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ラブラブ♡人生ゲーム6

いつも読んでくださってありがとうございます!

現在順位

1位翔子 39ポイント

2位ゴリ 14ポイント

3位和葉 10ポイント

4位伊織 0ポイント

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「FUC● YOU」


俺は翔子に首を切られるジェスチャーで脅しを受けている。ゲーム中では翔子と結婚し、次の日あたりに俺は浮気して離婚したクズだ。気持ちはわかるのだが、ゲームだということを理解してほしい。

さて、そんなことよりも和葉さんだ・・・何で2回もフラれたのに、さらに難易度の高いプロポーズをしなきゃいけないんだよ・・・神様は俺のことが嫌いすぎるのでは?


「正直、姉貴が伊織(こんなクズ)を連れてきたら私だったら全力で止めるけどね」

「そこまで言うか・・・?」

「客観的に今の(ゲーム内)状況を省みてみなっての」


俺はゴリに言われて今のゲーム上の俺を振り返ってみる。結婚したのは良いが一瞬で浮気し、それがバレて離婚。結果共有財産はすべて奪われた一文無し。そこに昔からの憧れのお姉さんに養ってもらう耐え目に結婚。端的に言って、


「クズじゃん・・・」

「ようやくわかりましたか、伊織先生(ゴミカス)♡」


翔子が敬語に戻った。さっきよりは怒りが収まったのだろう。俺の名前はゴミカスになっているが・・・


「それにしても、和葉さん・・・」

「あはは・・・」


和葉さんは乾いた笑顔で笑っているが、なんか同情してしまう。本当に男運がないんだな・・・ゲームですらゴミ人間としか結婚できないとか。神様、俺はいいから和葉さんにいい男をあてがってあげてくれよぉ・・・


「伊織が私の義兄になるのかぁ・・・ゲーム内とは言え嫌だなぁ・・・」

「どういう意味だコラ?」


そういえば一番最初に和葉さんに告白した時に、ゴリに義兄になるとか言ったような・・・やめとこう・・・なんか古傷がうずく。すると、翔子が


「大好きなお姉ちゃんが伊織(ゴミカス)に取られて嫉妬しているんですよねぇ莉奈さん?」

「っ///ち、違う////」


図星のようだ。


「そうなのぉ~莉奈ちゃん可愛い♡」

「違うっての///伊織が義兄になるのが嫌なだけで、私は姉貴のことなんて別に///」

「はいはい絶壁乙(笑)」

「お前は後で殺す」

「理不尽すぎん?」


絶壁と富士山がくっつきあっているのは絵になるなぁ。コントラストというのはいつの時代の人間であっても心を奪われるものだ。


「気持ち悪いですよぉ、伊織先生♡」

「心を読まないで。後、おかえり、いつもの翔子」


ようやくいつも通りに戻ったようだ。全くの濡れ衣だが、許してもらえて何よりだ。瞳を見ると、まだ怒っているようだが、さっきに比べたら全然問題ない。


「ああ~もううっとおしい///!」

「そんなこと言わないでよぉ~」


ゴリと和葉さんまだやってらぁ。そのまま姉妹エンドを迎えて、俺との結婚はなかったことにしてほしいのだが、


「姉貴は伊織にプロポーズされなくてもいいの!?」

「あっ、そうだったぁ」


和葉さんはすっかり忘れていたらしい。婚約者なのに、妹に負けるとか屈辱だな・・・


「先生、どんまい(笑)」

「いい笑顔だな、こいつ」


和葉さんが俺の方に向き直り、コホンと咳払いをする。そして、


「伊織君、お待たせ・・・///」

「あの、やっぱりプロポーズって必要ですか?」

「?」

「無言で『何言ってんのこいつ』って言うのやめてもらっていいですか?」


俺は本気でプロポーズをするという選択肢からは逃れられそうになかった。右側を見ると、翔子がニコニコしてる。元妻(仮)の前でプロポーズって世界を探しても中々いないだろうなぁ。余談はこれくらいにして、本腰いれるかねぇ。


