死屍累々
私は地下室から出た後、馬鹿伯爵にまた会いに行った。
「やっほ~また来たよー。」
「今日は珍しいな。というより、その少年はもしや。」
「その通り、騎士たちを翻弄した少年だ。」
「その子がそうなのか。て、ちょっと待て、何故勝手に出してきたんだ。」
「この子は今日から私の仲間になりました。」
「ど、どういうことだ!」
「五月蠅い黙れ、私が決めたことに口出しするな。」
「だ、だが、君をほかの男と一緒にさせる訳には…」
「何言ってるの、この子、どう見たって、六歳ぐらいの男の子じゃない。」
「ぐ、し、しかし…」
「あんたには決定権はないの、さて、私は用事があるのでこのくらいで、そ
れじゃあね。」
私は馬鹿を後にし、騎士たちを放り込んだ訓練施設に行った。その道中、
「あ、あの、隼瀬さん。」
「何かな?」
「何処に向かっているんでしょうか?」
「森にある訓練施設に向かっているんだよ。」
「森にですか?」
「そう、私が作ったんだ。」
「へぇ、て、ここですか?」
私たちは訓練施設に到着した。
「音は、聞こえてこないね。では、おーぷん。」
そう言って開けると、物凄い疲れたような顔をした騎士たちがいた。
「いきてるかぁ。」
「い、生きています。」
「よし、では帰るか。」
「は、はい。」
騎士たちは意識があるかないかわからない状態で歩き始めた。そして、館に
ついた途端騎士たちは倒れた。
「そんなに疲れていたのか。」
「あの、ここに放置しておいて大丈夫なのですか?」
「大丈夫、そういえば、君の名前を聞いていなかったね。」
「僕の名前は聖十夜です。」
「十夜ねぇ。よし、覚えた。十夜、今からもう一度、馬鹿領主に会いに行く
ぞ。」
「は、はい。」
私たちはまたまた馬鹿に会いに行った。