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【改稿作業中】クロ殿下と剣聖ヴェイセル  作者: 夕凪 瓊紗.com
青嵐ダンジョン編

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第760話 クロ殿下とスバル殿下の桃雲県ギルド本部失墜


さてはて、南部連合王国の青嵐県せいらんけん

エメラルドグリーンの海を眺めながら、スバルからの相談を聞いている俺。

前説・・・長くてごめんなさい。そろそろ、相談の内容・・・来るといいな。


「俺たちとヴェイセルさんの陳情を聞いたアトラさんは、

一つ返事で秘密裏にそのクエストを請け負ってくれた。

そうして、ヴェイセルさんたちSS級冒険者が

S級・A級冒険者たちや、凄腕の猛者の有志を募り、

魔の森スタンピードに臨んだんだ。そこでクララとも出会ったんだ」

となると、クララさんはS級・A級冒険者と肩を並べられるくらい強いってことだよな・・・

やっぱ、SS級冒険者の従者をやっているだけのことはあって、

クララさんってやっぱりすごいんだ。


「スタンピードを退け、俺の領地は守られた。

しかし、勝手に冒険者を募り、決行したことに

桃雲県ギルド本部のみならず、

南部連合王国ギルド本部が大激怒したんだけど、

でも・・・そこでアトラさんが、

“それは、罪のない南部連合王国民を見捨てろと、

見殺しにしろと言っているのと何が違うんだ”と、言ってくれて、

その一連の騒動を知った南部連合王国国王陛下も動いてくれた」

それって、スバルのお父さんのことだよな・・・?

ん~・・・多分、初めて南部連合王国のパーティーに参加した際に、

エリック父さんに連れられて挨拶・・・したはずだけど・・・やば・・・

緊張しすぎていて、顔がよく思い出せない・・・

ルドルフ王太子の事は思い出せるんだけどっ!!


「国王陛下が動いたことで、

桃雲県ギルド本部長は失墜、アトラさんが本部長になった。

同じく、南部連合王国ギルド本部長も失墜、

アトラさんが信頼を置く評議員が就任してくれた。

こうして、桃雲県ギルド本部にて仕事を受注、

買取してもらえることとなったんだ」

そっか・・・ようやく・・・

スバルも異世界転生して、苦労したんだなぁ・・・


「そうして、その件で、俺はSS級冒険者になったんだ。

そして、一緒に行動していたアデスと一緒に、

国王から“双星の王子”という称号までもらってしまってね」

あぁ・・・そうだったんだ。

スバルに面影が似た南部連合王国第5王子のアデスさん・・・

2人が双星の王子と呼ばれるのは、

南部連合王国の国民にも広く知られているとは感じていたけど、

まさか、国王直々にもらった称号だったとは。


「そして、何故だか青嵐県に入った竜の里」

マジで!?ほんと、なしてっ!?

因みに、竜の里は、スバルの従者・クララさんや、

SS級冒険者のソーマさんなど、

エストレラ王国の竜人族とは特徴が異なる

竜人族たちが暮らす里である。


「南部連合王国としては、青天の霹靂だっただろうね。

そして、そのことでも、国王は俺と青嵐県に褒美をくれたんだ」


「だけど・・・結局、青嵐県には、ギルドの新設はできなかったんだよね」


「うん、さすがに桃雲県ギルドの支部を青嵐県に置くわけにはいかないし・・・

青嵐県唯一の小祭壇内にひっそりと仮ギルドが新設されたんだ。

尤も、係り員は一人だけだし、仕事の受注、発注はできるけど、

買取りサービスは1週間に1度、

桃雲県ギルド本部からの定期便が持っていくだけ。

あとは桃雲県ギルド本部に持ち込みになる・・・」

仮ギルドだもんな・・・無理もないのかもしれないんだけど、

青嵐県は、一応ひとつの小国。

そんな小国に小祭壇が一つだけってのも、驚きだよな・・・。


「そろそろ大きくしたい・・・。

白雲県の王族は勇者召喚騒動で失墜しているし」

あぁ、最初に南部連合王国を訪れた時に、

勇者召喚をして、勇者を伴って国境を守る東北砦を破壊して、

問題起こした王子、王女の出身地だったか。


「何より、白雲県のある南部はマリーの勢力圏になったから、

あれやこれやを青嵐県に吹っ掛けられなくなった」

マリーさんとは、お米をこよなく愛するステキなお姫さまである。

そして、スバルの異母姉。

まぁ、2人にしてみれば、異母姉弟という感覚よりかは、

おにぎり友の会の友人同士という認識らしいが。


「白雲県は、マリーさんの治める

南山県なんざんけんの近隣にあるってこと?」


「まぁ、隣の県だね」

そうだったんだ・・・。


「だから、祭壇を大きくして、権威を利用してみてはどうかと思うんだ」


「そうだね!いいんじゃない?そろそろ」

先の碧陽県へきようけんの一件でも、スバルは動きやすくなっているだろうし!

