5話 学校初日の交流
自己紹介の後、教科書の購入や諸々の説明などがあった。
「だいたいの説明は終わったかな。よし、最後に号令をやろう。今日は私がやるけど明日からは日直の人がやるように。」
そういったことが終わり、先生が教壇の上から号令をする。
「起立、礼、さようなら」
『さようなら!』
「さようなら。じゃあ今日はここまで。下校していいぞ。明日からは部活紹介とか授業の説明があるからな。ちゃんと来いよ」
「ガタタッ!」
先生がそう言い終わった瞬間、クラスの多くの人が立ち上がった。
「ワイワイ」
「ガヤガヤ」
そして、すぐに周りの人と集まって喋り始めたり帰り支度を始めたりした。
僕も帰り支度をしようと座っていた椅子から立ちあがろうとしたそのとき、
「太堂勇志さん、ですよね?」
隣の席から声をかけられた。
「は、はい。そうですよ」
なるふたみやさんだ。隣の席からこっちを向き綺麗な姿勢で座っている。
いったい僕に何の用があるんだろう。
「先ほどの自己紹介でも言いましたが、私の名前は成双宮優といいます。これからよろしくお願いします」
なるふたみやさんはそう言って座ったままぺこりとこちらにお辞儀をした。
「こ、こちらこそ」
なんと律儀に挨拶をしてきたのだ。わざわざ隣の席になっただけでやらなくてもいいのに。
それに対する僕の返しのひどさといったら。
なんか悲しくなってきた。
(僕の方が精神的には年上のはずなのに。なんなんだろう。この差は)
これが陽キャと陰キャの違いだというのだろうか。
(いや、生まれた家の違いか)
「あの、どんなソシャゲをされているんですか?」
僕が生まれた家の差に嘆いていると、なるふたみやさんはさらに話を膨らませてきた。
「い、いやー(わざわざ話を膨らませる必要無いだろ)」
「なあ、ふたりともちょっといいか?」
僕がなるふたみやさんに対してしどろもどろしているそのとき、急に僕たちに話してきた人が現れた。
金髪で髪の長さは肩くらいまである。顔は整っているが目つきが鋭い。目の色は黒だ。
胸はそこそこありスタイルは良い。背は僕よりも高い。服装は制服のズボンだ。
(ぱっと見は気の強そうな美人で背の高い女子といった感じだな)
僕の第一印象はそんな感じだった。
「はい、大丈夫ですよ。どうしましたか?」
「ああ。クラスラインを作ろうと思ってな。ふたりのラインを教えてくれないか?」
なるふたみやさんの問いにその人はそう答えた。
(クラスラインか。あまり使うことはないだろうけど波風立たせたく無いし教えとくか)
「いいですよ。少し待ってください」
「ぼ、僕もいいよ」
なるふたみやさんも僕も了承して連絡先を教えた。
「ありがとな。俺の名前は、自己紹介で知ってるか。じゃまた明日な」
「はい、さようなら」
「さ、さようなら(自己紹介あまり聞いていなかったから名前がわからん)」
その子は名前を言わずに去っていった。それに対してなるふたみやさんも僕も挨拶をした。
「あの、少しよろしいですか?」
「は、はい。なんですか?」
なるふたみやさんが僕に話しかけてきた。
いったい僕になんの用があるんだろう。
「連絡先を交換しませんか?」
「え?」
よければ感想をしてくださるとありがたいです。




