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ヒールをかけられたゾンビは

 それじゃやってみよう!

 「ヒール!」

 ヒールをかけられたゾンビは発泡スチロールにガソリンをかけたかのようにシュワシュワと融けてしまいました。

 『『『は?』』』

 角豚たちも驚いていますがここまで効果があるとは僕も予想外です。

 最後に残った魔石を拾い「これで解決だね」と言ってみましたが反応がありません。もうちょっと派手な演出でもすればよかったかな。リアクションがないのはさびしいです。

 『お前なんだそれは!なぜヒールでゾンビが消えるんだ!』

 ロビンに詰め寄られましたがそんなこと僕も知りません。

 「まあいいじゃん。これでゾンビ倒せるってわかったし。ところでヒールを使える角豚っていないの?」

 『ヒールはいないがライトやフラッシュなら俺のように変化したものはみな使える』

 「それじゃ今度襲われたら試してみてよ」

 『・・・そうだな』

 あんなに苦労したのにこんな簡単に・・・となにかつぶやいていますが解決方法が見つかりそうなんだからよかったじゃん。無くなってしまった2匹はかわいそうだけど。

 

 「そういえば提案があるんだけど聞いてくれないかな?」

 『なんだ』

 「スキルの練習をしてたらさ木を植えかえられるようになったんだよね。だからさホトルの樹を全部魔力の強い地域内に移動して集会所もそのそばに作り直さない?」

 『なぜ?』

 「ホトルの樹って魔力の強い場所のほうがたくさん実をつけるんだって。んでその実をみんなが食べれば変化して魔力の源泉を守るのも楽になるんじゃないかなと思ってさ」

 『確かにいい考えかもしれんが、樹のそばにいても実の位置が高すぎて俺たちでは収穫できないから意味ないぞ?』

 「それを解決するためにホトルの樹のそばに足場を作ろうと思ってるんだ。いきなり変えるのは不安だろうからもともと魔力の強い地域に生えてるホトルの樹に足場を作ってもいいかな?それを見てほかの場所をどうするか考えてみてほしいな」

 『みんなはどう思う』

 『『『長老様がよければいい』』』

 「じゃ長老様に聞いてみよう。僕が直接聞いていい?それともロビンから聞いてもらったほうがいい?」

 『長老の居住地にはお前は狭くて入れないだろう。俺が聞いてくるからここで待っていてくれ』

 「はーい。待ってる間にホトルの実をみんなに食べてもらっていいかな?」

 『『『大歓迎だ』』』

 ということで長老の答えを待ちつつ、ホトルの実をふるまいつつ、自分の食事も作ることにした。

 『それ なに?』

 ホトルの実がなくなったころ子角豚が聞いてきた。

 「これは僕のごはん。人間はたいていこうやって食べ物を火で温めて食べるんだ」

 『おいしい?』

 「僕はおいしいけど君がおいしく思うかはわからないなー」

 『ふーん』

 僕の食事も終わったころロビンが戻ってきた。

 「長老様どうだって?」

 『うむ。1か所試してほかの場所をどうするかは皆で相談せよとのことだ』

 「じゃ早速1か所足場造ろうか。どこがいいか案内してよ」

 『よしこっちだ』


 数分で現場に到着。ここから僕は現場監督兼現場作業員です。

 それでは作業を開始します

 1.木材を縦に置きたい場所を生活魔法の穴掘で穴を開けます

 2.ベゼルで買った木材をあけた穴に差し込みます

 3.ベゼルで買ったバリケードをスロープ状に設置して固定します

 これで2mくらいの足場の完成です。

 

 ホトルの樹自体、2,3mくらいだからこれで高さは十分だと思うんだよね。

 「ロビン、これを登って樹の上のほうに口が届くか試してよ」

 『う、うむ。わかった』

 こわごわとスロープを登ってくロビン。重さは大丈夫そう。

 高さも、OKだね。

 

 「こんな感じで何か所か作りたいんだけどどうかな?」

 感想を聞いてみます。

 『いいと思うが子供たちには使わせたくないな』

 「それはそっちで禁止してよ。あと、この足場自体は数年しか持たないと思うからそのあとはまたなにか考えないといけないかもね

 『頼りっぱなしはよくない俺たちも考える』

 とりあえず足場は大丈夫そうだから明日以降はホトルの樹の移植だね。

 

 暗くなってきたので以前作った草小屋に戻って就寝します。


本日3話投稿しました。

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