第40話 目指し続ける。
アルスの死?から1週間。
私達はウベティの考えで、葬儀が行われた。
私も一応参加したが、凄く複雑な気分だった。
アルスの死を悲しむ皆の横で、私はどんな顔をしていいか分からず、終始真顔を貫いた。
ここで一度、今の状況を整理しておこうと思う。
ーこれまでの私の旅路ー
◯アトラ・フラットの意志を継ぐべく、アルス・フラットと共に名声を集め、かつて世界を支配しようとした、アルディート・フィナーレを倒すために力をつけてきた。
◯アトラは世界を救った英雄の一人として語り継がれている。
ー新たに判明したことー
◯アルディートの配下である…スピリトーソ、リゾルートから、フラット一族の方が世界を支配しようとしていると聞かされる。
◯根拠はないが、これまでのアルス達の言動などから、私は疑い始めている。
ーこれから私がするべきことー
◯アルスらの行動に注意しつつ、ウベティ達と敵対しないように調査する
◯スピリトーソと話をする
◯ソプラノ陛下に会いに行く
まずは、リゾルートから言われた通り、ソプラノ陛下に会いに行くべきだろう。
もしウベティがアトラ側だった場合……、いや、今のところは大丈夫だろう。
あとやるべきことはあるだろうか…。
あ、そうだ。
ミライの様子を見に行かなければ。
彼女は今恐らく、マエストーソとの鍛錬を行い、私と冒険するために力をつけているはずだ。
もし仮に、アトラ側の策略で、ミライに危険が及ぶことがあったら…、私は立ち直れないだろう。
そうならないために、早めに動こう。
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そういえば、私も第1級冒険者となったわけだが、自分の魔法や剣士のランクはどうやって上げるんだろうか…。
酒場で聞いてみるか。
私は久しぶりに、酒場へと行った。
普段なら、アルスとウベティとフィーネがいる奥の角にある席。
今日は一人寂しく、お酒とおつまみを嗜もう。
そう思いつつ席へ向かうと、先客がいた。
私は一人だし、お邪魔するのは悪いと思い、カウンター席へと移ろうとした。
だが、その先客の一人が、私を見て声をかけてきた。
「…あれ、ユウさんですよね!?」
「…はい、そうですけど…??」
その声に、かすかな記憶が蘇りそうだった。
どこかで聞いたことのある声だ。
思い出せ……、ユウ……!
「……あ!もしかして、サクさん??」
「おぉ!覚えててくれたんですね!!」
「そうです!ビブラー集落で会ったサク・スケルツォです!!お久しぶりですね!!!」
「そちらこそ!!」
サクはかなり明るい性格だ。
恒例の固い握手をする手は強く握られ、振られ。
手を離し、痛がる動作をすると、サクは面白がって、私の肩をドンドンと叩いてきた。
まあ、たまにはこういうのと関わるのも悪くないだろう。
「あ、そういえば…、病気された親父さんはどうなったんですか…。」
「あぁ…、僕が帰ってきた数週間後に亡くなったよ。でも、最後の瞬間に立ち会えたのは本当に嬉しかったよ。」
「…なんとか間に合って良かったですね。」
「あぁ。あの時君たちが来てくれなかったら、間に合わなかっただろうね。」
「改めて、ありがとう!!」
「いえいえ、お互い様です。」
また、音で救えたんだな…、よかった。
あ、そうだ。
サクに、あのことを聞いてみるか。
「あの…、ランクってどうやって上げるんですか??」
「ああ…それなら昇格依頼を……、」
「あ…いや、そっちじゃなくて…。剣士とか、魔法とかのランクです。」
「あぁそっちね。それなら、国の偉い人の所へ行くといいよ。」
「…、ソプラノ陛下とか??」
「そうそう!詳しいことはあまり言えないようになってるんだけど……、まあ行ったらわかるさ。」
「了解です。ありがとうございました!」
「全然いいんだよ!じゃあ僕はそろそろ帰るね!」
「それと、当分の間はこの都市に居るから、困ったら相談してね!!」
「はい!!ではまた!!!」
陛下に会う目的が増えた。
アルディートとの事と、ランクの事。
陛下って、どんなお方なんだろう…。
粗相のないようにしないとな。
・
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これからやるべき事は多い。
だが、私はもう逃げない。
目指し続けるんだ。この世界の平和を……。
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※次回予告は活動報告に移動しました。




