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姉が結婚するので家を出ます。  作者: 如月雨水
Latus ad latus 《隣り合わせ》
28/41

5

よもは、オルディの妻子とすでに偶然を装った穏やかな邂逅し、いかに魔界が人界より安全で魔界の求人と賃金の良さを教え、紳士的に連れて来ていたとは思わなかった。オルディも吃驚してたよ。さ・ら・に!老夫婦まで魔界に連れて来ていたとは想像してませんでした、私!仕事が早すぎません?あ、私の仲良い人間が少ないのが原因?すいません。

――――と、ライさんの暴露があったのは今から1時間前。

・・・争いを始めようとした6人、と言うより、否定的だった3人が可哀そう。肯定的だった3人は知っていたようで、「怠惰の割にやることは早いの、忘れたのか」とバルバゼスが言った台詞により一層、3人が煤けた顔をした。今にも風化しそうですね、3人の魔王。

その後は行方を眩ませた勇者一行の居場所を探すように命じ、見つけ次第、殺すなりなんなり好きにしろ――――と、今日の晩御飯を告げるようなノリで言うライさんに私、絶句しました。そんなさらりと簡単に・・・。

一応、勇者って魔界の王の天敵でしたよね?宿敵ですよね?それなのに他の魔王に任せるの?魔王陛下が倒さないの?魔王なら誰でもいいと?!――物語と現実は違う、と言うことを実感させられて、夢も希望もないと心の中で落胆した。


後々のことだけどオルディは無事、妻子の元へ帰れました。

妻子がすでに魔界にいて、人界よりも良い魔界生活を送っていると知らなかったらしいオルディは「俺は細工職人になる!」とやけくそ気味に叫び、次の日から再就職先を探しているそうです。元から手先が器用だから、細工職人に拘らなければどこでも職につけると思うよ。

魔王城から出たので、その後のことは私を気遣ってか、様子を見てくれるルシルフルの状況報告でしか知れないけど、まぁ、頑張っているみたい。奥さんの方が。

・・・ルシルフルも随分、私に優しくなったなぁ。

あ、老夫婦は終の棲家は温泉がある場所、と言ったようで魔界屈指の温泉郷にいるみたい。姿を見ることも、言葉を交わすことも出来なかったけれど、元気そうなことだけはふらっと消えて、老夫婦と何故か仲良くなったオルフさんから聞いた。たぶん、私が老夫婦を気にしてると知って、好意から様子を見に行ってくれたんだと思う。そう思うことにした。


で、現実に戻ろう。

1時間後の現在に。いい加減、現実逃避にも限界があるしね。嫌だけど。

「あの・・・ライさん」

ライさんに手を引かれ、ここ数日で慣れてしまったライさんの執務室に向かう。いや、本当に何で仕事中であろうと私を傍に置くんだろう?私がいない方が仕事もはかどるだろうし、機密情報をうっかり漏らしたらどうするんですか。――と告げたところ、真顔で「リィンがいないとやる気がでない」と言われ、私がいる方が仕事の効率が良いことが解るや否や、ツヴァインさんの泣き落としからの土下座で拒否権がありませんでした。泣きたい。

別に同じ部屋にいるだけなら私も逃げなかったんだけど、膝の上に乗せたり足の間に私を座らせたりするので羞恥から逃げたしたんです。それが数時間前の出来事の原因。ちなみに3日は耐えました。3日は。

・・・また、そういう事をセクハラ染みたことされるのかな。遠い眼をしてしまった。

けど私が想像していたこととは違って、執務室に入ったと思ったらそのまま寝室に向かい、あれ?と疑問に抱きつつも特に抵抗せずについて行った私は――――ベッドに押し倒される結果になりました。

あっれー・・・?

