第9話 出雲・伯耆平定
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1515年春
俺の元にいい知らせが二つも届いた
まず神西を初めとする出雲の西側を平定。興久や国久は投降したものたちの一部を見せしめにするなど「少々」やりすぎたところもあったが上手くいったようだ
これで父・経久の悲願だった出雲平定はなった
興久には出雲大社に行き今回の戦の報告と流石に見せしめに首をはねるなどやりすぎた事への戒めから名刀「新見国行」を奉納する事にさせた
本人は不服もあったようだが神を信仰する出雲の人々の心を得る事は大切だ…隠岐水軍との交易で代わりの良い刀を与えると約束したら納得したようだ
そして二つ目のいい知らせは今目の前で起きている
「…南条宗勝にございます」
そう。南条宗勝との講和だ
一度目の講和を断り経久・久幸を中心とした尼子軍に居城である羽衣石城以外奪われた南条宗勝が今ここに来ている
「面をあげよ」
「ははっ…」
「そなたの命と羽衣石城を安堵する。今後は尼子に従ってもらおう」
「ははっ…ありがたき幸せ」
南条宗勝を徹底的に追い詰めたのには理由があった
攻め滅ぼして南条家に逃げられては山名らに南条再興の大義名分を与えかねないからだ
いまは大人しくしている山名も南条と戦ったばかりの尼子…しかも南条家は山名に頼ってきたとあれば好機と考えるのは道理
史実でも南条宗勝は山名を頼っている
また南条家を根絶やしにしては伯耆を平定してもまた内乱が起きてしまう。南条宗勝を傀儡として羽衣石におきつつ久幸ら尼子軍に管理させることでそういった反乱分子を抑える目的もあった
その為、余力を残した一度目の講和ではなく絶体絶命の今の講和となったわけだ
しかしこれは大きかった
父の悲願出雲の統一だけでなく伯耆も手に入れた
史実の5年も早く出雲統一だけでも本当に大きい
だが俺は止まらない
最強の尼子を作るため
まだまだ始まったばかりだった
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出雲・伯耆を平定すると国久・興久の二人がやってきた
「兄上、出雲・伯耆の平定おめでとうございます」
「兄者おめでとうございます」
「二人とも大儀であった。」
「ははっ」
そして興久を見て
「興久、阿用城から神西氏等出雲西部の統一、本当によくやった。やりすぎなところは確かにあるが上出来だ」
「ありがたき幸せ」
「約束通り平定した領地のほとんどは興久に任せる。これからも頼むぞ」
「はっ!」
そう言い終わると国久が話に入ってきた
「して、この後はどうされるので?」
「うむ。この後だが1年は大人しくしていようとおう」
「その理由は?」
「出雲・伯耆と戦続きでみな疲れておる。少しは休まねば不満も溜まってしまうからな」
「確かに…」
「だが国久」
「はい?」
「前に話した備後や備中の件は今から進めていく。そのつもりでいて欲しい」
「わかりました。某もまだ未熟ながらもお役目話してみせます」
「それと興久」
「は?」
「そなたには頼みたいことがある。近いうちにまた呼び出すゆえそれまで休むといい」
「わかりました」
そう言うと二人とは酒を飲みこれまでの労を労うのであった