第29話:脳波のシンフォニーと、境界線の消滅
2023年、春。
パンデミックの暗雲が去り、世界は『NextStream』が導いた新たな日常へと完全に移行していた。
月間アクティブユーザー数は【60億人】。
もはや言語や国境どころか、「リアルとバーチャル」の境界線すら過去の遺物となっていた。
秋葉原『ネクストタワー』最上階の最高経営責任者室。
38歳となった瑞樹は、手のひらの上で美しく輝く極小の銀色デバイスを見つめていた。
【ALL100】の極限ステータス。
歳月を重ねるごとにその容姿とカリスマは人間を超越した美しさを誇り、そこに佇むだけで神々しい後光が差しているかのようなオーラを放っている。
「手でタップするスマホ、目で見つめるグラス(眼鏡)……。それすらも、まだ『入力』のまどろっこしい壁が存在していた」
「知力100」と「技術100」の全頭脳を傾け、瑞樹が密かに完成させた最終デバイス。
それは、脳波を解読して思考をそのままダイレクトにデジタル空間へ出力する脳波直結型インターフェース——『Next-Link』。
耳の後ろに小さなシールのように貼るだけで、一切の手や視線の動きすら必要とせず、「思っただけで動画が再生され、思った瞬間に思い描いた通りの3D映像や音楽が作成・配信できる」という夢のテクノロジーだ。
「身体障害を持つ人も、言葉を喋れない人も、イメージさえ浮かべば世界最高峰のクリエイターになれる。表現の完全バリアフリー化だ」
2023年10月1日。
世界中が固唾をのんで見守る中、『Next-Link』のグローバル発表会が開催された。
ステージに立った瑞樹は、一切のマイクや端末を持たず、ただ微笑んで目を閉じた。
次の瞬間——会場の超巨大スクリーンと、全世界60億人の端末に、完璧なオーケストラの音色とともに、光と龍が舞い踊る幻想的な3D映像がリアルタイムで生み出され始めた。
瑞樹が脳内で描いた「イメージ」が、1ミリ秒の遅延もなくそのまま映像と音楽として全人類に共有されているのだ。
「オー・マイ・ゴッド……!」
「声も手も使わずに、頭の中の妄想がそのまま最高画質の映画になって配信されてるのか!?」
「これが……ネクストの最終兵器か……!」
世界中のクリエイターたちが感動と興奮で叫び声を上げた。
手先の器用さや編集スキルの差は消え去り、「どれだけ素晴らしい想像力を持っているか」だけが評価される、真の創作平等の時代が到来したのだ。
発表会後のスタジオ。
「瑞樹さん……! 『Next-Link』でボイパのイメージを浮かべたら、頭の中に鳴ってる最高の重低音がそのまま音源になりました……! 凄すぎます!」
「僕も頭の中のトンデモ大実験のイメージがそのまま3Dアニメで再現できて爆笑してます!」
興奮で目を輝かせるKAZUKINとハジメ、そしてAI配信者のアイリス。
瑞樹は二人の肩に優しく手を置き、鈴を転がすような声で愛おしそうに囁いた。
「ふふっ、良かったですね。二人の頭の中にある面白い世界が、これで100%みんなに伝わりますよ」
1999年4月1日、薄暗い6畳間で15万円の種銭から始まったTS成り上がりストーリー。
15万円からスタートした資産は10兆円を突破し、設立した企業は地球上のすべてのインフラを支える時価総額400兆円の巨大帝国へ。
だが、瑞樹の瞳に宿る熱意は、あの日と何一つ変わっていなかった。
「さあ……全人類の『想像力』が解き放たれる、新しい時代の幕開けだ」
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【瑞樹の現在のステータス・資産状況】
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名前:瑞樹
年齢:38歳
資産:10兆5,000億円(個人総資産・次世代デバイス特許群含む)
割り振り可能ポイント:490 P
【パラメータ】
・容姿:100(MAX / 神話級の絶世美少女)
・知力:100(MAX / 全知全能の頭脳)
・技術:100(MAX / 神級エンジニア)
・カリスマ:100(MAX / 神格化された絶対的カリスマ)
・運:100(MAX / 確率を超越する天運)
【指標】
・『NextStream』世界月間ユーザー:6,000,000,000人(60億人)
・『NextStream Global』時価総額:約400兆円(地球史上ダントツ1位)
・『Next-Link』初日世界予約数:50,000,000台
【現在の目標】
全人類の想像力解放(全人類クリエイター化)、2020年代後半の完全なる未来創造。
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