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【世界の英雄 賢者リサと青年ター君の冒険記】  作者: 罰t星人
第2部 ~異世界の賢者と共に俺達の世界を守り抜け~
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第四十一話 『最終決戦!! アロタロス再び』

「ようやくあえたな……リサ、ター君。そして裏切り者のカイゼル、デモン!!」


「なんや、こいつ急に声が……」


「雰囲気が変わったな……」


 そう、卓也と貴明の言葉通りアロタロスが巨大化した瞬間、奴の声が変わったのだ。先ほどまではアロタロスの声にかぶさる形で二重に声が聞こえていたが、今は完全にアロタロスの物だった。


「警戒して、何が何だかわからない……」


 リサはそう言いながら鞭を構える。俺達も彼女の言葉に頷くと互いに構えた。


「貴様らを潰し、あの女に復讐する。そして俺の強さを認めさせる……そのために死ねぇぇぇぇぇ!!」


 アロタロスが叫ぶと奴の両手にはどこから召喚したかは分からないが片刃の斧が握られていた、そして奴は勢いよく俺達に飛びかかってきた!!


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


 アロタロスは雄叫びを上げながら二本の斧を俺たち目がけて振り下ろす、しかし、俺とリサが動くよりも先に卓也と貴明が一歩前に出た。そして


「なめるな! サンダー・ブレェェド!!」


「うおぉぉぉ、カイゼル・チョップ!!」


 卓也は稲妻の迸る剣を真下から振り上げ右腕の斧を受け止め、貴明は炎の纏った左腕を上段に突き出し左腕の斧を受け止めた!!


「今の内にやるんだ、リサ、ター君!」


「俺達が受け止めているうちに早く、ター君!!リサ!!」


 卓也と貴明は顔だけこちらを振り返りながら言う、ってこいつらぁ


「ター君言うなぁ! リサ、あまり溜まっていないがやるぞ!!」


「ええ!」


 俺とリサは飛び上がると、アロタロスの顔面目掛けて俺はムラマサを、リサは右腕を突き出した!


「六象! 光輪斬!!」


「六象光輪破!!」


 ムラマサとリサの腕から六象光輪斬の魔力が放たれ、それはアロタロスに命中、奴の体を勢いよく吹き飛ばした!!


「まだまだ、こいつはおまけだぁッ!! カイゼル・パァァァンチィツ!!」


「うおぉぉぉぉ、ギャラクシー・ライトニング!!」


 そして追い打ちと言わんばかりに、貴明は両腕を突き出し、炎の拳を飛ばし、卓也は剣を水平に振り、三日月状の斬撃を放った!!


 二人の一撃はアロタロスの体に命中、奴の体はさらに吹っ飛んだ!!


「どうだ!」


 俺は吹き飛び、リングに背中を付け仰向けになっているアロタロスを睨みながら言った。


「でも、あの程度じゃまだ動くよね……」


 リサがそう言うと、アロタロスの指が動き、奴は体を起こした。


「だろうな……あの程度の溜めじゃ効果は薄いか……」


「ぐぅぅ……許さん、許さん……コロス、コロス、コォォォロォォォスゥゥゥ!!」


 アロタロスは立ち上がり叫ぶと、奴の体が光り輝いた……この感じ……まさか!


「みんな躱せ! ビームが来るぞ!!」


 俺が叫ぶと、奴の羽織っている穴が至る所に空いたマントが勢いよくめくりあがり、体の中心部から禍々しく光り輝く魔力の光が飛んできた!!


「くっ!」


 俺達はアロタロスの放った魔力を勢いよく飛びあがり躱した! その時!


「うぬらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 アロタロスも飛び上がると俺たち目がけて両腕の斧を振り下ろしてきた!


「なめるな!!」


「懲りない奴め!!」


 卓也と貴明は叫ぶと、卓也は剣に稲妻を迸らせ、貴明は右腕に炎を纏った。そして、二人は勢いよく腕を上段に突き上げた!


 卓也の突き出した剣は右腕の斧を、貴明の突き出した右拳は左腕の斧を木端微塵に粉砕し、アロタロスの体は大きく仰け反った。


「カイゼル・ナックル!!」


「サンダー・ブレード!!」


 そして、貴明は左腕に炎を灯し大きく突き出しながらアロタロスの左胸を殴り、卓也は稲妻を迸らせた剣を両手で握ると、アロタロスの右胸に向かって剣を突き出した!


 二人の放った一撃はアロタロスに命中、アロタロスは声を荒げながらそのまま真下に落下、背中を大きくリングにぶつけた。今だ!!


「行くよ! ター君!!」


「ああ! 喰らえ、六象オロチ!!」


 俺とリサはそのままアロタロスに飛びかかった、そして俺はムラマサを大きく振り上げると魔力を集中させ、勢いよく振り下ろした!!


 ムラマサから六つの魔力に輝く斬撃が飛び出すと、それは、起き上がろうとしているアロタロスに命中、斬撃は奴の体を食らう様に切り裂いた! そして


「喰らいなさい! アース・クエイク!!」


 リサは体を横にし、立ち上がろうとしているアロタロスに接近、奴の腹部に向かって右男腕を勢いよく突き出した! 


