2月13日:ラスト・バレンタイン 2
「チョコ好きなんだ?」
幸せそうにチョコをほおばる女の子を見て、
優斗は聞いた。
「うん、大好き!」
「…。」
優斗はその女の子に見とれた。
今まで会ったことのない、変わった子に優斗はときめいた。
「それにしても、優斗くんはすっごいモテるんだねっ!」
「そ、そんなことないよ。僕なんか…。」
「そんなことあるよ!だって優しいじゃない!?
見ず知らずのわたしなんかにチョコレート分けてくれるし、
チョコレートをくれた女の子達のこと、ちゃんと気遣ってるし。」
「ありがとう。…君が、そう言ってくれると嬉しいな。」
優斗が天然、口説き文句をまぶしい笑顔で言った。
「よしっ!たべきった!」
その女子は優斗の言葉も半分聞いていなかったようで、そう言って立ち上がった。
「うゎ!早いね。」
「ごちそうさまでしたぁ!美味しかったです!」
その女の子は本当に嬉しそうだった。
「じゃあ帰るね!ありがとう!」
その女の子は、足早に立ち去ろうとした。
「えっ、ちょっと待って!」
思わず優斗はその子の腕を取った。
「名前は?君の。」
「篠原真由!バイバイっ!」
真由はそれだけ言って教室から去った。
「篠原、真由…。」
「ね?」
優斗は去年のバレンタインの話を恥ずかし気もなく語った。
「…思い出した。」
「その時から、君のこと好きなんだ。」
真由は驚いた。
そんなに昔から、自分のことを想ってくれていた人がいるなんて、思ってもいなかったからだ。
「ごめん。」
「え?」
優斗は突然謝った。
「1年前から、片思いしてたなんて、信じられないのも当たり前だ。
真由ちゃんが戸惑うのも無理ないよ。」
「優斗くん…。」
「でも、好きなのは、本当だから…。」
優斗は真っ直ぐ真由を見つめた。
「明日、また会えるかな?
真由ちゃんの、気持ち、聞かせて欲しいんだ。」
「…うん。」
決戦は明日。
バレンタインデー。




