47.エピローグ-あぁ……チトセ。大丈夫だったかい?-
これで完結です。読んで頂き本当にありがとうございました!
次作は「レイドライバー 4 -大切な人への無垢なる想い-」で全44話予定です
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もしよろしければ、次作も読んで頂けるととても嬉しいです!
レイドライバー1,2,3を読んでいない方は、お手数ですがそちらをお読みになってから次作をお読みください(前回からの続きものになります)
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実は、もう一つの並行世界線という事でヒューマンシリーズを寄稿しています(全て完結済みです)
もしよければこちらも読んで頂けるととても嬉しいです!
ヒューマン 1 -繰り返される事件と繰り返す時間遡行-
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ヒューマン 2 -再び繰り返される事件と再び繰り返す時間遡行-
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【R-18】ヒューマン 3 -時間遡行によってもたらされたものは-
(これだけR-18なので作者ページに載っていません)
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日曜~木曜は1話ずつ、金曜と土曜は2話をアップ予定です
「分かりました。とりあえず落ち着きました、ありがとうございました」
「ああ、もういいのかい?」
と問うアイシャに、
「少々用事がてきましたので」
――ご主人様、どうか目を覚ましてくださいまし。
アイシャたちとは部屋の前で別れて、クリスはカズが収容されている病室に向かった。警備の人間に来訪を告げ、中に入れてもらう。
と、そこにはベットの中で眠っているカズの横に、パイプ椅子に座るレイリアの姿がある。
「レ、レイリア、さん? どうして」
関係者以外は立ち入れないここに何故いるのか、とクリスが尋ねるまでもなく、
「基地司令にね、お願いしたら[多分あとからクリス君も来るはずだし、今は機密事項もないから行っていいよ]って言ってくださって」
その時、クリスはレイリアが居た事で[トリシャはどうしたのか?]と聞くことをすっかり失念していた。いつもなら気にならない他の人の来訪が、それほどまでにレイリアの来訪の存在が動揺を与えていたのだ。
――この、心を揺さぶられる感覚はやっぱり……。
クリスは自分の心と会話していた。本当ならカズとレイリアが一緒になってくれればいい、私はそのそばで、そば遣いとして置いて使ってくれればいい、ただそう思っていたのだが、いざレイリア本人を目の前にすると[私のご主人様を取らないで]という気持ちが浮かんでくるのだ。それはまるで湯舟に漬けた空気入りの風船を沈めるかのように、力を少しでも緩めると浮かんできてしまうのだ。
ちょうどそんな感情の波にクリスが翻弄されていたその時、
「うーん」
カズが目を覚ましたのだ。そして、第一声が、
「あぁ……チトセ。大丈夫だったかい?」
まだ意識が完全に戻らないその一言は、その場の全員の耳に刻まれた。
――チトセ……。それがご主人様の大切な方なの?
「カズ、目覚めたの?」
レイリアがそう言うと、
「オレは一体? 今なんか言った?」
まだ意識がはっきりしないようなカズがそう尋ねると、
「いいえ、何も仰ってませんよ。お疲れ様です」
レイリアより先にクリスがそう答える。彼女もそれを察したのだろう、
「うん、よく眠ってたよ。おかえりなさい」
レイリアもマズいと思ったのか話を合わせる。
「どのくらい眠ってた?」
「戦闘のあとがれきの下敷きになっていたのですが、そこから搬送して基地に戻りました。あの作戦から二日ほど経っています」
クリスが答える。
「そうか……。レイリア、すまない少し席を外してくれないか?」
カズがそう問うと、何となく察したのだろう、
「じ、じゃああたしはみんなに[カズが目を覚ました]って言ってくるよ。お話、あるんでしょ?」
そう答えて腰を上げた。
「すまないな、話がすんだらみんなを呼ぶから」
そういってレイリアを送り出したあと、
「クリス、俺の機体に触れたんだろう? どうだった?」
そう聞かれたので、
「はい、コアユニットも見ましたし、サブプロセッサーからの呼びかけもありました。大尉の治療が出来たのもゼロゼロのおかげです」
ありのままを話す。
「そうか、ゼロゼロが助けてくれたんだね。黙っておくようにって言ってあったんだけど、あの状況じゃあ仕方ないか。ゼロゼロは他には何か言っていたかい?」
「いえ、自分は自我のあるサブプロセッサーだ、としか。治療方針を示してくれたあとは特には何も」
「研究所の職員が来ただろう?」
とカズが疑問を呈するので、
「ゼロゼロの指示だ、という事を伝えただけです。ただ……その……」
クリスが言いにくそうにしていると、
「あぁ、クリスチャンさんだね? 俺を気にかけてくれるのはとても嬉しいんだけど、ちょっと極端な性格でね。もしかして、何かされたかい?」
頭を掻きながらそう話すカズの唇を奪う。
どのくらいそうしていたのだろうか、どちらともなくお互いが唇を話した時、
「色々、色々ありました。でもそんなのはいいんです。貴方様さえ生きていてくだされば」
クリスの頬を涙が伝う。
「すまなかったね、心配をかけて。それともろもろあった事も」
カズは真っすぐにクリスを見ている。それに対してクリスも顔を上げて見つめ返す。その目は涙にぬれてはいたものの和らいでいた。
――貴方様さえ生きていてくだされば、私は生きて行ける。
「いえ。ではレイリアさんを呼んできてもよろしいでしょうか?」
「ああ、出来れば他のみんなと、司令が手が空いていれば司令もお願い」
「了解しました」
ほどなくしてレイリア、トリシャ、アイシャとミーシャ、それに基地司令がカズの病室に集まっていた。
「さてこれからの事だけど、とりあえずは無事にエルミダス基地に戻ってきた、と。で、オレの機体は大破、レイリアのケガもまだ治ってはいない。制空権はこの辺りも手薄になっているし、これは少し時間が必要だ、と」
カズが率直に現在の状況をまとめる。
「その通りだ。航空戦力は急いで前線に回してもらえるように手配はしている。[例の人]にも言っておいたから、おそらく通常戦力も含めて近日中には手配が付くだろう。まずはこの基地の守りを固める。そして同時にレイドライバー隊の復旧だ。それが済んだらミラール市を抜けて再度アルカテイル市を目指す。おそらく共和国の連中も、この混乱に乗じで潜入しているだろう。それの掃討も含めて行う必要があるな」
基地司令がそうまとめる。
今は休息が必要なのだ。
これで完結です。読んで頂き本当にありがとうございました!
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