「和葉さん・・・」

「なあに?」

「可愛い・・・じゃなくて」


息を大きく吸って、


「思い返すと、和葉(・・)には何度もフラれたなぁ・・・」

「!そ、そうだね///」


俺たちは付き合っているという前提で呟いたが、和葉さんは俺の糸を汲んでくれたようだ。


「100回くらいは告白した気がするよ・・・鉄壁過ぎない?」

「も、もう意地悪しないでよ///伊織のことは莉奈ちゃんの幼馴染で年下の弟としか思っていなかったから・・・だけど、今じゃ一番好きな男の子だよ///」

「そ、そうか・・・///」

「う、うん・・・///」


ちょっとの沈黙。和葉さんもだけど演技がうますぎるな。俺を呼び捨てにしてきたシーンは普通に悶えそうになったが、なんとか耐える。・・・マジで俺と結婚しそうな雰囲気だ。このビックウェーブに俺は乗るぜ!


「和葉・・・」

「なに?」

「俺と結婚してくれ」

「本気・・・?」

「ああ、俺はもうお前がいないと生きていけない。だから、これからも一緒にいてくれ!」


俺は気の利いた言葉が全く浮かんでこなかったので、シンプルに伝えた。和葉さんも翔子と同様に全く反応がない。この空白って全く慣れないな。二回目でもう少しうまくいくと思ったけど、反省が全く生かせなかった。そして、


「うん!私も伊織といたい///!」

「え?ちょっ!」

「「あ!!」」


俺は和葉さんに正面から抱き着かれた。え?何これ?柔らか?なんか富士山が胸に二つほど当たってる!いい匂い!くすぐったいぞ!そして、ゴリと翔子から思わず漏れてしまったというような声が出た。


「あっ、ごめんね///つい////」

「だ、大丈夫です///」


和葉さんは俺に正面から抱き着いて、すぐに現実に戻ってきた。相当役になりきっていたんだろう。抱き着かれるとは思いもしなかった。翔子といい和葉さんといいマジで、女優になった方がいいんじゃないかと思えた。


「ようやく結ばれたね、伊織(・・)

「そ、そうだな、和葉(・・)


和葉さんは俺のことを伊織呼びで継続させるようだ。なので、俺も呼び捨てで行こう。俺と和葉さんは夫婦だからな。ゲームの中とはいえ、マジで報われた気分だわ。一生、『ラブラブ♡人せげーむ』内に閉じ込められたい。


「よかったですねぇ~、伊織先生。私を捨てて真実の愛を見つけられたようで何よりです♡」


翔子がいつも通り俺をいじってくるが、


「ああ!ありがとな翔子!お前も真実の愛を見つけるんだぞ!」

「死ね(#^.^#)」


なんかひどいことを言われた気がするが、俺は全く気にしませ~ん。脇腹の急所を足でドスドスとえぐられているが、根性で耐える。


「ね、ねぇ伊織ぃ///」


袖をくいくいっと引っ張ってくる和葉さん。


「ん?何♡?」

「「気持ち悪!!」」


翔子とゴリが辛辣な一言を浴びせてくる。だが、今の俺はスター状態。何をくらっても根性で耐えきるのさ。


「私、子供が欲しいなぁ///なんて///」

「莉奈、さっさと回せ!!!早く俺の番にしろ!」


俺の理性は完全に吹っ飛んだ。和葉さんの子供作り発言で俺の理性は完全に蒸発した。テンションマックスになった俺は止められない!


