いつの間にか消滅していたコーヒー牛乳
「エルフってミルクならイケるんじゃないですか?」
「むしろ何故イケると思った?」
安達家のリビングにて。
コーヒーに牛乳ドバドバ入れてカフェオレ作りながら言うエルテさんと、その発想どっから拾ってきたと呆れ気味なリィンベルさん。
ちなみに2003年の法改正により牛乳は生乳100%でないと牛乳と名乗れなくなったので、コーヒー牛乳やフルーツ牛乳といった牛乳混ぜた商品名も巻き添えで消滅してたりします。
昨今の商品名がカフェオレやらカフェラテやらとやたら横文字ばかりなのもそのせいだとか。
「だってエルフだって赤ちゃんは母乳で育てるんじゃないですか?」
「それはそうじゃが。そこはむしろ乳離れしても乳を飲み続ける人間がおかしいじゃろう」
「えー」
不満そうに返すエルテさんですが、実際乳離れ後も乳を飲んでる哺乳類は人間だけです。
というかその乳も加工食品として利用されてきた歴史の方が長く、いつでも新鮮な乳がしぼれるならともかく、一般にまで飲料として普及したのは保存技術が発展した割と最近の事です。
そういえば蘇というのが一時期流行って一瞬で消えていきましたね。
「そもそも人間の中にも牛乳が上手く消化できん者はおるじゃろう。おぬしは大丈夫なのか?」
「美味しいから仮にお腹壊しても飲みます」
「やめい」
他に偏食大食いが多いので目立ちませんが、育ちのせいで割と食い意地はってるエルテさん。
今日も日本は平和です。
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一方高天原。
「牛乳って消費期限短いよね。一ヶ月くらいに伸ばせたりしないの?」
「できますよ」
「できるの!?」
半ば冗談で言ってみたらできると言われ牛乳吹きそうになるアマテラス様。
もし吹いてたら絵面が酷いことになるところでした。
「ロングライフ牛乳と言って、二、三か月常温で保存できるものもありますよ」
「え、凄い便利じゃん。何で普及してないの?」
「開封したら普通の牛乳と保存期間は変わらないからでは? ヨーロッパなどではロングライフ牛乳が普及しているそうですし、最近では災害時などの支援物資として注目され始めているそうですね」
「あー。栄養偏りそうだもんね」
ちなみに日本では大抵ストローで飲む小型パックのものが売られていて、災害時以外などでも自衛隊が演習中に飲んでたりします。
というか自衛隊もレーションばっか食ってるわけではなく、市販のパンやおにぎりが配布されることもあります。
それだけじゃ足りなくて演習場にガスコンロ持ち込んでラーメン(具なし)を作り始める隊員もいますが。
「でも開封したら駄目なのかあ。まあ缶詰とかもそうだし仕方ないのか」
「長期保存できるのは無菌状態で密閉してるが故ですからね。まあ一度で飲み切れる量で売られているので複数買えばいいのでは」
「ああ。あの給食とかによく出てくる」
「それはそうですが。姉上給食とか食べたことがないでしょう」
一部の人にはトラウマを刻みつける給食。
作者も魚介類を食ったら吐くと言ってるのに教師が信用しないので、毎年一回は吐いていました。
「まあそもそもうちはそんなもの買わなくてもトヨウケヒメが効率的に使い切るでしょうが」
「あー」
正に台所の守護神トヨウケヒメ様。
今日も高天原は平和です。