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私の事好きじゃないはずだよね?~溺愛夫からの執着が始まる~  作者: しろちゃんまま


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16♡



涼子ちゃんのお陰でお腹の子は大丈夫だったけど、緊張で一気に血圧が下がってしまい気を失った。

涼子ちゃんが病院へ運んでくれた。

気づいたら病院のベットの上で寝ていた。

意識は戻ったが目が開かなかった。声が聞こえてくる。

「なんで目覚めない?」

「お兄ちゃん落ち着いて!」

「あの女、絶対に許さない……」

「それは同感よ!どうしてくれようかな……おじいちゃん、パパ代わりに報復してくれるよね?」

「もちろんだ!ワシの曾孫が失われる所だったんだ!」

「父さんの言う通り……蘭子には1文も渡さない。そして……加賀屋家には抗議文を送りましょう。」

「父さん……」

「お前のためじゃない。この子の為だ。」

この子は本当に愛されてるのね……嬉しい気持ちでいっぱいだった。

今までの不安が一気に無くなった。

愛情があればなんとでもなる。施設で兄さん、姉さんが私に愛情をかけてくれたのと同じだった。

血が繋がってなかっても愛されてたのは感じてたのに……何を不安がってたんだろう?

これから母親になるのに……こんなんではダメだね。赤ちゃん!弱いママを許してね。


優しい手が左手を掴む。

「早く目覚めてくれ……のんちゃん。もう中学生の時の事を思い出さなくてもいいから。もう一度思い出を作ろう」

みなくんが泣いている。中学生の時の事?私は1年生の時の記憶がない……もしかして……不鮮明な記憶に出てくる男の子はみなくんだったって事??

私とみなくんは大学生の時じゃなくて……中学の時??頭が割れるようにいたくなってきた、あの時の思い出が鮮明に次々と出てきた。

そうだ……私、事故にあったんだ。それで……

私の初恋の男の子……施設の兄さん、姉さん以外で初めて優しくしてくれた男の子。

「のんちゃんは本当に偉いね。」といつも褒めてくれた男の子……私の……大好きな……初恋の男の子それがみなちゃんだった。


私がみなちゃんに出会った時は私の事を可愛がってくれていた悠兄さんが18歳になり園を卒業していた。

玄兄さんとかな姉さんも他の兄姉も卒業してしまっていなくなっていた。

園長も高齢になり息子達に代わってしまったから辛かった。

私は頭が人より良かったのでひたすら勉強をし、将来いい大学を出て就職しようと頑張っていた。

日中は弟妹の世話や家事をしなければ行けなくて勉強が出来なかったので……夜中にしていた。

コスト削減の為に電気代を節約と言われ途方にくれていた。

その時、公園で出会ったのがみなちゃん、当時中学3年生の高科湊くんだった。

みなちゃんは本から出てきた王子様だった。

一目で恋に落ちてしまった。みなちゃんに会いたい!みなちゃんともっと喋って仲良くなりたい!そんな事を考えていた。

みなちゃんはただ優しいだけかもしれないのに……?

でも、2人でいるこの空気が心地よくて……ずっと2人だけの世界にいたかった。

初めて記念日をお祝いした。私は自分の誕生日が分からなくて……二人で決めた9月9日は、今でも、誕生日になっている。

私があげた写真立て……2人のウエディングフォトが入ってる。手作りだから加賀屋さんから貰ったのかなと思ったけど……私がプレゼントした物をずっと大事に取ってくれてたのかなと思うと凄い嬉しくなる。

ずっとみなちゃんは私の事を愛してくれてなのね……

私が忘れても、ずっと愛してくれてた。

早く……目を覚ましたい。早く起きてみなちゃんに愛を伝えたい。伝えたいのに……目が開かない。


みなちゃんの悲痛な声掛けが耳に聞こえてくる。

「のんちゃん……早く目覚めて」

「のんちゃん……お腹の子は大丈夫だよ」

「のんちゃん……」


早く目覚めないと……みなちゃんが泣いてるよ。

「ママ……早く目覚めてあげて。パパが泣いてるよ」

小さい女の子が私の頬をなぜながらキスをしてきた。

「もしかして……」

「ママのお腹気持ちいいから大丈夫だよ!だから安心してね。」

明るい光が照らされて眩しくなる。

ゆっくり目を開けると美しい花のかんばせ……涙を流してるみなちゃんが見えた。


「のんちゃん……良かった」私に抱きついてくる。

「うん。みなちゃんごめんね。」

「ううん……え?みなちゃん」

「ずっと長い間忘れててごめんね。あんなに私を愛してくれてありがとう。私も大好きだよ。あの事故の日、告白しようと思ってたの……大好きだから」

「俺もだよ……俺も大好きだよ。ずっとのんちゃんだけだよ。」

「ありがとう」

私達は本当の意味で抱きしめあった。

2人とも初恋だった。私たちが再度恋に落ちるのは必然だったんだと思う。


後から聞いたけど、蘭子さんは離婚されたみたいだ。

高科家の子を害そうとした事はおじい様の逆鱗に触れた。

知らなかったとはいえ……許される事ではなかったみたい。

涼子ちゃんは加賀屋さんも罰したかったみたいだが、まだ前途ある娘さんに傷をつける訳にはいかないとの事で注意だけで終わったみたいだけど……

桃瀬とみなちゃんに近づくのは禁止令が出た。


私はと言うと……もう後1週間は入院し、我が家に帰ってきた。

みなちゃんと中学時代の思い出を語り合う。

あの頃からお互いがお互いに片思いしていた。

やっぱり運命だったのかも……


そして今、結婚式の打ち合わせをしている。

盛大にはしたくなかったので、友人や家族だけを呼んだこじんまりとした式を計画している。

私たちらしいほんわかとした式をしよう。

食事は悠兄と玄兄が作ってくれる事になった。

楽しみになってきた。


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