「すごくウザいんだけど・・・」

「だまらっしゃい!義兄の言うことが聞けないっていうのか!?」

「誰が義兄じゃ」

「莉奈ちゃん・・・私からもお願いしたいなぁ・・・なんちゃって///」

「姉貴もかよ・・・」

「早くしろ!絶壁!」

「後でグーパン確定だからな。お義兄さん、覚悟しとけよ?」


ゴリは渋々と言った様子だった。やれやれ、俺と和葉さんの娘、つまりはゴリに姪ができるっというのに・・・もっと協力してほしいぜ


「やれやれ、俺の義妹は・・・」

「莉奈さん、ちょっとウザすぎたので、動画を撮っておきました。後でスクリーンで鑑賞しましょう(ボソっ」

「おっ、いいね!伊織(あのバカ)にはそれくらいしないと気が済まないわ(ボソっ」


なんか翔子とゴリが話しているが、どうせ俺たちのお祝いだろう。全く素直じゃない幼馴染と元教え子だぜ。


「そんじゃぁ回すわ。ほい」


ゴリがルーレットを回す。まぁこいつが何をやろうが俺と和葉さんのゴールは確定だからな。だけど、義兄としては義妹の進路は心配してやらないとな。


「10かぁ~、結婚マスって異性がいないとできないから、どうすればいいんだろ・・・」

「分かりません。ちょっとルールを見てみますねぇ」


翔子がルールが最初から最後までくまなく見ているが、それについての記載はないようだった。そこで翔子が提案してきた。


「異性がいないので、私としてはここで止まるのは意味がないと思うので、飛ばしていいと思うのですが、どう思います?」


翔子が俺たち夫婦(仮)に聞いてくる。


「伊織はどう思う~」


甘えたような口調で和葉さんは俺に意見を求めてくる。俺は、


「結婚相手のいない莉奈に結婚式にとどまらせるのはかわいそうだろ(笑)大丈夫だ莉奈。お前には最高の男を用意してやるからな!」

「いい加減義兄面はやめて。本気の復讐を考えなきゃいけなくなるから」

「こらぁ莉奈ちゃん!お義兄さんに向かってなんて口聞いているの!メッ!」

「姉貴もそっち側かぁ」

「そろそろなんとかしないとダメですね」

「だね・・・なんか疲れたからさっさとこのゲームを終わらせよ・・・」


俺たちは(義)妹を叱る。そしてゴリは疲れた様子で駒を動かす。


「7・8・9・10っと、何々~『今のパートナーとできちゃった婚成功☆。婚約者がいるようだが、私と一緒にいるために、全財産をなげうってきてくれた。結婚と子供ができたお祝いに10ポイントずつもらう』・・・」


「「「「・・・」」」」


重すぎる沈黙がこの世界を支配した。俺はさっきと全く同じように真実の愛(笑)を見つけたらしい・・・俺はずっと下を向いて、正座をしているが、顔を上げられない。特に左隣を見る勇気がない、が、その瞬間は突然訪れた。


「伊織」

「はい・・・」

「顔を上げて」

「はい」


顔を上げるとそこにはいつも通り、ほんわかした雰囲気の和葉さんがいた。良かったぁ。さっきの元教え子と違って、やっぱり大人だなぁと思っていると、和葉さんが突然抱き着いてきた。


「か、和葉///?」


俺はデキ婚したばかりなのに、和葉さんの抱擁にドキッとしてしまった。そして、和葉さんは俺の耳元に口を寄せ、


「私いったよね?浮気は許さないってそれ以外のことならなんでもしていいといったけど浮気だけはぜったいにダメって言ったよね?それともわたしになにかふまんでもあったの?掃除洗濯三食ご飯いつも伊織においしくたべてもらうために毎日毎日工夫してきたのにどうして莉奈ちゃんと浮気してるの?しかもできるってどういうこと?それで私はようづみですかぁ私は伊織だから安心して結婚できるとおもったのに結婚してすぐに浮気かぁもう自由にさせずに檻でもかっておけばよかったよ掃除洗濯ご飯はもちろん排便からお風呂まで全部私が徹底的に管理するべきだったなぁ」

「怖い怖い怖い!!」


和葉さんは俺をがっちりと抱き寄せ、ヤンデレ化してしまった。俺は視界の端っこで翔子が見えたので、SOSを出したのだが、笑顔でGOODサインを下に向けられてしまった。ゴリはというと俺と目が合うと、


「伊織ってサイテーね・・・」


それだけを呟いて後ろを向いてしまった。俺はその後も和葉さんのヤンデレウィスパーボイスを耳に受け続けて俺の脳内は溶解していった。


「結局伊織は私の元に来るのね・・・(ボソ」

『重要なお願い』

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