説明回
短いです。
基礎がだいぶ身について修行が一段落した頃、そろそろ常識的な知識を学ぶこととなった。
教師役はジルバさんだ。爺ちゃんを筆頭に他の師匠達は先生に向いてないからだそうだ。常識が無いのもあるだろうが。
「まずは魔力について教えましょう。既に知っていることもあるでしょうが復習のつもりで……」
これまで知らなかった魔力について色々しることができた。まず、魔力の属性について。魔力には基本属性として火、水、土、風、雷の五つが、特殊な属性として光、闇、空間の三つの計八つあるそうだ。
「では、クロウ、あなたの魔力属性の適正を調べましょうか。」
そう言って、ジルバさんは腰に付けてある袋から球体の水晶を取り出した。
「この水晶は魔力適正について調べる道具です。手を置いて、魔力を流し込んでください。」
ジルバの言葉の通りに水晶に手を置き、魔力を流す。すると水晶は赤、緑、紫、黒の順で光った。
「クロウの属性は火、風、雷、闇ですね。」
「次は、魔物について教えましょう。ここでは身近にありますし。」
魔物は自然災害のようなものだ。魔物の発生方法は三つ。一つは、魔力溜まりからの発生。二つ目は繁殖による増加。三つ目が迷宮内部での発生。以上三つである。
中には、群れを形成し脅威となるものもいる。特にゴブリンなどの人型は集落を形成し、村や町を襲うため即急な対応が必要とされる。
また、魔物の中には特殊な成長をし希少種になるものや進化し上位個体となるものもいる。未確認の魔物が未開地に多数いるとされている。
そして、魔物にはランクが設定されており。F〜SSの8段階あり、Fに近い程弱く、SSに近い程強くなってゆく。なお、SSランクはSランク以上という位置づけである。
「魔物に関してはこれぐらいですかね。…では・・・」
その後は、貨幣価値などの一般常識、身分制度などの社会と周辺の地理についてなど色々なことは教わった。
「ふぅ、今はこれぐらでいいでしょう。……何か他に聞きたいことはありますか?」
「ええっと、あ!、師匠達が良く口にする『原種』ってなんですか?」
「ああ、そういえばまだ説明していませんでしたね。いいでしょう。『原種』とは……」
『原種』それは簡単にいえば各種族の始祖となったものの親のことである。正確には、力の基となった血を持つ片親のことだが。そのため始祖種を超える力を持っている。
「原種は未知の部分も多い。これからも頑張りましょう。」