔。
不満顔でも可愛いって、ある意味凄いことだとまじまじと見ていた。
結果、余計に膨れてしまった。
これは自分の所為である。
はた、と理由に思い至って謝罪する。
「ごめんね、蛍。もっと早くに蛍にも伝えていて良かったね。……普段から、いつも傍にいてくれるのが蛍だからつい甘えてしまうところがあって……つまり、配慮が足りませんでした。許してくれるかな?」
この天然、と微かに聞こえた気はするものの。
笑顔に戻った蛍は、徐に畳まれた紙を出してくる。
え、まさかな展開を前にして待ったを掛ける前には広げられた書道紙。
「心太さんは、半透明だから。『透』で今後は呼ばせて頂きます!! ……ふふ、因みに四隅君と河伯さん、蓑虫さんの同意済み。驚いてくれた……?」
「……蛍。色々聞きたい部分はあるけれど。ね、手回しが良過ぎないだろうか?」
「これね、四隅君の自信作なの。達筆でしょう?」
確かに。
うん、黒々とした墨色の躍動感といい。
やたらと迫力に満ち、流麗な字体といい。
どれをとっても文句のつけられない出来である。
「これね、もしもの時の為に全員分書いて貰ってたの。だからそれぞれに持ってるよ?……何時かは切り出そうと思ってたんだけど、まさか書いた当日に出番が来るとは流石に予想して無かったの」
……四隅君。一体君は今日どのタイミングでこの秀作を書き上げていたというのだろう。
多彩な才能を前に、今私は脱力感に似た何かを覚えます。
「凄いね……なんだか、出生の時の命名にも負けず劣らずの出来だよね。底知れない気合いさえ感じるよ」
敢えて言わなかったことを、口にするのが彼らしさといえばそうなのかもしれない。
それにしても風狸青年には、もう少し慎重に言葉を紡ぐことをお勧めしたいと思う。
「……私も、呼んでいいだろうか……」
初めて、夜君こと魔王子君が蛍に話し掛けていた。
それに対して、やはり彼女自身が驚いた様子は隠せなかったようだ。
けれども、そこに畏怖や恐怖が混じってはいない様子も窺える。
蛍さんの元々の気質として、聡明さと優しさがあってこそである。
ややあって、微笑んだ彼女に夜君も固かった表情を和らげている。
うん、ほのぼのである。
まさに目の保養。
「勿論。……と言いつつ、呼ばれるのは透だからね。一応本人に確認を取ってからの方が良いかもしれないね、夜君」
「……ありがとう、その」
「ん、私のことは蛍でいいから。そもそも夜君も、一応学年は上だからね……透? 夜君に先輩は付けなくても良いのかな?」
それは完璧に盲点であった。
確かに、言われてみれば君付けとか……うん。やはりここは改定しようか。
しかし、その訂正を発言する前に他でもない彼自身がそれを察して首を振った。
「構わない。そもそもこの学園において、学年の割り振り自体曖昧な部分は多い。だから、余分なものは省いて貰っていい」
ここは珍しく、素早い切り返しが入ってきましたね。
蛍さんの指摘は適切なものではありますが、ここは当人の希望を優先した方が良いのかなと判断。
それに対し、蛍さんも無言で頷いてくれました。
「さてと、そろそろ時間も時間だね。透、夜君、風狸さん、また明日ね」
「気を付けて帰るんだよ、蛍」
お母さんみたいだね、と笑み零しながら反対方向の路地へと帰路に着く蛍を見送った後。
さて、自分もそろそろ帰らなければと遠い目をしていた少女。
この時間ともなれば、普段以上の説明責任が邸にて待ち受けている事を既に察しているのである。
その背に、掛かる声。
「透……君のお陰で、学園に入って初めて楽しいと感じた一日になった」
振り返れば、夜君のとても優しい目と合う。
因みに、その後ろには見守る風狸青年が目頭を押さえている様子も見える。
何だろうね。
この二人は、見ていて飽きないな。
「夜君、振り返りはまだ早いよ。……これからの日々もまた、楽しいと思えるものにしていけるようにそれぞれが頑張ってこその学園生活だからね。また明日、夜君。風狸青年」
「うん、また明日」
「……ん? え、何、今までそう呼ばれてたの自分?! あ、ちょっ……意図的?!」
こうして爽やかに交わした帰宅の挨拶。
暫しの喧騒を背後に、足早に路地へ入ります。
大分日の落ちた道を、鴉の羽音を頼りに進んで行った先。
視界の先が、思ったよりか明るいことに疑問を覚えつつ。
その理由は近づけば明らか。林の先には、ぼんやりと明かりが見えました。
それに照らされた人物に、慌てて駆けよればどこかほっとした様子で手を振られます。
「鶯叔父様……わざわざ此処まで迎えに来て下さったんですね」
「主に当様の心配が凄くてね……。取り敢えず元気そうで良かった」
凄い。心配。
その二語で連想される、この後に待ち受けるであろう説明責任の四文字。
辛うじて、その表情を何事も無い様子に保ち続ける自分。
うん、涙ぐましいね。
要するに己の精神を叱咤し、表情筋を活用する力技をこの短期間で習得しつつある。
「さあ、帰ろう。……大丈夫、僕らはいつでも君の見方だから」
やはり全てお見通しの鶯叔父様に、心強いですと微笑んで木の洞に手を掛けた。
今日もまた、沢山の事があったのは間違いない。
それでも、友人の輪を広げられた今日一日。
雷雨混じりではあったものの、有終の美という言葉通りだ。
当初望んだとおりの形では無くとも、これはこれで悪くない。
そんな少女の、三日目の終わり。
ようやく出せました『五月姫』。
彼女を出せないと、この先の展開が望めないので予定よりか早々と姿を現して頂きました。はい、紛れもない作者都合です‥‥。
一日が長すぎて、書き上げた後にぐったりしてしまいますね。
シンプルな表現を追求しています本作ですが、亀の速度でも着々と進んでおりますので。
宜しければ、今後もよろしくお願いいたします。
次回は、クラスマッチに至るまでの『四日目*ながら混迷編』(仮題)を予定しています。
それでは、再びお会いできる幸運を願いつつ‥‥




