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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第五話

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入口での説明

 それはともかく。準備だね。準備と言っても大したことはしない。配信の準備をするだけだ。ニュクスが言うには、私は戦う必要がないとのことだから。

 というのも、同行者がいるのだ。


「やあ。久しぶりだね」


 そう言って挨拶してくれたのは、冒険者ギルドでも会ったカインさん。その隣ではリーゼさんが静かに微笑んでる。二人とも、剣と杖を持っていつでも戦える状態だ。

 さらに、もう一人。


「わ、私が! 必ずお守りします! ので!」


 エルフのセリアさん。弓使い。魔法も使えるらしい。頼りになるけど、ニュクスをとっても警戒してる。気持ちは分かるけど。

 この三人も同行者で、護衛役。まあ、もしもの時はニュクスが対応するらしいから、ぶっちゃけこの護衛もあまりいらなかったりするらしい。

 一応、ダンジョンに入る前には戦闘訓練とか受けてもらうことになる予定だから、こういうことができますよって見せることができたらいいなって思ってる。

 それじゃあ、そろそろ……。


「配信、始めるよ」

「うん」

「配信かあ。テレビとか見てみたけど、すごいよね、あれ」

「あれに映ると考えたら緊張しちゃいますね」

「た、魂とか取られない?」


 異世界人さんたちは順応してるようで微妙に順応してない。ちょっとおもしろい。

 文ちゃんが慣れた様子でドローンの準備をして、飛ばし始める。ふわふわと浮かんで私たちの側に来るドローン。リーゼさんはなるほどと頷いていた。


「ギルドで不思議だったの。何か飛んでるなって。ニュクス様のお連れだって知ってから、怖くて聞けなかったけど」

「あー……」


 そういえば、異世界にいた時もこのドローンはずっと側にいたけど、誰も何も言わなかった。みんなニュクスが怖くて聞けなかっただけらしい。どれだけ怖がられてるのこの子。


「まあ、はい。このドローンにカメラがついていて、撮影されます。で、世界中のみんながそれを見れるってわけ」

「何度聞いても理解できないな……」

「魔法じゃないのよね? 科学、だっけ。不思議ね」


 カインさんとリーゼさんは、わりと順応してきてる方、かな? セリアさんは科学が怖いみたいで、ドローンにとても警戒してる。これそのものは何もできないんだけど。

 いや、兵器用のものになったらまた別ではあるから、警戒は正しいのかな?

 それはともかく、早速配信開始だ。配信のコメントが聞こえるイヤホンは私とニュクスだけ。これについては、カインさんたちには断られた。これから戦うから、聞こえにくくなるのは困る、とのこと。納得の理由だ。


「どうもお久しぶりです。アヤカです」


『新鮮な配信だあああ!』

『ずっと待ってた!』

『ついに侵略者様に殺されたかと思ってたぞバカ野郎!』


「私がニュクスに殺される? ないない」


 そう信じてる。ニュクスを見るとうんうんと頷いてるから、正しい、はず。


「これからダンジョンに入ります。お披露目配信ってやつだね」


『ついに完成したのか!?』

『ついにってほど時間経ってねえぞ』

『うそやん、もう完成したの?』


「したよ。ちなみにダンジョン都市もかなり整備されてます」


 文ちゃんに合図すると、ドローンはふわふわと上昇を始める。そうして軽く町を撮影。今日はダンジョンがメインだから軽く、ね。


『すげえマジでちゃんとした町だ』

『もしかして住人って全員異世界人?』

『いつになったら入れるんですか!?』

『その山の側でずっと待機してるんだけど』


 いや気が早いとかそんなレベルじゃないでしょ。バカじゃないかな?

 戻ってきたドローンを引き連れて、今度こそダンジョンへ。ダンジョンの入口の前には大きなテーブルが設置されていて、ギルドの職員さんが立っていた。

 なにこれ。


「ニュクス。聞いてないんだけど」

「うん。遊ぶために必要かなって」


 なにそれ。どきどきしながら職員さんの元へ。


「ようこそ、日本ダンジョンへ。ダンジョンに挑戦ですか? それとも観光ですか?」

「…………。なんて?」


『挑戦は分かる。観光ってなんやねん』

『いや文字通りの意味だろうけど……。それ、聞く必要あるの?』


 入るのは一緒だと思うんだけど……。そう思っていたら、職員さんがちゃんと説明してくれた。


「ダンジョンに挑戦の方は、こちらのアイテム袋を支給します。ニュクス様が作った魔道具で、たくさんのものをこのアイテム袋に入れることができます。ダンジョンで手に入れたものはここに入れてください」


『ど定番!』

『絶対アニメか漫画で見て思いついただろw』


「そ、そんなことはない」


 ニュクスが否定してるけど、微妙に慌てているのはみんな気付いてると思う。便利そうだから私たちには文句はないよ。


「観光の方には、こちらをお持ちいただいています」


 そうして渡されたのは、ストラップに取り付けられたカード。


「こちらを首から提げておけば、魔物に襲われなくなります。安全に観光できますよ」

「…………。ニュクス?」

「いろんな人が入れた方が楽しいかなって」

「ダンジョンってなんだっけ……?」


『迷宮?』

『確かに何と聞かれたら困るw』

『そういう意味じゃないと思うが』


 いや、いいんだけどね。みんなで楽しもうね。

 これがあるなら護衛なんていらないのではと思ったけど、カインさんたちの戦闘を見てもらうなら必要だって。これがあれば攻撃魔法とか弾いてくれるらしいから。何でもありか。


「ちなみにですが」

「はい」

「仮に持ち逃げしようものなら、ニュクス様に罰せられるのでお気を付け下さい」

「…………。具体的には?」

「さあ……?」

「…………」


『おまたがひゅんってしました』

『こわい』

『しぬよりもこわいことになりそう』


 安易に殺すことがなくなった代わりに、死んだ方がましだと思うようなことをするってニュクスもいつかの強盗に言ってるからね……。逆に怖くなってないかな? いや、死ぬよりはましだと思う。多分。きっと。

 それでは改めて、と私たちはダンジョンの中に入った。


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