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この馬鹿義兄が!!
暴力はいけないことだ。
ボク――時宮悟は深く同意出来る。
何せ暴力というのは意思疎通が取れない獣に対して行う行為であり、言葉を理解できる人間に行うべきじゃない。
まあ、僕としての本音は暴力を振るうと相当疲れるので、出来ることならば説教さえしたくない。
力よりも言葉で。
出来るなら言葉よりも態度で理解してほしいとボクは切に願う。
願うのだけど。
「ん? どうした悟。もしかしてハグは嫌だった?」
公衆の面前で抱きついてきた兄貴は全く邪気のない笑顔でそう尋ねてきたので。
「嫌に……決まっているだろうがぁ!」
そう叫んだボクは自分の左拳を能天気な兄貴の鳩尾に突き刺す。
相当痛かったのだろう。
兄貴は顔を青くさせて膝を付いた。
「ったく……」
ボクはのたうちまわる兄貴に背を向けてこの場を後にした。
あまりに度が過ぎるようだったら暴力も仕方のないことだよね?




