↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
18/29

堪んない!【千佳】

バイト帰りに更新ww

 今日は一年で一番楽しみにしていたイベント、バレンタイン。何で楽しみかっていうと~・・・紫綺くんFC(ファンクラブ)のサイトからある情報が入ったから!


 それはFC会長である私がサイトを見てニヤニヤしている時だった。“紫綺くんを愛でる会”という名のついた掲示板のスレッドに外部から(つまりFC非会員)のとある書き込みがあるのを見つけた事から始まる。


 そこには、ファンなら誰でも食い付く内容が書かれていた。書き込んだ主は不明だったから、本当かどうか定かじゃないけれど、妙に真実味があったからきっと本当の事だと思う。


内容は以外の通り。


“藤田さんはバレンタインの日、彼なりのルールを作っていると言っていました。そのルールの中の1つに、バレンタインにチョコをくれた人には笑顔で応対するというルールがあるそうです”


 たったそれだけの内容だったのだけれど、FCメンバーの書き込みでスレッドが炎上。書き込みがMAXまでいっちゃって、新規のスレッドを作らなきゃいけなくなっちゃった。


 FCの力、恐るべし。


 とりあえず、確かめてみる事には始まらないと用意していた彼の好きなガトーショコラを持って家を飛び出した訳。


今日は自由登校らしいけど、紫綺くんなら学校へいくはず。私はそう思って学校へ向かった。だけど、居たのは大勢の女子高生。感じからしてFCの子じゃない。しかも璢夷にたかってるし。


 ここじゃないのかなぁ。


 次に向かったのは、図書館。博識で頭のいい紫綺くんにはぴったりの場所よね!


 私は全力疾走して図書館に向かった。


 図書館について、中を眺めてみたけれど、美麩ちゃんしかいない。仕方がない、FCの子で遭遇した子が居ないか確認してみよう。私は携帯からサイトに接続し、スレッドを立てた。


“紫綺くん目撃情報はこちら”


 すると、FCの子からすぐに反応があった。


『紫綺様なら図書館方面へ向かっているようです!』


『追跡しているの?』


『はい!あ、でも会長が先にと思って、まだチョコは渡していません!』


 私はそれを見て感動した。なんて会長想いなメンバーだろう・・・。


『丁度私図書館にいるから、張り込みしておく!皆も来ていいよ。私が渡した後、皆もチョコを渡して、紫綺くんを笑顔にしよっ!』


『は、はいっ!』


 私は図書館の入り口で張り込みを始めた。暫くすると、紫綺くんがやってくるのが見える。


「紫綺くぅうううん!」


 私は思いっきり叫びながら手を振った。紫綺くんはうわ!という顔をしたけれど、その足は段々とこちらに近付いてくる。


 私はわくわくしながら敢えて入り口の前で待った。


「な、何でお前がここにいんの?おかしくない?」


「紫綺くんにこれを渡したくって――」


「待った!入り口じゃ邪魔になる。一度移動しよう」


 紫綺くんは、図書館の入り口は他の人に迷惑が掛かると場所を移動すると言い、場所などどうでもいい私は、紫綺くんに従った。


 紫綺くんが向かったのは、図書館のすぐ隣にあるカフェだった。


「――で?用件は・・・それ?」


「うんっ!千佳の特製ガトーショコラだよっ」


 紫綺くんがガトーショコラ好きっていうのは前もって調査済み。喜んでくれるかな?


「ふぅん・・・有難う」


 あ、本当に紫綺くんが笑ってる――微笑だけど!でも要らないとか言われなくて良かったぁ。


 私は店の入り口で待つFCの子に向かってサインを出した。すると同時に女子が店に雪崩れ込む。


「私からもっ!」

「貰ってくださいっ!」

「好きですっ!」


「ちょ、ちょっと待てっ・・・!」


 FCのメンバーの数は、およそ300人。いや、それ以上かも知れない。他の地域に住んでる子は来れないとしても、ここにいるメンバーは10分の1くらいかな。

 思ったよりメンバーが多かったことに戸惑っているのか、紫綺くんが私の方を見てきた。その顔は何かをお願いしているように見える。


 私は店内を見渡して気付いた。列が出来てないくて、FCの子がごちゃごちゃしている。


「!」


 それに気付いた私はすぐさまFCの子に指示を出す。


「皆!一列に並んで!一人一人渡すのっ!」


 一気に色んな人から渡されても対応しきれないもんね♪俺は大きな袋に詰めても詰めきれないチョコを受け取った。


「あ、有難う――」

「きゃ~~~っ!」

「千佳、こいつら誰?」

「紫綺くんFCの子逹だよっ!」


 私が創立した紫綺くんのFC。最初は私一人だったけど、ネットに写真UPしたらファンが急増して、今じゃ300人以上がFCに入ってる。凄いよねぇ。流石紫綺くん!


 私の隠し撮りが上手く活かされたって感じ?


「俺、ちょっと用事あるからさ・・・皆、チョコ有難う。じゃあね」


 FCの子全員からチョコを受け取った紫綺くんは、沢山のチョコを貰えて嬉しいのか、私達にウインクをした。FCの子、卒倒者多数。


 まぁ、私は慣れてるから平気だけどね!


「きゃああぁああッ!」


「千佳、ガトーショコラさんきゅー!食べたら感想をお前のサイトにUPしてやるよ」


 ウインクの写真が撮れただけでも収穫なのに、紫綺くんは私に対して特別な言葉を掛けてくれた。しかも、直々にFCサイトに書き込みをしてくれるって!


 これだから紫綺くんは――!萌える要素とかっこいい要素が沢山あって・・・堪んない♪


「じゃあね!紫綺くん」


 私は笑顔で彼を見送った。







【数時間後】


 早速サイトを確認しにかかる。きっと紫綺くんならもう書き込みしてくれてるはずだから。


 思った通り、サイトの意見板に彼が出没した形跡があった。


『ガトーショコラを作ったのは誉めてやる。けど俺の作った方が絶対旨い』


 うん、紫綺くんらしい答え。私は満足した顔でこう返した。


『いつか紫綺くんを納得させるガトーショコラを作るから、楽しみにしててね!』



紫綺×千佳っていうより、

千佳→紫綺だよねこれ(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。