 すると奴の肉体が軽く揺れ、口から血を吐くとそのまま仰向けにゆっくりと倒れこみそうになる、しかし、まだ戦う意思があるのか、膝をつきこちら側を睨み付けた。


「タフなやっちゃな……よ~、あれで動くな」


「といっても見た目ほどダメージは受けてないだろ。俺達と戦う前からボロボロだったんだから……」


 俺の言葉に卓也は警戒を一切緩めず、睨みながらアロタロスを見た。奴の見た目は確かにボロボロだ。


 マントは至る所に穴が飽き、鎧はひびが入り、顔を覆う真っ赤な仮面は右半分が砕け、口や目元から血が流れたような跡があるがこれらは、すでに俺らが来た時にはできていた。


「お、れ、は……まだやられていない……貴様らを殺す!!」


 アロタロスはそう言い叫ぶと、奴の体を禍々しい光が包んだ!


「ほぅ、この状態でもまだ、それだけの力を引き出せるか……頭はあれだが……その感情だけは素晴らしいな……ならば、こんな遊びは面白いかもな」


 俺達が立ち上がろうとする、アロタロスを睨んでいると、突然、奴の声が二重に聞こえると、奴は一気に立ち上がった!


「のんきに話している場合じゃなかった、やっぱり虚無のエネルギーごと消滅させないと奴は無限に動き続ける!!」


 リサは叫び、土姫から鞭に持ち替えた。俺達もリサの様子に互いの武器を握ると魔力を纏った。そして、奴が完全に立ち上がる前に俺達は技を放った!!


 俺は六象の魔力を込めた突くタイプのオロチを、リサは土の魔力がこもった鞭を振り、卓也は稲妻を、貴明は炎の拳を繰り出した!


 俺達の放った技はアロタロスの体に命中……はしなかった、奴の肉体を包む虚無のエネルギーに俺達の技は弾かれてしまった。


「ぬぅぅぅぅがあぁぁぁぁっ!!」


 アロタロスが気合を入れるように雄叫びを上げると奴の体を纏う虚無のエネルギーが弾け飛び、俺達は勢いよく吹き飛ばされた!


「ぐっ!」


「よっと!」


 しかし俺達は、体を捻ったりして無事、床へと着地、アロタロスを睨み付ける。すると奴の姿が変化していた。


「黒い……鎧……」


 卓也は姿が変化したアロタロスを見て言う。そう、奴は黒い鎧を身に纏っていたのだ、しかし、まるで獅子王遺跡でよみがえった時のような鎧を。


「でも、獅子王遺跡の時とは違うわね、まるで巨蟹城での第二形態のような見た目をしているわ……」


 リサのつぶやきに俺はゆっくりと頷く、そう、アロタロスの見た目は巨蟹城で戦ったときの第二形態同様肩幅が広がり、少しばかり巨大になり、羽織っているマントが消失し、逆に奴の背から真っ赤な棘の様な翼が生え、ドラゴンとライオンを足したような仮面をつけた姿になっていた。


「ぬがあっ!!」


 奴の様子を見ているとアロタロスは声を荒げ、両手に握った両刃の二本の斧を俺たち目がけて一気に放り投げると、さらにどこからともなく二本の斧を召喚し、それもこちら目掛けて放り投げた!!


「ちぃ、面倒な!!」


 卓也はそう言い剣に稲妻を纏わせた。その時、アロタロスの仮面の額の部分に魔力が溜り始めた。まずい!


「卓也躱せ!」


 俺が叫ぶと同時にアロタロスの額からビームのような魔法が放たれた! そしてそれは斧に命中すると、乱反射しながら俺達に向かって飛んできた!!


「でたらめ攻撃……面倒ね! 皆私の後ろに防御する!!」


 卓也の言葉にリサは一歩前に出ながら魔導書を開いて叫ぶ、だが、貴明がリサの体を引張りその代わりに自分が前に出た!


「俺が吹き飛ばす、その代わりにみんなは追撃しろ……カイゼル・ブレェェェェス!!」


 貴明は叫ぶと熱風を吐き出し、四本の斧をかき消すと、反射していたビームは一本の物へとなり、こちら側に太い物が一本迫ってきた瞬間、俺達は飛び上がってそれを回避した!!


「いまだ、サンダーブレード!!」


「無双一閃!!」


「ロックスラッシュ!!」


「カイゼル・キック!!」


 そして、そのまま一気にアロタロスに向かって接近すると、卓也は剣を振り下ろし、俺はムラマサをリサは土姫、そして貴明は燃え上る左足を突き出した!!


 俺達の繰り出した一撃はアロタロスに命中、奴の体を大きく後方に吹き飛ばすと、奴の背中が勢いよく部屋の壁へとぶつかった!!


「見かけ倒しか!!」


 着地しながら卓也が笑いながら言う、同意するように貴明もうなずいた。


「ちぃ、此処まで使えんとは……他人の肉体とは言えここまでいいようにやられたのでは俺の気分もいい物ではないな……」


 またもや、奴の声が二重に聞こえるとサイコキネシスを受けたかのように壁からはがれ、ゆっくりと浮かび上がったまま、こちら側にふわふわと飛んできた。


「まさかここまでこの男が弱いとは思わなかった……いや貴様らの同調率とやらが素晴らしいのか……まぁいい、こいつには出せない力をちょいと解放してやろう」


 二重に聞こえるアロタロスがマスクの奥で笑みを浮かべるように言うと、奴の体に虚無のエネルギーが集まった。


「! この感じ!?ター君覚えている!?」


「ああ、獅子王遺跡でブラックホールを作ったやつに似ている……止めるぞ!!」


 俺が叫ぶと、俺達は同時にアロタロスに向かって突っ込んだ! その瞬間、奴の体から光が放たれ俺達はそれに包まれた!!

第四十一話 『最終決戦!! アロタロス再び』を読んでくださりありがとうございます。

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