ぼすん、と柔らかい感触を背中に受け、呆然と眼の前にあるライさんの顔を見つめる。何度か瞬いて、首を傾げた。これはどういう状況?理解できなくて思考が停止しそう。

「ライさん・・・?」

とりあえず退いてもらおう。

そう思って知らず震えていた手でライさんの胸元に触れ、離れるように押すけど残念ながら男女の力差ではびくともしない。体勢も悪い。

どうしよう。心臓が破裂しそうな程に鳴り出した。私、死ぬかもしれない。羞恥からの心臓発作で死ねる!ひぃぃっと、恐怖から震える私の顔にライさんが顔を近づけてくる。

「ら・・・ライさん!」

近すぎる距離に耐え切れず、胸元からライさんの口を両手で塞ぐ。

ひぃ!ライさんの舌が手ぇ舐めた!驚いて放しそうになるのを堪え、出来るだけ怖い顔をして睨みつける。

「何ですか、何なんですか!これは何の嫌がらせですか?退屈しのぎにしても度が過ぎますし、私の心臓に悪いんでやめてください切実に!!」

「婚約者同士の触れ合いだろう?」

そう言うことは聞いてないし、さらりと言わないでっ!

ああもう・・・!ヘイムの実を食べてなかったら違うって否定できるのに、ヘイムの実のせいでそれも出来ないっ。ヘイムの実さえ食べなければ、口移しで食べなければ・・・過去の自分を殺したい。

ぎりぎりと歯を食いしばり、過去を悔やむ私の額にライさんが唇を落とした・・・?あれ、私の手はどこへ?

「――――っ手が拘束されてる?!え、何で・・・?」

ライさんの右手により、頭上で拘束された私の両手。あれー?何この状況。

視線を前に戻す。私を押し倒すライさんの姿。下に向ける。ライさんの足の間に入るようにある、私の下半身。左に眼を動かす。顔、すれすれについたライさんの左手。

何この状況。

唖然と、呆然と、瞬いた。

なんか・・・襲われてる気分になるんですけど。自意識過剰ですよね?ね?

「リィンが猫を好きなのは判ったが、それ以外に好きなモノはないのか?」

「あ、さっき言ってた話し合いですか、これ。ならこの拘束はいらないんじゃないでしょうか。話し合いなら向き合う形で座って行った方がいいかと」

「猫友が大切。それ以外にはいないのか、大切な存在は」

「いやだから・・・。・・・・・・老夫婦とか、オルディの妻子ですけど」

「それ以外で仲の良い奴はいなくて、大切だと思える者もいないってことだろう」

「・・・」

「リィンの大切な存在の中に、俺は入ってないのか?」

「ぇ゛?」

大切・・・?

ライさんが、大切な存在?恩人だったライさんが旅の同行者になって、その途中で実は魔王陛下だったと知って、それから――――それから?

「リィンにとって勇者は何?」

私を、好きになってくれた奇特な人。

「俺はどんな存在だ、リィン」

「ライさん・・・は」

「リィンにとって、少なくとも俺は大切な存在だと思ってもいいのか?」

ベッドが軋む音がする。

「なぁ、リィン」

ライさんの顔が近づき、すり寄るように頬ずりされる。くすぐったさに身を捩り、逃げようともがく手が、足が、まるで「逃がさない」と言うようにライさんよって動きを抑制された。ああ、これじゃあ本当に――――襲われてるみたい。

心臓が煩い。

ライさんの吐き出す息が耳にあたって、身体が震える。

「勇者とこう言う状況になったことは?」

「っ・・・そこ、耳元で喋らないでぇ」

「こうされたことはあるか?」

「ひゃ・・・首、舐め」

ないです、清いままです!と首を横に振れば漸くライさんが僅かだけど身体を放してくれた。ほっと安堵するより早く、ライさんが左手で脇腹を撫でる。

「な、何をして・・・?」

「俺の質問に早く答えないと、このまま喰うぞ」

「ぅえ゛!?じょ、冗談で・・・・・・ひぃ!服の中に手を入れないでくださいよっ!」

「そろそろ限界なんだよな、俺」

「やぁ・・・!」

冷たい手が私の肌を撫でる感覚に、震えが止まらない。

やばい!喰われる、性的に喰われる気がしてならないんですけどっ!冗談を言っている雰囲気でもないし、爛々と輝く瞳は欲に濡れている・・・のは、気のせいであって欲しかったです。と言うか・・・え゛、私相手に欲情してるんですか?場違いに吃驚しましたよ。

「私にとってグレンは・・・ぅん、あ・・・の、ちょっと待って、ほ、んと待って!

