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第39話 ガガルガ侵攻戦 5

 ーーーボゾゾ視点ーーー



「よる……」


 暗く、なった……


「ボゾゾ様! オーシャン軍はリユに夜襲を仕掛ける模様です!」


「わかった、しんぐん!」


 軍を動かす

 狙うは、カイトの、首


 進む、進む


「……みえた」


 オーシャン軍、見えた

 突撃、する!


「つっこめ」

『うぉぉぉぉぉぉ!!』


 背後からの奇襲

 軍を突き抜けて、カイト、殺す

 それで、勝ち


『うぉぉぉぉぉぉ!!』


「!?」


 オーシャン軍、こっちに、突撃、してきた

 ボゾゾの、存在、バレてた?


「ボゾゾ!!」


 ヘルド、来た


 ギィン!


「カイト様はやらせんぞ!」

「ヘルド、おまえ、むり」


 ヘルド、ボゾゾより、弱い


「ヘルドだけならな!」

「レルガ?」


 レルガも、ボゾゾ、狙う

 ふたり、がかり?

 それでも、ボゾゾ、負けない


「ボゾゾ、つよい!」

「我輩もいるぞ!!」

「!?」


 確か、メビルト……さんにん、がかり?


「兵の指揮は私に任せてください! 3人はボゾゾを!!」


 ルーツ、これ、おまえの、作戦?


「ボゾゾ、まけない!」


 全員、倒す!



 ・・・・・・・・


 ーーーカイト視点ーーー


「始まったか……」


 後方から戦いの音が聞こえる


「旦那達を信じるしかないっすね」


 サルリラが言う


 ルーツの策は単純なものだ

 3つの軍団を2つにまとめて

 第1軍団はリユを警戒し、第2軍団でボゾゾの相手をする


 第1軍団は

 大将 カイト

 副将 サルリラ


 第2軍団は

 大将 ルーツ

 副将 ヘルド レルガ メビルト


 兵も第1軍団が12,000人

 第2軍団が7,500人


 第1軍団を多めにしたのは、ボゾゾの軍が兵が少な目な事と、リユからのガガルガ軍がどれくらい出てくるかわからないからだ


「3人がかりで挑めば……ボゾゾも倒せるか……」


 ヘルドは一騎討ちをしたかったようだが……何が重要かを理解しているから今回の策にのってくれた



「さて、俺達はリユの前に進むぞ」

「了解っす!!」


 第1軍団を前進させる

 矢の射程外で止まる……

 しかし声は届く距離だ


「ガガルガの兵よ!! 怯えてないで出てこい!!」

 安い挑発


「臆病者! 怖くて戦えないっすか~?」

 煽る煽る


 まあこんな挑発で出てくるとは思えないが……


 ・・・・・・・


 ーーーユリウス視点ーーー


「くそ! 言いたい放題言いやがって!!」


「落ち着いて下さいユリウス様」


 ティールに肩を叩かれる


「大丈夫だ!!」


 僕はオーシャン軍を見る


「……ティール!」

「はい?」

「向こうの方が騒がしくないか?」


 オーシャン軍の後方が騒がしい

 なにか戦ってるような……あれ?もしかしてボゾゾが交戦してないか?


「……!? ボゾゾ殿、既に夜襲を仕掛けていましたか!?」

「そういえば同時に攻める日取りを決めてなかったな!!」


 あーまた馬鹿した!!

 こう暗いとよくわからないし!


「ティール! 出撃してくれ!」

「はっ!」


 ・・・・・・・


 ーーーサルリラ視点ーーー


「カイト様! 門が開いたっす!」

「えっ? あの挑発が聞いたのか?」


 それはわかんないっす!

 でもガガルガ軍が出てきたっす!!


「カイト様は下がってくださいっす!」

「大丈夫か?」

「大丈夫っす! 皆に任されたんっすから! 勝つっすよ!!」


 ティールの相手はあっしがするっす!

 ユリウスも出てきたら同時に相手してやるっす!!


「皆! 行くっすよ!!」

『うぉぉぉぉぉ!!』


 ………………


『ボゾゾの相手をヘルド、レルガ、メビルトの3人にしてもらいます』


 ルーツさんが言ったっす


『3人がかりか……卑怯じゃないか?』

 旦那が苦言するっす


『卑怯ですよ、しかし戦に正々堂々とか無いのでは? 勝てばいいのです』


『まあそうだな……俺もオルベリンにメットと挑んだからなぁ』

 レルガが言うっす


『我輩も3人で挑むのに不満はない……ボゾゾは武勇に優れているからな』

 メビルトさんがそう言って剣を点検するっす


『……そんなに強いんっすか?』

 あっし、知らないんすけど


『ボゾゾはオーシャンでオルベリンの次に強かった男だ、オルベリンもボゾゾとの模擬戦は手を抜けなかったと言っていたな』

 カイト様が懐かしそうに言うっす


『あのオルベリンさんがっすか?』

 何回も模擬戦をしたっすが……片手で相手されるっす


『オルベリンが父の右腕ならボゾゾは左腕だな……共に戦場に向かう姿は頼もしかった……』

『カイト様……』


 呟くカイト様

 心配そうなルーツさん


『……出来れば捕らえてもらいたい……難しいとは思うが……』

『任せてください! 俺達なら出来ますよ!』

 バンバン!っと旦那がカイト様の背中を叩くっす


『だが戦力を後ろに集中させて大丈夫なのか? ティールがリユに居るのだぞ?』

 メビルトさんがルーツさんを見るっす


『そこはサルリラに任せるしかないですね』

『あっしっすか!?』


 ええ!? あっし、ティールに苦戦したっすよ?


