訓練で西日本最高峰の山を登ることも
「夏休み中に祝日があるなら振替休日で九月一日が休みになるべきでは?」
「振替休日になるのは日曜だけらしいよ」
安達家のリビングにて。
かき氷に練乳をかけていたと思ったら、何かに気付いたらしくハッとした様子で言うエルテさんと、かき氷機の取っ手をゴリゴリ回しながらクールにつっこむカガトくん。
なお8月の祝日である山の日は11日ですが、東京五輪やその五輪が感染症の影響で延期された頃には日付が移動しまくってたりします。
「というか山の日て。何でこのクソ暑い時期に山の日とかあるんですか。……やはり日本人はマゾ?」
「夏山登ってる人たちに謝りなさい」
なお山は標高が高いと涼しいですが、逆に言えばそれほど標高が高くない低山はそんな涼しくないので夏に登るのは避けた方が無難です。
「というか毎日だらだらしてるけど、夏休みの宿題大丈夫なの? 自由研究とか中学ならまだあるでしょ」
「あー自由研究。なにすればいいのかさっぱり分からないんですけど、カガトさん中学の頃に何やってましたか」
「うーん。確か自分で弓をひいて矢を撃つからくり人形があるのを知って、調べても構造が分からないから自力で想像して作ってみてたかな。要はロボットみたいなものだし」
「カガトさんなんでそんな『自分一般人です』みたいな顔して生きていられるんですか」
「いきなり何で?」
発想と行動力が参考にならねえと褒めてんだか呆れてんだか分からないことを言うエルテさん。
たまにもう完全に趣味でやってんだろという完成度の高い物持ってくる子いるよね。
今日も日本は平和です。
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一方高天原。
「実際何で夏が登山シーズンなの? 山頂が涼しいから?」
「場所によっては涼しいどころじゃないというのもありますね。例えば富士山などは平地と山頂との気温差が20℃以上にもなり、五合目でも15℃は違います。そのため夏でも気温は真冬に近くむしろ夏以外に登ると危険です」
「富士山ってそんなに寒いの!?」
山によっては夏じゃないと雪が溶けてなかったりするからね。
というか夏でも余裕で凍死する事故は起きるので登山なめたらいけません。
「雨とかで濡れた服をそのままにすると凍死しやすいんだっけ」
「そのせいで登山ツアーの客が大量に事故死した事件などもありますね。他にも途中でかいた汗が冷えて凍死というパターンもあります」
「あー最初は温かくても徐々に寒くなるしねえ」
着替えマジ大事。
その着替えが濡れたら意味がないので、ジッ〇ロックなどで密閉しておきましょう。
なおこういった対策は、災害などの際に用意する着替えなどにも有効です。
「あー大雨と洪水とかだったら避難途中に荷物が濡れる可能性もあるのかあ」
「着替え以外のものも防水性能の高い袋で小分けしたほうがいいでしょうね」
なお自衛隊が行軍のときに背負ってるでかいリュックには、そうやって小分けされた着替えなども入っており、状況によっては実際に使うこともあります。
訓練のために意味のないおもりを背負っているわけではないのです。
「でも水とか入れて一定以上の重さにしないといけないって聞いたけど」
「実際の作戦での重量を想定してわざと重くはするそうですね」
訂正。
おもりであることに意味がある。
今日も高天原は平和です。




