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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第五話

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ダンジョン都市!


「賑やかになったねー……」

「なりましたねー……」


 私たちはダンジョンの入口に作られたダンジョン都市に来ていた。もちろん、地球の、だ。

 異世界人が移住してから、一週間と少し。宿屋が一つしかなかったあの広いだけの空間に、たくさんの家ができあがってる。洞窟の入口からダンジョンの入口までは、大きな道が石畳で整備されて、道に沿う建物にはたくさんの施設が作られた。

 その道から逸れた場所にも民家とか、ちょっとした穴場的なお店とか、いろいろ作られてる。もう普通に町だね。なんとなくダンジョン都市って呼んでるけど。

 なお、今の住人に日本人、どころか地球の人はいない。

 ちなみに、私の隣にいるのは文ちゃんだ。日曜日なので学校は休み。だからこうして二人でダンジョン都市を訪れたというわけだね。


「探検しがいがありますね!」

「あははー。最近は配信もしてなかったから、みんなも待ってるよね」


 せっかくだから、完成してからお披露目ということにして、決めてからは配信をしていない。一週間が過ぎてから死亡説が流れ始めたけど、まあちゃんと連絡を取り合ってる人はいるから大丈夫でしょ。首相とかね。


「ところで文ちゃん」

「なんですか?」

「一昨日のニュース、知ってるよね?」

「…………。はい……」


 一昨日。私たちが住んでいる町の側には遊園地があったんだけど……。最近は経営難ということもあり、閉鎖が決まっていた。みんな残念がっていたけど、時代の流れだよねということで受け入れている人がほとんどだった。

 その遊園地が、ある日突然消えたのだ。いや、人がいなくなったとかじゃなくて、物理的に消えた。一晩のうちに遊園地があった場所は更地になっていて、それはもう大騒ぎになったものだ。

 でも、大騒ぎになったのはテレビとかそういうのばかりで、電気会社とか地元の行政とか、多少でも関わりがある人たちはとても落ち着いていた。つまり。


「絶対ニュクス案件だよね、あれ」

「間違いなく」


 本人に聞いても、知らないとしらばっくれていたけど……。絶対にニュクスが何かやった。どこで出てくるのか、私はとても不安だよ。

 そんな話をしていたら、大きな声が聞こえてきた。


「お、アヤカの姉御! 視察ですかい?」


 その声の主は木材を積んだ台車を引いていた。どこかに新しい建物でも作るのかな?

 で、この人は……。冒険者ギルドで私に絡んできた人だ。移住に志願しているのを見た時は目を疑ったね。次に正気を疑ったね。私と相手の正気を。

 ちなみにもちろん本人にもちゃんと聞いたんだけど……。その時から姉御呼びでした。謎に慕われてる。解せぬ。


「えっと……。ニュクスはどこにいるか知ってる?」

「ニュクス様ならダンジョンに入られてますぜ。調整だとか」

「調整かあ……」


 異世界人が移住してから一週間と少し。急速に町は整備されて、ダンジョンも完成に近づいてる。さすがにダンジョン内部までは私に意見を求められても分からなかったから、異世界人たちに協力してもらうことになった。

 異世界人は異世界人でダンジョンを作るということに目を白黒させてたけど。さらには命を保証されたダンジョン。意味が分からないよね。こちらでギルドを運営してくれることになった人たちは頭を抱えてる。取り引きどうしようって。


 あっち側では命がけで挑戦して取れるかどうかというものも、ここでは難易度はそのままとはいえ、命の保証はされたままで手に入れることができる。価値がちょっと変わってくるね。

 その辺りはまだまだ手探りとのことで、しばらくは様子見、だって。


「あ、お姉ちゃん!」


 私がそんなことを思い出していたら、道の向こう側、つまりダンジョン側からニュクスが走ってきた。ぱたぱた嬉しそうに走ってくる。かわいい。なお周りの人はそんなニュクスの様子に戸惑ってる。

 ここに来てから侵略者ムーブをあまり取らなくなったけど、それでもやっぱりニュクスの変わりようには驚くらしい。ドワーフさんたちとか、知ってる人は特に何も思ってないみたいだけど。


「やっほー、ニュクス。調子はどう?」

「完成!」

「お? つまり、ダンジョン完成?」

「そう!」


 そういうことらしい。つまり、これで遊び場ができたっていうことだね!

 冷静に考えてダンジョンが遊び場ってなんだよと言いたい。多分異世界人も思ってる。


「それじゃあ、お姉ちゃん」

「あ、はい」

「ダンジョン、行こう!」

「だよねー……」


 実はこれ、ダンジョン作成の協力に異世界人を頼るって決めた時から、ニュクスに妥協案として言われていたこと。

 最初にダンジョンに入るのは、私。もちろんニュクスが同行。配信はしてもいいらしいから、これがお披露目回ってことになる。

 なるんだけど……。


「い、行かないとだめ?」

「え……。行かないの?」

「行きます」


 ええい! そんなしょんぼりするな! 行くよ行きますよお姉ちゃんなめんな!

 というわけで、ダンジョンの前で準備だ。

 ダンジョンの入口は大きな洞窟。洞窟の中に洞窟って何って言いたくなるけど、そうとしか言えない。実際には階段なんだけど。

 そんなダンジョンの入口前はちょっとした広場になっていて、真ん中には噴水が設置されてる。噴水は文ちゃん案で、ニュクスが嬉々として設置した。

 なお、この噴水の水がどこから来てどこに消えているのかは謎です。それを聞いた文ちゃんの頬が引きつっていたのは気のせいだと思いたい。

 さらに噴水の水は飲める。飲み水の準備はここでできるってことだね。それを聞いた異世界人さんたちは絶句してた。うちの妹が申し訳ない。


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