『私の予想ですが……サルリラはティールと互角の実力があります、苦戦したのは経験の差でしょうね』

 えっ? あっしそんなに高評価だったすか?


『はっきり言って実力は我々の中で1番かと』

『あっし誰にも勝ったこと無いっすよ!?』

 旦那にもレルガにもメビルトさんにも!


『それはさっきも言ったが経験の差です、君はもっと自信を持っていい』

『そ、そうっすか?』


 自信、持っちゃっていいっすか?


『わかったっす! あっしがティールを倒してやるっす!!』


 ………………


「勝つっすよ!!」


 あっしは突撃するっす!


 ティール……覚悟っす!


「貴女が相手ですか? オーシャンも人手不足なんですね!」


 キィン!!


 あっしの剣を槍で受け止めるっす

 ……持ち手の部分も鉄で固めてるっすか!?


「ゲユ砦では加減しましたが……今度は本気で挑んであげますよ!!」


 ティールもやる気っすね!

 あっしも負けないっす!!


 ・・・・・・・・



 ーーーボゾゾ視点ーーー


「ふん!」

「がぁ!」


 ガギィン!


 ヘルドとレルガの槍をバルディッシュで受け止める


「むん!」

「ごぉ!!」


 カン!


 メビルトの槍を鎧を利用してそらす


「ボゾゾ、つよい、まけない」

「相変わらずだなお前は!」


 ヘルドが剣に持ちかえる


「はぁ!」

「ふん!」


 キィン!

 ガッ!


 ヘルドの剣を受け流す


「っ!」

「おわり」

「我輩達を忘れるな!」


 ブン!


 ヘルドに止めを刺そうとしたらメビルトに邪魔をされる


「はぁ!」


 レルガの槍をのけ反って避ける

 ……3人だと止めさせない


「かっ!」


 体勢を立て直したヘルドが剣を振る

 ボゾゾ、冑で防ぐ


「全く、やりにくいな!!」

「おまえたち、ボゾゾに、かてない」


 さっきから、何度も、挑んでくる

 けど、ボゾゾ、無傷


「ふむ、確かにお前には勝てそうにないな……だが、我輩達の勝ちのようだぞ?」

「?」


 メビルトが、周りを、見る

 ボゾゾも、見る


「……!?」


 いつの間にか、兵が、壊滅してた


「ボゾゾ、お前の悪い癖だぞ? 一騎討ちなら問題ないが……これは戦だ、兵が居なければどうしようもあるまい?」

 レルガが言う……


「…………なら、ひく」


「ぐぁぁぁ!!」

『っ!』


 ボゾゾ、近くに居たオーシャンの兵、斬る


「ボゾゾ様!」

「ひく」

「て、撤退だぁぁぁぁぁ!!」


 ボゾゾ、助けれる兵を、助ける


「これ以上はさせん!!」


 メビルトが迫る


「じゃま」


 ボゾゾ、バルディッシュ、振り下ろす


「ぬぅ!」


 メビルト、剣を抜いて、受け止めようと、構えた

 それ、無駄


「メビルト! 避けろ!!」


 ヘルド、叫んだ

 遅い


 ブン!

 バキィ!


「なっ!?」


 ドスッ!


「ぐぅ!?」


 バルディッシュ、メビルトの、剣砕く

 バルディッシュ、メビルトの、左肩、斬る……浅い


「ひく」


 バルディッシュ、抜く

 撤退、する



 ・・・・・・・・


 ーーーヘルド視点ーーー


「メビルト!!」


 落馬したメビルトに駆け寄る


「ぐぅ……だ、大丈夫だ……」


 左肩から血を吹き出すメビルト


「メビルトさん!」


 レルガがメビルトを背負う


「急いで治療だ! 他の者も怪我人を運べ!!」

『はっ!!』


「くっ! ボゾゾは逃げたか……」

 兵を殲滅させたら降参すると思ったが……


「ヘルド! 何をしている!」


 レルガが叫ぶ、そうだな! 俺もメビルトを運ぶか!


「こっちはもういい!! サルリラの援護に行け!!」


「むぅ!?」


「ボゾゾも退いた! 敵兵も少ない! 早く行け!!」

「わかった!!」


 俺は馬に乗りカイト様とサルリラの元に向かう


 馬を走らせて数分


 戦闘の音が聞こえる

 ルーツの読み通り、リユからガガルガ軍が出てきたか!


「おい!」

「はっ! ヘルド様!?」


 近くにいた兵に声をかける


「状況はどうなってる!?」

「先頭で交戦中です!! サルリラ様が敵将ティールと戦ってるそうです!!」


 ティール!!


「わかった!!」


 俺は馬を走らせる


 すると見えてきた

 カイト様! ご無事でしたか! よかった!!


 さて……サルリラは……


「!?」


 俺がその時見たのは


 ドス!


「かっ!?」


 ティールの槍が胸に突き刺さるサルリラの姿だった


「サルリラァァァ!!」

























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