「何を?」

「手!手・・・動か、さないでぇ!なんか、変な・・・」

うわぁぁぁぁぁぁん、判んない感覚に思考がポヤポヤしちゃうよー!しかも声が!声がなんか、いつもと違う!誰の声!?恥ずかしすぎて爆発するっ。

「ふぅん・・・じゃ、仕方ない」

身体を撫でていた手の動きは止まったけど・・・違う。私が本当に言いたかったことはそう言うことじゃなくて。

涙目でライさんを見つめれば、やけに良い笑顔を向けられた。

え・・・なんか、怖い。

「ほら、続きは?」

恥ずかしさに震えながら、諦めて口を動かした。

「・・・・・・私にとってグレンは私を好きになってくれた奇特な人で、何度も諦めずに愛を告げて告白してきた・・・勇者なのに女の趣味が悪い男?」

「それで?」

「それだけです。前に言ったように私、グレンのこと好きでも愛してもなかったんだと思います。ただ、あまりにも一心に想いを告げてくるから了承して、付き合っている内に好きになるかもしれない。とは思ってただけです」

言葉にすると本当、酷い女だな。私。

「酷い女だな、リィンは」

「言われなくても自覚してますよ。あの時、何で了承しちゃったんだろう・・・」

「好意があったからだろ」

「それはないです」

即答した私を、ライさんがきょとんとした眼で見下ろす。何度か瞬き、こてりと首を傾げる姿は場違いにも可愛い・・・、なんて思ってしまった。

「いやだって・・・好きになってたらたぶん、キス・・・して、せ、せ、性交もしてたと思うんですよね!でもそんなの一切なく、手を繋いで普通に抱き合うだけの清い関係でした!あ、それが原因で姉さんの夜這いに抵抗できなかったんでしょう!そうに違いありませんよ!」

「ちょっと落ち着け」

「痛い!」

デコピンはやめて!

「つまり――――勇者の一方的な片思いが現在進行形で続いてるのか」

「それは・・・・・・・・・うん、そうかもしれないですね。だって私、惚れても好きでもないですから」

「胸を張って言うな、揉むぞ」

「なんで!?」

「最後に聞くけど、勇者と俺――どっちが良い」

「は?・・・はぁ!?」

「俺と勇者、どっちが好きだ」

「え?え?え?!」

ライさんの顔が近い。鼻先をくっつけ、私の眼を覗き込むライさんに嘘も冗談もはぐらかしも通用しそうにない気がする。ごくり、飲み込んだ唾の音がやけに大きく聞こえた。

「まさか、俺も勇者と同じなのか?」

同じ、と言うのはつまりなんとも思っていない。と言うことでしょうか?ああうん、確かにグレン相手に過去も含めて現在進行形で、想いが変わった気はしない。親愛のままですね。

で、ライさんは――――?

