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出会い 2

 藪が動く。

 不気味なモーター音を響かせながら、蜘蛛のような金属の脚を持つ丸い泥玉が現れる。それの大きさはサッカーボールよりもやや大きいと言ったところだろうか。

 表面では赤い光りを点滅させていた。


「まずいのに見つかった」

「敵か?」

「偵察ロボットだ」

 蒼馬の呟きに、健也は泥玉と光る空間を交互に見た。

 確かに泥玉は緊張感のない姿ではあるが、地球人が作ったものとは思えない。

 そうかと思うと近くにある【光る空間】は、そもそも何ゆえの発生なのかがわからない。

「健也! 来るぞ!」

 木刀を構えて、蒼馬は泥玉の向こう側を見る。

「えっ!」

 その瞬間、藪の中からこの間も見たイノシシ人間のような怪物が突進してきたのである。

「健也、逃げろ!」

 蒼馬は彼を脇に飛ばす。

 そして木刀を振るい、怪物の一撃を阻止した。

(ここで健也にイグニサスを使わせてはならない)

 蒼馬は次の攻撃に備えて構える。今、この段階で健也の体力を削るわけにはいかないのだ。

 しかし、幼馴染みのとっさの判断を健也が納得できるわけがない。

「何を言っているんだ」

 健也は立ち上がる。

 このままでは蒼馬が危ない!

 その思いで叫ぶ。


「ルベオ・イグニサス!」


「よせ!」


 二人の叫び声が重なる。

 しかし、健也の身に変化は現れない。

 蒼馬は事の異常さを理解したが、目の前の敵を倒すことに考えを素早く切り替える。

 だが、健也は自分の身に何も起こらないという事態が理解できなかった。

 その隙を彼は泥玉に突かれることになる。


 いきなりそれは蜘蛛のように脚を広げると、健也の身体に飛びかかったのだ。

「うわっ!」

「健也!」

 両腕を拘束され、健也はよろける。

 ただでさえ足場の悪い場所。

 もがいていくうちに、今度は問題の場所から発せられたプラズマのようなものが、泥玉とつながる。

 その途端、健也と泥玉は光る空間に引きずり込まれたのである。


 あっという間の出来事だった。

 しかし、蒼馬には助けに動く余裕はない。

 突破者が襲いかかる。


 彼もまた絶体絶命の危機だった。

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