2月8日:宣言します!
バカな女の子、篠原真由の恋愛模様を描いた小説です。
ぜひごらんください。
「彼氏がほしい!」
いつもの騒がしい教室。
窓際に机を並べて昼食をとる3人の女子高生。
その中の一人、篠原真由がいきなりそんなことを言い出した。
「いきなりなによ?真由。」
呆れたように言い放つ、大人びた美人は、咲妃。
「だって!ほしいものは欲しいの!」
真由はお母さんにねだる子供のように言った。
「つくればいいじゃない?」
咲妃は長いストレートの髪を少し揺らして言った。
「咲妃みたいに簡単にできたら苦労しないよ!」
真由はビシィッ!とウインナーの刺さったフォークを咲妃に向けて言った。
咲妃はキレイで、彼氏もすぐにできるからそんなことが言えるんだぁっ!
咲妃はかなりモテる。
どこからどう見ても美人で、男に苦労したことはないのだ。
「まぁまぁ、真由ちゃん落ち着いて。」
今まで黙って見ていた、柔らかな物腰の女子、ほのかは、
真由の興奮した様子を見てなだめに入った。
「ほのかぁ〜!」
真由はほのかに抱きついた。
ほのかやさしぃ〜。
そういうほのかも、中学時代から付き合っている彼がいるのだ。
「よしよ〜し。」
ほのかは真由を優しく撫でる。
まるで子犬をあやすようだ。
「ったく、簡単じゃないわよ?
いろいろテクニックってものがあるんだから。」
咲妃は真由の様子をみてあきれるばかり。
「…欲しいって言ってできたら苦労しないわよ。」
う〜ん。
『彼氏がほしい』ってね…。
「ん?…そうだ!!!」
真由は何か思いついたように、イスから勢いよく立ち上がった。
真由の後方でイスが倒れた音がした。
「何?」
「咲妃、ほのか!
わたしバレンタインデーまでに彼氏作ってみせる!!」
満面の笑みで宣言する真由。
「え?まゆちゃん?」
心配した様子で、真由に尋ねるほのか。
「良いこと思いついちゃった!
そうだよ!言えば良いんだよ!」
真由は二人の戸惑った様子には目もくれずに言う。
「嫌な予感がするんだけど?」
咲妃は窓から見える、澄んだ青空に目をやりながら言った。
「わたし、これから『彼氏がほしい』って言いまくる!
そしたら、きっと誰かわたしみたいな彼女がほしい男子が気づいてくれる!!ね!」
わたしってば名案!
自分に酔う真由を見て咲妃が言う。
「無理。絶対無理!!
そんなのできるわけないでしょ?」
咲妃の冷めた目が真由に向けられる。
「できるもん!絶対!」
真由は咲妃に対して強気で向かう。
「…じゃあ、もしできたら、咲妃、チョコレートパフェおごって!」
真由は賭けを持ち出した。
「いいわよ。やってごらんなさい?」
咲妃は余裕の笑みをかます。
その様子をみた真由の闘志は燃えるばかり。
「咲妃ちゃ〜ん。真由ちゃ〜ん。」
どうにも止められそうにない二人の様子を見て、ただただ嘆くほのかだった。




