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第47羽 隠密行動

15階層到着。洞窟の中に一際広い空間が広がる。その中心には今回のターゲットであるアグリア・ワイバーンの姿がある。



外見的にはほぼドラゴンであるが先程のボルソナックスと比べて大きく違うのは2足歩行で前足は翼と同化している点であろう。蒼い竜鱗に鋭い爪、頭部には一本角のように透き通った蒼のクリスタルが埋め込まれている。討伐証明部位だろうか?



階段を降りた時点でオレ達の存在には気が付いているようで警戒するように、半身で姿勢を低くし、直ぐに行動できるようにしている。



先にボルソナックスを見ているお陰で、それ程まで恐怖心はない。サイズ的にも両翼を広げて5m程であろうか?そんなものか…と思ってしまう自分が感覚的に麻痺してきているのだろう。



前回のグランドレオ戦では鑑定魔法の発動のタイミングで油断し、ルナを危険に晒してしまった。今回は油断しない。防具の隠密スキルもしっかりと効果を発揮し、高い敏捷を生かして岩陰に移動。完全に独立して行動、隙を見てサポートする戦闘スタイルを貫き通す。



オレ達3人の強みはルナの火力にオレとライトの陽動、援護だ。纏まって行動する必要はない。各々が独立して動き、隙を作りルナの攻撃に繋いでいく。今回は敵が空を飛ぶので特にオレとライトの活躍が求められる戦いだ。




まずは鑑定。今回は危なげなく発動。



アグリア・ワイバーン

レベル 46 ランクA


HP 632/632

MP 568/568


攻撃 356

防御 386

魔攻 458

魔防 412

敏捷 426


スキル

水魔法

飛翔


やはりかなりのステータスだ。ただ見た限り絶対に敵わない相手と言うわけでもないだろう。飛翔スキルは読んで字のごとくならば、ルナは苦戦するだろう。そうなると空を飛べるライト、弓での遠距離攻撃が可能なオレが今回は主軸となって戦うしかない。アオイさんにとってオレ達2人を見極めるのに確かに適したクエストだったのだ。



「ルナ、ライトやっぱりかなりの強敵だ。」

鑑定で得た情報を3人にも伝える。



「便利な魔法ね。まあ確かにこれぐらいの相手かもね。」



アオイさんは特に驚いた様子もない。一般の冒険者じゃ束になっても勝てない強敵だ。今の実力を試すのに申し分ない。ルナとの諍い以降アオイさんも協力的である今、危なくなっても助けてくれるだろう。十全に力を試してやる。


「行くぞライト!まずはオレ達の力でヤツを地面に引き摺り下ろす。そうなればルナのフィールドだ。」



ワイバーンは飛翔を開始。一番危険と見たのだろう、アオイさんに向かって突進して行く。おい、そこは死地だぞ……



「死にたいのかしら?」



アオイさんが一瞥し、腕を振り上げ攻撃を放とうとする。ドス黒いオーラが全身から滲み出ているのが見える。


「待って!!」



ボゴッ



ルナが直進するワイバーンの脇から飛び出し拳による一撃を加える。突進の軌道が逸れ、アオイさんからかなり離れた所を通過する。



気のせいだと思うが、ルナの一撃が入る前にワイバーンが進行方向を変えた様に見えた。気のせいだと思うが…



何はともあれ先制攻撃はこっちだ。あとやっぱりワイバーンよりもアオイさんの方が強い様だ。恐れることは何もない。いや奥の悪魔は怖いな…


ルナとアオイさんにばかり活躍される訳にはいかない。今回はオレとライトの採用試験の様なものだ。この実技試験は厳し過ぎると思うが…




いつもの如く雷電地帯ゾードライトニングのチャージを開始。かなりの早さで出来るようになってきた。タイムロスはほぼない。






ワイバーンはアオイさんを警戒している。もう滅茶苦茶警戒している。はっきり言って隙だらけだ。これ訓練になっているのだろうか?



死角から矢を放つ。これには流石に気付いた様で防御姿勢に入る。アグリア・ワイバーンの頭部の魔石に光が篭り、周囲に無数の水球が浮遊する。その内の幾つかが水壁となって矢を阻む。




が……


リラァアア



雷電地帯ゾードライトニングの雷電は伝播する。周囲に無数の水球を作るのは伝播先を作るだけだ。そして、雷属性は水属性には効果抜群。




「あら、やるじゃない!属性相性を考えての攻撃ね!」



いえ、ただのお決まりの攻撃パターンです。だが、雷属性が有効なのはありがたい。加えて、麻痺状態のおまけ付きだ。先日のグランドレオ戦では出番が全くなかったのでパースも気合が入っている。


「うーん、良いわ!痺れちゃう。」



畳み掛ける様にルナの打撃とライトの翼による斬撃が繰り出される。




あれ?かなり順調だぞ?これこのままイケるんじゃ?



リラァアアアア!!


麻痺状態から回復したワイバーンは再度、水球を展開する。だが与えたダメージは決して小さくはなく、所々竜鱗が剥がれている。



ワイバーンが攻撃を開始。水球が形を変え鞭の様に撓る。



『おわっ!!』

「くっ!」


狙われているのはルナとライトだ。先程の射撃の後、オレは再度姿をくらました。ワイバーンは認識出来ていないのかもしれない。



先程までアオイさんに全神経を集中させ、警戒をしていたワイバーンだが今はすっかりルナ達に集中している。



再度、死角から雷電地帯ゾードライトニングを放つ。流石に一射目で警戒を強めたのか、水球を消失させ避ける。



落ち着きを取り戻したら、流石にAランクモンスターだ。やはり手強い。今の一撃でオレも見つかってしまった。




ワイバーンは改めて水球を展開。今度はオレも含めて3人を水鞭が襲ってくる。この攻撃に真っ先に捕まったのはライトだ。



『ぐわっ!!』


水鞭に捕まり、壁に叩きつけられる。


「ライト!!」



ライトを覆う、魔石鎧にヒビが入る。ピクピクと僅かに動いているが、戦線復帰は不可能かもしれない。



「お疲れ様。ミヤビ!この子の安全は保障してあげるわ。気にせず自分のやるべきことをやりなさい。」



ライトはアオイさんが守ってくれる様だ。



「ルナやるぞ!ライトの敵討ちだ!」



「うん!」

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