「違う・・・か、な?」

ぽつりとこぼれた言葉は蚊の鳴く声のように小さい。

「私はライさんのこと・・・」

好きから嫌いかと聞かれれば、好き。と答えられる。けれどそれが恋愛感情か否かと問われれば、暫し、自問自答してしまう。

はっきり言えば判らない。

「傍にいて欲しい存在、とは思ってます」

「それはどういう意味で?」

判らないけれど、これはもしかしたら恋――――なのかもしれない。

「たぶん私、ライさんに恋をしているの・・・かと」

自信がなく、声が小さくなる。

けど顔が赤いのは嫌でも分かった。だって顔どころか身体全部が熱くて熱くて、沸騰しているんじゃないか。と、錯覚を抱くほどだから。

目線をそらす私の顎を掴み、ライさんが無理矢理に眼を合わせる。

羞恥から涙が出たのか、視界がゆがむ。

「ここまでしないと自覚しないなんて本当、酷い女だな」

「う・・・うぅぅ」

「まぁ、知りたいことも知れたしリィンが俺のことを好きだって言うのも判ったからいいけどな」

「うぎゃ!?」

「色気がない」

「だっ、いろ、は、鼻を舐めて何を!!」

「もっとこう、可愛げのある悲鳴が聞きたい」

「ぎゃ!ちょ・・・っ!?ライさん、ライさん何してっ?!」

「そろそろ限界だし、いいよな」

「限界?!何が!?」

青い顔で叫ぶ私に、ライさんがにこりと微笑む。

・・・あ、嫌な予感。


「理性」

頑張って繋ぎとめてください、ソレ!


「別にいいだろう、両想いだし。婚約者でもあるから何も問題はない」

「両想いって私、ライさんのことっ」

「好きなんだろう?」

「うぐっ・・・!」

確かに。

確かに恋をしているから、好きではあるけれども・・・っ。だからと言って、両想い=そう言うこと。は違うと思うんですよ!もっとこう、何と言うかその・・・・・・恋愛経験が乏しいからわからないよ!

でもこれだけは言える。

速攻で性的に喰おうとしないで!

「ライさん・・・っ」

縋るように名を呼べば、長い溜息が吐き出された。かと思えばぼすり、と私に圧し掛かるように体重をかけるライさん。え?え・・・?

困惑に眼を白黒させていれば、痛いぐらいに身体を抱きしめられた。え?

これは、もしかしなくても止めてくれた?理性の勝利?

おずおずと、いつの間にか拘束が解かれた手でライさんの背中に腕を回す。初めての体験で、心臓が避けるんじゃないかって思うほどに痛い。・・・グレン相手に、抱きしめ返したことなかったな。そう言えば。

「本当もう、調子狂う」

「なんか・・・ごめんなさい?」

「いいよもう、今日は何もしないから」

今日は、の部分に恐怖を感じるけど・・・どうしてだか期待した自分がいて恥ずかし。

赤くなった顔を隠したくとも、ライさんに押しつぶされていて隠しようもない。背中に回していた手で顔を覆いたくとも、素早く手首を掴んだライさんのせいでそれも出来ない。うう、何がしたいんですかぁぁ!

「涙目で睨むとか・・・もう、煽ってるだろう絶対」

「?」

「明日から覚えてろ」

不穏!

って・・・ちょっとライさん、ライさ~ん!!

「重い・・・・・・」

人を押しつぶしたまま溜息をつかないで、せめて手首の拘束を外して欲しい。もぞもぞと足を動かすけど、ライさんの足の間に挟まっているせいで禄に動かない。

途方に暮れた。

どうしよう。


「明日は喰うから」

「そんな宣言聞きたくありません!」

「覚悟だけはしとけよ」


顔を上げたライさんの眼は不敵に輝いて、これは有言実行だと嫌でも悟った。

ああ・・・私、貞操を守り切れないのか。心の中で項垂れつつも、やはり高鳴る心が期待を表しているようでものすっごく・・・・・・微妙な心境になった。

うう・・・。心と感情が追い付いてない気がする。

でも嫌と思っていない時点で、私はライさんに――――。

「誰かを愛するなんて、リィンが初めてだ」

「っ爆弾発言はやめてください!」

心臓に悪いけど、ライさんが好きなことは確かなようです。

「・・・やっぱり今、喰っていい?」

「!?」

不言実行?!








