さらば!
「やっほー、またまた来たよ!」
「おぉ!来てくれたか!で、用件は?」
私は笑顔で、
「今発見されているダンジョンの情報を頂戴。」
「ど、どうしてだい?」
「私もからだを動かさないといけないからね。それに同じ場所にずっととど
まっているというのは私の性分に合わないからだよ。」
「う、うぅ、だが…」
「ね、お願い。」
仮面を外し、上目づかいでお願いすると、
「いいよ。さ、これがダンジョンの場所が示された地図だ。」
「あ、あと、もう一つお願いがあるんだけど。」
「何かな?」
「メシルのこと頼めるかな?」
「あぁ分かった。だが、本人にもちゃんと言わないといけないのではない
か?」
「馬鹿のくせに正論を吐きやがった。まぁ、元から説明はするつもりだっ
たけどね。じゃあ、今から行ってくるよ。」
私はそう言って部屋から出て行き、メシルのいる部屋に行った。
コンコン
「メシル、いる?」
「ハイなのです。いるのです。」
私は部屋の中に入っていった。
「実は話が合ってきたの。」
「話とは何なのですか?」
「私とここにいる少年、十夜と一緒にダンジョンに行くことになったの。」
「そうなのですか。」
「それでね、メシルはまだ弱いから、一緒に連れて行けないということを言
いに来たの。」
「そうなのですか。でも、戻ってきてくれると分かっているのです。だから
行ってらっしゃいなのです。」
「うん、行ってきます。」
私はそう言って部屋を出た。
う~ん、もう少し感動的なものを望んでいたのだが、ま、いっか。さて、置
き手紙でも書いて、とっとと、出て行きますか。
私は紙にこれまでの十日間のことを書いた。そして最後にありがとうござい
ましたと書いて、手紙を書き終えた。
「十夜、手紙、書き終わったから、ここを出るよ。」
「分かりました。けど、荷物とかないんですか?」
「荷物はない!」
私は屋敷の扉を開け、『浮遊』を使い、十夜を抱きかかえダンジョンに向か
った。
「あの、」
「どうしたの?」
「寒いのですが。」
「あ、ごめん。」
私は『操作』を使い、ぶつかってくる風をなくした。




