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第12話 「……わかりました。私でよければ秘書やります!」



「わかった。君を秘書に任命する」


 私は、アイリーンに秘書になるように言う。


 「秘書、ですか?」


 アイリーンは予想していなかった言葉なのかポカンとしている。

 まあ、普通に考えればそうなんだろう。

 私に抱かれると勝手に思っていたぐらいだからエロい方向での被害妄想が激しい子なのだろう。

 

 「ああ、秘書だ」


 私は秘書になることを提案。


 「秘書って、もももももしかして夜の秘書ですか?」


 「……」


 夜の秘書ってどんな言葉だよ。

 なかなか面白い発想を持っている子だ。


 「そんな変なことを考えているわけではない。純粋に今私は自分のサポートをしてくれるような人材を求めている。それは何人いてもいい。君は私に対して罪悪感を抱いているであろう。だったら、その罪悪感が消えるまでの間私の秘書として仕事を支えてくれないだろうか?」


 丁寧に説明をする。

 アイリーンが理解してくれるように。被害妄想激しい彼女をうまく説得できるだろうか。


 「ずるーい」


 「宰相殿、アイリーンで本当にいいの?」


 「こいつどんくさくて何もできないっすよ」


 私の提案に周りにいた学生はやめたほうがいいとか否定的な意見が多く出る。どんくさいという言葉も聞こえたがやっぱりそうであったのか。

 まあ、何となくドジで魔法を私にあてた時点でそんな気がしてきた。


 「君たちの話はよく分かった。だが、私はもう決めた。だから、聞きたい。アイリーン君。君はどうしたい? 私は君を犯す気などまったくない。君の気が済むのは秘書として私を支えてくれること。そうであると思うが、アイリーン君が嫌であればこの話はなかったことにしたい」


 私はアイリーンに覚悟を聞く。


 「……わかりました。私でよければ秘書やります!」


 アイリーンは一瞬だけ悩んだように見えたが、すぐに返事をくれた。


 「わかった。秘書に頼む」


 こうして、アイリーンが私の秘書になった。

 人材集め1人目達成、なのだろうか?


連続投稿12日目。

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