王子、王女が失脚している白雲県が相手なら、王位争いは関係ないから、俺も力になれそう!


「青嵐県の祭壇は俺の母が治める直轄地にある古びた小祭壇のみなんだ。

そこは一応南部連合王国大祭壇で祀られている風の精霊は祀っているんだけど、

長い間のいざこざ、貧しさゆえに受けた様々な嫌がらせの中で、

いつの間にか助祭壇からも除外されていたんだ」

南部連合王国で風の精霊が祀られていることは

知っていたけど、まさかスバルの青嵐県でそんなことになっていたとは。


「でも、新たに風の精霊の助祭壇として認められることもできず・・・

俺の領地や東北砦にも祭壇を建てることもできない。

だけど、カロクたち碧狼族のためにも、

縁結びの精霊と破壊の精霊は祀りたいし・・・」

そだよね。

縁結びの精霊・ウララちゃんは、

昔、南部連合王国で暮らしていて、碧狼族の姿をとっているし、

ウララちゃんの対の精霊である破壊の精霊・玻凛はりんさんも、

碧狼族にとって縁の深い精霊だ。


「そうなれば、手は一つ。

自ら精霊の中でも別格の属性精霊を招き、本祭壇となること」

その手があったかっ!

因みに、属性精霊とは炎、水、木、土、風、

氷、雷、そして、金属精霊ズの事である。


「だけど、ヴェイセルさんが言うには、氷の精霊は絶対来ない。

炎の精霊も、氷の精霊が嫌がるなら来ない。

南部連合王国の風の精霊は・・・

大祭壇とケンカする可能性があるため候補から外して・・・」

まぁ、氷の精霊・フブキさまは

昔、南部連合王国などの南部地域から追い立てられて

人間嫌いになった背景があるから、そりゃぁ、来ないよね。


そして、フブキさま大好きで、実は人間嫌いという

炎の精霊・ほむらさんはおのずと来ない・・・

ということだろう。


「雷の精霊は・・・どうかな?

イカズチの森からは滅多に出ないから、可能性は低いかもしれないけど・・・

金属精霊ズでもいいんだけどなぁ・・・」

属性精霊は、基本的にはひとつの属性につきひとりだけなのだが。

金属精霊だけは、大量にいるのだ。

この世界にあふれる金属の数だけ・・・

しかも、明らかに金属じゃないものも混じっているし・・・

※酵素、酸素、水素、炭素など・・・


「だったらさ、ここは、聖なる森があるわけだし、

碧狼族のゆかりの地なわけだから、木と土の精霊を招いてみるのはどうかな?」

と、ずっと俺たちの後ろで待機していたヴェイセルが切り出す。

その隣には、紅消、碧狼族で南部連合王国出身・リョクタ、

スバルの従者で竜の里の竜人族・クララさん、長身の碧狼族・カロクさんもいる。


「確かに・・・森と言えば、木の精霊だよね」

各森を管轄する森の精霊組合と、木の精霊は仲良しだし、

碧狼族は、昔、土の精霊に愛され、豊饒符ほうじょうふを賜った一族である。


「だけど、いきなり呼ぶ前に、

聖なる森の管轄の森の精霊に許可を取った方がいいかもね・・・」

そうか・・・

森があれば・・・絶対いるよね。森の精。

森の主体精霊の場合もあるけれど。

少なくとも、以前俺は、彼ら彼女らの、声を聞いたことがある。

スバルの小領地に面する魔の森が、聖なる森に変わった時だ。


「俺と一番縁が深くて、お世話になっている

緑蓮りょくれんさんは、北部地域を管轄とする世界樹担当だから、

エストレラ王国、ルタ獣王国、北部魔王国のはず。

他の知り合いの森の主体精霊も・・・

南部連合王国は管轄区じゃなかったかも・・・?

木と土の精霊とは知り合いだけど・・・

南部連合王国担当の森の主体精霊に会ったことはないんだよな・・・」


「それだけの森の精霊と知り合いなのも、すごいと思うけどね」

と、スバルが苦笑する。

まぁ、確かに、森の精霊に気に入られるか、気に入られないかで、

その勢力域で暮らしていけるかどうかが

決まってしまうほどに、彼ら彼女らの勢力はすごい。


「そうなれば、聖なる森の森の精たちに聞いてみるしかないかな・・・

幸い、俺、声聞いたことあるし」

南部連合王国の森の精たちは、一体どんな子たちなんだろう?


ちょっと楽しみだな・・・


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