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18.劣等生




ーー美那が人間界へ飛び立ってから1ヶ月後。

場所はヴァンパイア城。


ブリュッセルは煙に巻かれた異次元空間前で本日の出発者を見送った後、扉から付き人が現れて先月人間界に出発したヴァンパイア17人の進捗リストを手渡した。


ブリュッセルは1人1人の進捗状態を確認しながら上から人差し指でなぞっていたが、美那のところでピタリと手が止まる。




「先月人間界に向かった17名のうち3名はミッション完了。13名は二つ完了。そして、1名は一つ……。成績優秀者のミーナがどうして吸血ごときで手こずってるんだ。劣等生と変わらない成績じゃないか」


「正直、我々にも理由がわかりません。予想を遥かに下回る結果に頭を悩ませるばかりです。ただ、現時点で一つだけ考えられるのは……」



「なんだね」


「人間とのハーフの血が煩わせているのかもしれません」




付き人が上目づかいで恐縮しながらそう言うと、ブリュッセルの左眉がぴくりと動いた。




「なるほど……。未来の足かせになっているのはハーフの血。随分厄介な事態に巻き込まれてしまった。……もし、そうなら仕方ない。次の作戦に行こう。あいつを呼んでくれ」


「かしこまりました」




付き人は深く頭を下げると、早々と部屋を出て行った。




「残り2ヶ月。すんなり戻ってくると思ったのに、こんなに悩まされるなんて……。果たして結果を残して戻って来れるのだろうか」




ブリュッセルは焚き火の炎のように揺れ動く3色の異次元空間の光に包まれながらある事を考えていた。

それは、人間界の生活に慣れてきた美那にとって、辛くて重い試練になる。


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