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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第五話

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偉い人で遊ぼう!


   ・・・・・


「大統領……。定時報告が途絶えて、三時間が経過しました」

「こちらからの通話にも応答がありません」

「…………」


 東の国の、大統領の執務室。そこで大統領は両手を組んでむっつりと黙り込んでいた。

 どうしてこうなった、と思ってしまう。三時間ほど前の臨時の報告では、侵略者を討ち取ったという連絡があって、この場にいる全員で喜んでいたものなのに……。あの浮ついた空気はどこへやら、今では重苦しい空気に支配されている。

 多くの国が精鋭を出して編成した、侵略者への討伐部隊。それらと連絡が取れなくなってしまった。これが意味するところが分からないほど、大統領は耄碌していない。


「他の国とは……」

「連絡が……つきません……」

「そう、か……」


 そして、協力関係にあった他国とも連絡が一切つかない。民間では問題なくやり取りしているそうだが、これが政府関係者となると一切繋がらないのだ。

 もうすでに、報復を受けている可能性もある。ここも時間の問題だろう。


「大統領。避難をするべきではないでしょうか」

「避難? どこにだ? 相手はどこにでも現れる理外の化け物だぞ。逃げたところで目の前に現れる。間違いない」

「そんなことは……」


 ない、と言おうとして、結局言えなかった。彼もあの化け物を知ってしまっているから。

 侵略者が地球に来て、日本でのやり取りをする前。やつはこの国を含むいくつかの国と事前に話をしに来ていた。その時に、被害を承知で、それでも今後の地球のためだと、核を使ったことがある。


 その時にどうなったかと言えば、その爆発も放射能も涼しい顔で受け止め、不思議な力で核の暴威を手のひらの上に集めて収縮し、これ見よがしに食べてしまったのだ。

 意味が分からなかった。あれを見て、地球の概念が通じる生物ではないと判断した。


 判断した、はずだったのに。

 なぜ、自分たちは侵略者に弓を引いたのか。

 そもそも、宇宙空間の放射線すら物ともしない侵略者に、地球の兵器が通じるわけがないと察するべきだったのに。


「他の国は……どうなったと思う?」

「報復を受けて……。その……。殺されている可能性も……」

「そうだろうな……」


 人を殺すな、という日本の少女の願いを守っている侵略者だが、彼女の目が届かない場所ではどうなのか。討伐隊を含めて皆殺しにされている可能性もあるし、むしろそれが当たり前だ。言うなればこれは、侵略者との戦争だったのだから。

 もっとも、戦争と表現するにはこちらが情けなくなる結果となってしまってはいるようだが。

 大統領が緊張からため息をついたところで、それは現れた。


「ここが、最後」

「……っ!?」


 大統領の目の前に現れたのは、侵略者だ。侵略者は感情の読み取れない目で大統領を見据えていた。


「貴様!」


 周囲の者が銃を構える。だが大統領は片手を上げてそれを制した。絶対に、通じないだろうから。


「ようこそ、侵略者殿。何用かな?」

「何用? 分からないはずがない」

「はは……。まさに。ならば、私は頭を下げて願いましょう」


 そう言って、大統領はその場で頭を下げた。


「申し訳なかった。私のことは好きにして構わない。だがせめて、我が国民のことは助けてほしい」

「大統領……」


 その大統領の行動に周りの者が目を潤ませる。大統領の今までの行動に思うところがあった者もいるが、自分の命で自国の民を救おうとするその姿勢に感動しない者はいなかった。

 が。


「否。否。否」


 侵略者はどこまでも冷たかった。


「何故、敵対した者に私が遠慮しなければならない。あなたは国の代表だ。国そのものだ。故に責の全てを国に背負わせる」

「ま、待ってほしい……!」

「命は取らない。その代わりに、頭を潰そう。心臓を潰そう。目をえぐり、四肢をもぎ取ろう。殺してほしいと願うまで、この国の者全員を拷問する。老若男女区別しない。全員だ」


 大統領が目を見開き、周囲の者が蒼白になる。侵略者は、大統領の頭を掴んで言った。


「自身の行動が国を、国に住まう人間全てを絶望させることになる。それを魂にまで刻みつけろ。無論、あなたには全ての人間の怨嗟の声を届けよう。絶望と後悔をたっぷりと味わうといい」

「ま、まってください! どうか! どうかそれだけは……!」

「では、罰の終わりまでごきげんよう」

「ま……っ!?」


 そして、一瞬の痛みの後、大統領たちは意識を失った。




「ど、どうしよう……!?」


 気を失った人間たちを見て、ニュクスはあわあわと慌てていた。


「お、脅しのつもりだったのに!? みんな泡を吹いちゃった……!」


『草』

『当たり前だろうとw』

『ここまで意識を保てた上層部、ゼロ!』

『どうすんのこれw』


「どうしよう……?」


 当たり前だが、ニュクスは拷問をしようとは思っていない。だってお姉ちゃんに怒られるから。だから、今回の罰として、脅しと一瞬の激痛を与えておこうと思っただけだったのに。

 全ての国の上層部で同じことをして、全員が気絶してしまった。とても! 困る!


「お、お、お、お姉ちゃーん!」


『困った時の姉頼み』

『やらかしはかわいくないけど、言動はかわいいw』


 慌ててニュクスがスマホで電話をかける。ちなみにこのスマホは、この行動を起こす前に国会にまた乱入して、その時に受け取ったものだ。

 ちなみに国会に行った理由は、今回の行動をするよ、という連絡のため。全員が胃薬を飲むはめになった。

 電話を受けた頼れるお姉ちゃんは疲れたようなため息をついて、言った。

 とりあえず、お話をしよう、と。

 というわけで、ニュクスは気を失った人たちを連れて、みんなで集まれる場所に行くことにした。


「て、てんいー」


 お姉ちゃんに怒られることが確定していそうなニュクスの声は、ちょっぴり震えていた。


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― 新着の感想 ―
あーうん 見た目って大事ですね 見た目かわいい幼女は 頭バグるね
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