さぁて、トランプ祭りだっ!
前回の続きでトランプします。
※この物語に出てくる登場人物はフィクションです。
「あ、そうだ。どうせだから、負けたら罰ゲームなんてどうよ」
瞬がそんな提案をした。
「罰ゲーム?…まぁ俺は構わんが」
「私も良いですよ」
「そう、した方が盛り上がるから良いかもね」
「その発言後悔させてあげるわ」
皆概ね了承した。若干一名恐ろしいことを言っているがスルー。
「よしっ!じゃあ罰ゲームの内容は紙に書いてこの箱に入れてくれ」
と、どこにでもありそうな箱を取り出した。
おっ、成る程。確かにそうすれば、例え瞬が負けたとしても、泉さんからのお茶目(優しい表現)な命令は出ない。意外と考えていたんだな。
「普通に命令するよりドキドキ感があって良いだろ」
どうやら、特に理由は無かったらしい。俺の尊敬の念を返せ!
各自で、命令したいことを書いていき(一人二枚ずつ)箱の中に入れた。
これなら、泉さんも自分に当たるかもしれないから、下手なことは書けないだろう。
「それでは、ババ抜きを始めましょう」
日笠さんが手をパンッと叩きながら言った。
トランプは俺が持っているため、俺がシャッフルし、皆に配った。
揃っている数字を場に出していく。
ちなみに、座っている順番は時計回りで、俺、日笠さん、瞬、秋野さん、泉さんの順だ。
皆が顔を上げた。どうやら、整理を終えたらしい。
俺からトランプを持っている枚数は、6枚、6枚、5枚、7枚、0枚だ。
…………ん?0枚?
「上がったわ」
そう言ったのは泉さん。
「って、もう上がり早くない⁉︎」
「仕方ないじゃない。全部揃ってしまったのだから」
「えーーー。……さ、流石にいきなり無くなったら面白味がないから、もう一回やり直さない?」
「別に良いわよ」
泉さんがそう言ってくれたので、もう一回やり直すことになった。
二回目配り直した時の枚数は、俺から6枚、10枚、7枚、3枚、5枚でさっきみたいに0枚って人はいなかった。まぁ、逆に1枚も減らなかったという人はいたみたいだが、スルー。
取る順番はジャンケンで決めた。
「うっしゃー!勝つぜーー!」
一人盛り上がっている人がいた。
別にこれで勝敗が決まるわけでもないのにな。
結果だけ言うと、秋野さんが勝ち、瞬が最後にカードを引く順番になった。
瞬は既に燃え尽きていた。
(前略)
勝負は進み、泉さん1抜け秋野さん2抜けで残り3人。ジョーカーは今まで一度もこなかったのだが、到頭俺のところへ来た。
日笠さんが俺の手札からジョーカーを引く。一瞬眉が動く、恐らく妹さんはこういうところを見ているんだろうなと思った。
結局最下位は日笠さん。
「うぅー、何ででしょう」
と、涙目になる。
俺は先ほど気付いたことを伝えてあげた。
日笠さんは真摯に俺の話を聞いた。大したことことを言っていないにも拘らず。
それとは別に瞬がニヤニヤしているのが気になった。
「成る程。分かりましたっ!それでは、家に帰ったら鏡の前で顔を作る練習をします!」
そこまで、する必要は無いと思ったが、本人が満足しているので、良しとした。
話しが終わるのを待っていたらしく瞬が話しかけてきた。
「それでは、話しも終わったみたいだし、早速罰ゲームに移行しようか」
だから、先程からニヤニヤしていたのか。
「分かりました」
些か緊張しているように見えた。
日笠さんの手がゆっくりと箱の中に入る。
ガサゴソと紙を探る音がする。
そして、箱から手が出された。
「えーっと、『モノマネをする』って書いてあります」
「お、俺のを引いたな」
と、瞬。
「ものまねって指定ってあるんですか?」
「いや、特に無いよ」
「そうですか」
コホン。と咳払いをした。
「では、私の妹の真似で、『おねぇちゃん、醤油とって』」
『よく分からない上に、想像以上に何気無い一コマ!』
皆で、ハモりました。
「せめて、俺たちが分かるやつで、お願いします!」
流石に分からないので、違う人でやってほしいと頼む。
「知っている人ですか……。分かりました」
素直に了承してくれた。意外とノリノリだなぁ。
「では近藤 辻人のものまねで「すまんが、醤油を取ってくれないか?」
『だから、誰っ⁉︎』
こうして、ババ抜きは終わった。
トランプは、次回へと続きます。




