第70話~セルバレジア闘技場 決闘祭(前編)
長らく放置して申し訳ありませんでした
「さて、ミラさん。まずはこちらから行きます。『照日』」
まず先手を取ったのはエリシェンだ。上空の太陽を模した光の球から何本もの光線が雨のように降り注いでくる。熱を伴う為、光線が増えていくごとに会場内の気温も上昇してくる。
「私の得意属性…… 避けるまでもない!」
その宣言通り、襲いかかってくる全ての熱光線を避けもせず受けきった。
「どうだ! すべて受けきってやったぞ!」
その光景を見ていた観客席の観客たちは『おぉぉ! あのミラって娘凄いな』とか『あの光線、ミラって娘が相手じゃなきゃ全員ぶっ倒れてたんじゃないの?』とか言って盛り上がっていた。
「ほとんど効いていない!? やるじゃないですか、では次行きます!」
そういった彼女は再び照日を唱える。光の球を2つ、先程の2倍の弾幕量で空間を埋め尽くすが、先程の得意属性である魔法と全く一緒なので避けることなく受けている。何かしらのフェイントがあるものなのかと思ったが、そういうわけでもないようだった。
「2倍に増えてもさっきと同じだ!」
「まあ、そうでしょうね。ですが、狙い通りです」
そう言うと、照日による光線がまるで縄のようにミラの身体を縛り上げる。
「なっ! これが狙いか、油断した!」
「そうです。全く効かないからといって油断してるとこういうことになりますよ。ルナさん」
成る程。照日による光線を攻撃のためではなく、相手の動きを封印するための手段として使ったわけか。属性的に得意だったのもあって油断したところを突かれてしまったと。
「それでは…… 闇の精霊よ、氷の精霊よ、力を貸してくれ…… 『闇氷演舞』」
縛られて動けないミラを確認したエリシェンは、精霊術を発動させた。闇の精霊と氷の精霊の持つそれぞれの属性の力を具現化、嵐の日に降る雨のように闇を纏った氷をミラに向けて発射した。この状況でミラがどうするのかを見ていると……
「『裁きの雷光』!!」
上空に魔方陣を展開、轟音と灼光を発す雷を自分ごと縛っていた光線に浴びせる。
「ふぅ……」
「そんな……いくら自分の魔法とはいえあれだけの雷を食らっても無傷なんてあり得ない」
「それはな、私のスキルのお陰だ。自分の魔法や精霊術等でダメージを一切受けることがない。何らかの理由で跳ね返された奴でもな」
自分の魔法や精霊術等で自分がダメージ受けて傷を受けたり、最悪死んでしまったりすれば洒落にならないから、本来魔法をあんな感じの使い方では使わない。今みたいな使い方をするには、ミラのようなスキルを持っていたりそれ以外で対策を立てるしか方法が無いだろう。
「申し訳ないがエリシェン。次で終わりにさせてもらおう」
僕がそう思考を凝らしていると、ミラがそう告げるのが聞こえた。恐らく彼女の最大魔法でエリシェンを倒すつもりだろう。そう言えば彼女の最大威力の魔法は見たことがなかったような気がする。
「地獄の炎よ我が左腕に集え、天の雷よ我が右腕に集え……」
「あれは……まさか!」
「合わさり敵を打ち砕け……『カゴクライ』!」
そうしてミラが両手を合わせると、両腕に集った炎と雷が混ざりあって強大な魔力の塊が完成、発射された。
「やはり炎と雷の複合魔法カゴクライでしたか……『受流障壁!」
一方のエリシェンのほうは防御系魔法である受流障壁を発動させ、ミラの魔法を防ぎ、受け流す構えに入った。
「はぁぁぁぁーーー!!」
「ぐぅぅぅーー!!」
両者力を振り絞り、互いの魔法に打ち勝とうとする。そして少しの間拮抗して、強烈な破砕音が鳴り響く。見てみると、どうやらミラの魔法が打ち勝ったようだ。
「はぁっ……はぁっ……どうだ!」
「参り……ました」
そう言った後、エリシェンは気絶してしまった。
「エリシェンさん気絶により、勝者はミラさんに決定しました!!」
「「「おぉぉぉぉーーーー!」」」
こうして、この決闘にミラは勝利することに成功した。
ここまで読んで頂き感謝です! 評価やブックマーク、感想を書いて下さる読者の方々にも感謝です!
※次の投稿は1週間後を予定しています。それ以上延びる場合は活動報告にてお知らせします。




