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第42話 重要じゃ無いようで重要な

白の月6日。

早いもので、闘技大会までの日数は残り3日となった。


この日、ギルドにて闘技大会の参加人数などが発表された。


総参加人数、1128人。総参加組数、205組。

パーティランク別の参加組数はSランクが3組、Aランクが12組、Bランクが29組、Cランクが96組、Dランクが37組、Eランクが22組、Fランクが6組。


現時点でSランクのパーティだけが参加者名簿で挙げられ、それぞれ『白百合』、『ウェルビス』、『狂乱の嵐』。


トーナメント表のようなものはまだ公開されておらず、当日になって分かる手はずとなっている。何故かというと、他パーティの暗殺や妨害をできるだけ防止するためなのだとか。なんとも血生臭い理由である。




闘技大会に向けて訓練とクエストとをこなしてきていた一行であったが、今日に関してはそれも休みということで、ギルドでの確認を終えた後は何をするわけでもなく、部屋に集まって駄弁っていた。



「Sランクパーティが3つかー。早い段階で当たらないといいわねー…」


「だな。その3チームはシード権が与えられるだろうから1回戦は大丈夫だが……2回戦で当たって終わりとかになりたくはねえな」


「うわー。それ嫌だなあ」


「心配はしなくていい。……きっと作者が調整し「おい、やめろ」


「あはは、まあ心配するだけ無駄だね。むしろSランクに勝つぐらいの気概でやらないと」


「わ、わあ……リューってなんかたまーにすごい強気になるわね?」


「そういう姿勢はいいところ。…それにしてもその3つのパーティっていうと、国内のSランクでは上位だから……正直本当に当たりたくはない」


「そっか、そういえばそうだな。ジークアルト出身のリーダー擁するウェルビス。古豪だけに戦闘経験豊富な狂乱の嵐。国内ではトップの実力がある白百合。どれも5本の指には入るSランクパーティだしな」


あくまで国内で、と付け足すエル。


「特に白百合は比較的大規模なユニオン(組合)が後ろ盾としてあるしな。名前は…なんだったか。覚えてるかリーナ?」


クラン名を思い出せず、話題をリーナに投げた。


「『女帝の花園クイーンズガーデン』でしょ?所属人数が50人超えてる上に全員女の人だってことで有名だよねー。白百合を合わせて7つのパーティが属してるんだけど、みんな強くてカッコよくて……憧れちゃうなあ」


ファンです、と言わんばかりに喜色満面の表情でそう語った。


「…それで思い出したけど…リーナこの前、そこのメンバーの人と話してなかった…?」


ティファが『興味あります』と言わんばかりに猫耳をぴん、と立てて聞く。


「え、そうなの?」


「…あ、うん。まあね。大したことは話してないんだけど」


そう言いつつも、その顔は嬉しそうに綻んでいる。


「わたし、この前防具を修理に出したじゃない?受け取りに行った帰りのことだったんだけどね。途中で髪飾りが取れて落ちちゃったみたいで。急に肩を叩かれたと思って振り向いたら、女帝の花園のメンバーが何人かいて。髪飾りを持ってて『これ、あなたのでしょ?』って。いやあ、びっくりしちゃった。それで、『可愛い髪飾りね、落とさないように気を付けるのよ?』って優しく着け直してくれて…ナンバー2のサラさんがだよ!?すっごい綺麗だし髪の毛つやっつやだしなんかいい香りしたし、あんな近いところに居て心臓止まるかと思ったよ……あれは下手したら女でも惚れるレベルだよ。絶対ユニオン内でも…」


「お、おう」


何かのスイッチを押してしまったのだろうか、身もだえしながら話すリーナ。室内が微妙な空気に包まれる。


「そ、それだけのことがあったんならすぐに話しそうなもんだが…今初めて聞いたのは何でなんだ?いや、その日に勢い良く話されるのも困るけど…」


エルに問われると、ハッとしたような表情を浮かべる。


「ああ、そういえば……


その後スリにあって、犯人追いかけて捕まえて、騎士の人たちに引き渡したりしてて…忘れちゃってた」


「……だから急に走り去ったんだ。何か事情があったのかと……納得した」


「いや、ちょっと。なにそれ詳しく」


皆の存ぜぬ所で濃い1日を送っているリーナであった。



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