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車は展望台の駐車場へ
静かにすべりこんだ
『わぁ➰綺麗...』
私は何度か来たことがあるが
有紀は初めてらしい
『有紀さん
一番前で見ると
もっと綺麗だよ
いらっしゃい..』
私は 車を出て
手を差し出した
有紀は うなずくと
艶やかな髪を
風にそよがせながら
私の手を握る
私は手を繋いだまま
有紀を展望台の一番前へ導き、手を離した
『ここからは 街がすべて 見渡せるのよ
どう? 綺麗でしょ?』
『はい..
あのぅ...
手を繋いでても
いいですか?』
二人は
静かに
手を繋いだまま
夜景を眺めた
そして 激しく
私の心は揺れ始めていた




