第0話 教師の行く末
人を殺す。それは何故か・・・
林悠22歳。どこにでもいる大学生だ。
時は2009年4月。大学卒業後、私は新任教師として中学校に就職した。
大学を首席で卒業したおかげで、1年目から担任を持つことができた。
それはとても嬉しいことだ。が、それはとても忙しい日々のスタートを意味する。
・・・先輩の厳しい言葉、残業、モンスターペアレントの対応・・・
それは新任としての経験のなさが主な原因だ。正直すぐにでも解放されたかった。
「教師ってこんなに大変だったのか…」
そして、クラスである1人の生徒が気になった。
清水晴樹 1年D組出席番号29番。
彼はいつも他人を嫌う…というか軽蔑するような視線を向ける。もちろん私にもだ。
「近いうちに話を聞いておかないと、嫌な予感がする」
そう感じた。
そんな私の専門科目は、「音楽」だ。
無論、吹奏楽部の顧問も担当する。実は清水君も吹奏楽部員である。
現在幽霊部員だがね。
それでも、部活を見るときの私は楽しい気持ちが勝っていた。
また、私は趣味として「クラリネット」を演奏する。その時間が一番楽しい。
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私は清水君にこまめにカウンセリングを行っていた。
月1回、または2週間に1回くらい。
しかし、私が教師になって半年がたった2009年10月15日。事件が起こる。
「先生は何がしたいんですか!!」
めずらしく口を開かない清水君が大声をあげた。
「私は君がみんなと仲良くなれるようにーーー」
「先生にはなにも分からないよ。このくそ野郎」
「あぁ、ちょっと、、」
清水君はそう吐き捨てて逃げるように帰ってしまった。
ー嫌な予感が当たってしまうー
翌日、毎朝のルーティンであるランニングにいった。ラジオを聴きながら。
昨日のことで、まだ頭が痛い。
数百メートル行ったところで、あるニュースを耳にする。
「昨日未明、河川敷で10代とみられる男性の遺体が見つかりました。」
寒気がした。いや、まさかね。
「DNA鑑定の結果、ーーー」
その瞬間、ほとんど走っていないのに息切れを起こして膝から崩れ落ちた。
「何故だ、何故そうなってしまったんだ!」
名前には聞き覚えのある清水君の名前が聞こえた。
その後、彼は両親からDVを受けていることを知った。
「あぁそうか。何でその可能性を考えなかったんだろう。」
今日は後悔と懺悔が津波のように襲ってきた。そのため、理由を話して休暇をもらった。
私は、地元の酒屋でたばこと大量の酒を買った。
「お客さん、何か嫌なことでもあったのかい?ちと買いすぎじゃないか?」
買い物かご2つ。いっぱいにビールなどが入っている。
「いや、今日は同僚と家で飲もうと思って。」
「そうかい、なんかあったら言えよ。まいどありぃ。」
私の話なんて聞いても理解されない。実質人を殺してしまったのだから。
私には話を聞いてくれる妻もいなければ、両親もいない。
両親は、喧嘩離れしたまま寿命で他界した。進路先の話でもめてしまったのだ。
一応妹はいるのだが、今はアメリカに留学しているだろう。天才なのだ。
「もう疲れた。いっぱい飲んで忘れよう。」
そう言って、たばこを1本2本と吸っていく。ビールを間に挟みながら。
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何時間たったのだろう。辺りはすでに薄暗くなっている。
「明日の準備をしないと・・あれ、意識が消え……」
バタンと床に倒れた。急性アルコール中毒だ。
そりゃ、30本も一気に飲んだらそうなるだろう。
「やばい。死ぬ。救急s……」




