次回作について
こんな感じで連載してみようと思っています(予定)
いつになるかはわかりませんが、、、
内気な会社員の男。彼の趣味はファンタジー小説を書くことだ。
1人暮らしの家で仕事が終わった後、毎日ノートに書きためている。しかしまだ誰にも見せたことがない。
毎日通っているコンビニの女性店員と仲良くなり、ある日その小説を彼女に見せる。すると彼女はその小説をほめる。
自分の書いたものが人に褒められ舞い上がる男。そして彼女はネット上に公開することをすすめ、あるサイトのURLを男に教える。
そのサイトの名は「小説を書こう」。だれでも無料で小説を発表することができる投稿サイトだ。
男は恐る恐る投稿してみる。すると日を追うにつれ10人、20人と読者は増え、小説をほめる感想も1件2件と書き込まれ始める。自分の小説が世間に認められた気がした男は完全に舞い上がる。ついには訪問者1000人を達成した男はある確信に至る。
「俺は小説の才能がある」
上機嫌で毎日を過ごす主人公。そこへ一通のメールが届く。
「あなたの書いた小説に関心いたしました。ぜひうちの出版社で本を出しませんか?」
ついに来たかと男は思う。聞いたことのない名前の出版社だったが、打ち合わせのためその出版社へ向かう男。そこで男は梅木という男と出会う。彼は男の小説をひたすらほめちぎり、しきりに出版を勧める。しかし出版には一つの条件があった。
「何分うちは弱小出版社でして、、、見ての通りの、、、新人作家の方を育成する資金にも困る始末でして、、、そこで、初版分の資金をですね、作家さんの方で負担していただくことになっているんですよ。200万ほどですけど。もちろん本が売れたらお返しします」
酒も飲まず、ギャンブルもしないまじめな会社員の男は、200万ほどの貯金は持っていた。
200万を払い込む寸前に、自分のネット小説をある友人に見せ、今度出版することになったと、有頂天になって自慢する。しかしその画面を見た友人は少し顔を曇らせ、調べたいことがあると言って帰っていく。そして200万を払い込むのは少し待てと告げる。
そして次の日友人は、男に小説のアクセス数は改ざんされたものであるということ。小説の感想は、IPアドレスこそ違うが、すべて同地区から、すなわち男が住むこの地区から書き込みがされているということを告げる。誰かが、男をその気にさせてはめるためにやっていたことなのだ。友人は、ほかの小説にも同様の改ざんが行われていた、つまりこれは出版詐欺だったのだ。と告げる。詐欺にあってしまったということよりも、自分に小説の才能があるということが、幻想だったことに大変ショックを受ける。
「アクセス数も、、、感想も全部ウソだったなんて、、、俺は、踊らされていただけなのか?」
そして、男はもちろんこのサイトを教えてくれた女性に疑惑を向ける。女性はあっさりと白状し、全部あの梅木という人物が仕組んだことだといった。
馬鹿な小説家希望の人間をだまして、金を巻き上げる手法を女性は男に話す。
「あの梅木って男は、プログラマー崩れの男でね、ネット上でその気にさせる役。私はパソコンで小説やブログを書いているやつを見つけて、引っかける営業ってとこ。他にもあなたみたいな人は何人もいたわ。少しでも自分に小説の才能があるという夢を見せてあげたんだから感謝されてもいいと思うんだけど?それにしてもあなたの感想に対しての返事だけど、読んでて笑っちゃった!だって小説を読んでもいない梅木がテキトーに書いた感想にあんな一生懸命返事書いてるんだもん!!」
絶望と怒りに支配された男は女の胸ぐらをつかみ壁にたたきつける。しかし不思議と抵抗しない彼女
「慣れてるから、、、いつもこんなことはあいつにやられてるから全然平気だよ」
彼女は旦那の梅木に毎日暴行を受けていたのだ。彼女もまた被害者であることを知る男。
男はネット上では罪のない人々をだまして金を巻き上げ、リアルでは妻に暴行を加え、巻き上げた金でぜいたくな暮らしをする梅木に、復讐を誓う。
登場人物
宮本、、、主人公。内気な25歳の会社員。ファンタジー小説を毎日家で書くのが趣味。1人暮らしで、夕食はたいていコンビニ。彼女はいない。
春菜、、、22歳、コンビニの店員。ちょっと美人で宮本の憧れ。明るい性格に見えるが、少し影があるように見える。
店長、、、37歳、コンビニの店長。ボブディランが好きで、ボブ店長と呼ばれている。パソコンとは、PC−6001 mk−2からの付き合いで、非常に詳しい。
梅木、、、28歳、出版社の男。主に出会い系サイトの運営で生計を立てている。自己中心的な性格。