――――結果だけを言えば、昨日は貞操を守れました。

翌日である今日は・・・どうだろう。戦々恐々しつつも、高鳴る胸に緊張で今にも倒れそうです。夜が怖い。いや、夜じゃなくても油断したら・・・怖いっ!

この身に何が起きるのか想像すると死にそうで怖いっ。

「本に埋まって1人遊びなんて寂しいことをしているわね!アタシも混ぜなさい!」

「混ざらないで助けて!」

気を紛らわせようと図書館に来たのはいいけど、よもや大量の本が頭上から落ちてくるとは思わなかった。これ絶対、誰かの故意だ。嫌がらせだ!

咄嗟に頭と顔を守ったから、他の場所が痛い。青あざ、出来たなこれは。

鼻歌交じりに本をどかし、救い出してくれたルキを見ながら息を吐き出した。

魔界でまた、こんな眼に遭うとは思わなかったよ・・・。こっちの生活が快適すぎて、どうにも危機管理が甘い気がする。ライさんに甘えすぎたせいかな?

「それで、これは誰の仕業か判っているのよね?」

にこり、普段と違って落ち着きのある声に瞬く。

「なんか・・・機嫌が悪い?」

「ええ、悪いわ」

素直に肯定された。

「こんな幼稚な、馬鹿馬鹿しいことしか出来ない奴が実在するってことに怒りがわいてくるのよね、アタシ!」

憤慨に濡れる双眸に、まさかルキも似たような体験を・・・?と勘ぐってしまう。いやいや、そんなまさか。すぐに否定したいけど、何かを思い出したように怒る姿に事実なのかもしれないと思えてしまった。

・・・ルキが、過去に、嫌がらせを受けた?

ルキが?

「コソコソネチネチと、鬱陶しいったりゃないわよね!まったく、どうしてくれようかしら・・・」

どうもしないでください。

被害に遭ったのは私なのに、怒り狂うルキに身体の震えが止まらない。ついでに熱い。ルキから発せられる熱量に溶けそうです。これってなんの熱?

本が燃えないか心配です。あと私が溶けないか。

「まぁ、原因は間違いなくあの発表よね!」

「発表・・・?」

「知らないの?当事者なのになんでよ?!」

「え、そんなに驚くこと?・・・何かあったかな?」

う~ん、思い当たらない。

首を傾げて悩む私を見て、本当に知らないのだと知ったルキが高笑いをした。笑われる理由も解らないよ。

「なら!このアタシが教えてあげるわ!いい、耳をかっぽじってよぉぉく聞きなさい!本日をもってリィン=アウラディオは正式に魔王陛下の正妃となったのよ!!」

「嘘だ!!」

「魔界中に宣言されたから、勇者達にも知られることになったわね!!ああ、これで勇者達は何がなんでもここにたどり着こうとするわね。真偽を確かめに、事実を聞きに!」

唖然とする私を無視し、ルキが熱のこもった声で告げる。

「これで、忌々しく憎らしい我が王家も人界も滅ぶのよ!!」

「ルキって王家の人間?!え?王族?姫!?」

「どこからどう見ても姫でしょう!それとも女神にでも見えた?」

開いた口が塞がらない。


「まぁ、その前にこのアタシの友を害した輩を排除しないといけないわね!」


・・・清々しいほどの笑顔からそっと眼をそらし、手を合わせて合掌する。検討はついているけど、唯我独尊実はお姫様だったルキが意欲に満ちているのでご愁傷様。やるならルキが見ていないところでことを起こすべきだったね。

しかし――――ライさんって以外と・・・異性からの人気が高かったんだ。

胸にもやっとしたものを感じ、不快に顔がゆがむ。なんか、やだ。

「嫉妬?嫉妬ね!嫉妬してるなんて・・・あの魔王陛下に教えないといけないわ!!」

「ぅえ!?や、やめてくださいよ!!」

「その前にエステルに報告かしら!」

「だからやめてー!」

妙に瞳を輝かせ、頬を紅潮させるルキを止めるのに体力を使い果たしました。



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