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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第四話

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コンビニわくわく侵略者様


「疲れた……気疲れ的な意味で……」

「お疲れ様でした、先輩。行かなくて良かったと心の底から思いました」

「裏切り者ぉ……」


 くすくすと、文ちゃんは楽しそうに笑ってる。機嫌が直ったようで一安心だ。言葉通りに行かなくて良かったと安心しただけかもしれないけど。

 ちなみに配信は終了済み。自宅だからね! 自分の家で配信するようなバカはいないんだよ!

 時間は、夕方。晩ご飯の用意をしないといけないわけだけど。


「お姉ちゃん」

「あ、うん。ニュクスもお疲れ。晩ご飯は……」

「何か忘れてない?」

「え?」


 はて。何を忘れてるかな。ニュクスの期待の籠もった眼差しに、私の脳はフル稼働を始めて……。そして、思い至った。


「プリンアラモード!」


 こくこくとニュクスが頷いてる。とても楽しみにしていたみたいで、わくわくしているのが見ていて分かる。うんうん。そうだね。約束だからね。


「買い物、行くか……」


 さすがに買い置きはない。おやつ用の普通のプリンはあるけど、プリンアラモードは常備してない。コンビニに行けばあるかな? なければ、最悪私なりに作らないと。


「お買い物ですか? じゃあわたしも行きます!」

「はいはーい」


 というわけで、みんなで行くことになった。




 さて。コンビニですが。


「おお……。おお……!」


 ニュクスが感動で震えてる。店内にたくさんある食べ物に興味津々だ!


「お姉ちゃん、お姉ちゃん! 選んでもいいの!?」

「いいよ」

「わあい!」


 子供かな? 見た目は子供だったわ。

 とてとて小走りで行ってしまうニュクスを、私と文ちゃんは微苦笑で見送った。

 ちなみにニュクスには私の子供の頃の服を着てもらってる。あのローブは悪目立ちしそうだからね。落ち着いてお買い物をするためにも必要だと思った。

 赤色のパーカーに黒いスカート、という服装。目立つ髪は帽子の中に隠して、後ろ側は服の中に入れてもらってる。これであまり目立たない……と、思いたい。


「文ちゃんは何を買うの?」

「プリンを。食べたくなっちゃうので」

「あはは。分かる」


 とっても美味しそうに食べるからね。こっちまで食べたくなっちゃうよね。

 二人で買うものをのんびり選んで、デザートコーナーで品定めするニュクスに合流。ニュクスの目はたくさんの種類のプリンに釘付けだった。


「プリンが……たくさん……。プリン……!」

「プリンアラモードはお礼だから別枠として、買うのは一個までです」

「一個……!? も、もう少し……! せめて三個!」

「わがまま言うなら買わない」

「うぐ……っ! じゃ、じゃあ……。この、クリームプリン!」

「はーい」


 ニュクスが選んだクリームプリンと、残り一個になっていたプリンアラモードをカゴに入れる。あとはお会計だね。


「先輩、なんだかお母さんみたいですね」

「お姉ちゃんです」

「そうでした」


 ちょっとはお姉ちゃんっぽくなっているのではないでしょうか!

 そうして、レジに向かおうとしたところで。


「か、金を出せ!」


 そんな怒鳴り声が聞こえてきた。


「え……」


 ちょうどレジのある通路にいたから、それを見てしまった。黒い衣服の男が、店員さんに包丁を突き出しているのを。つまりは、強盗。

 店員さんは恐怖に震えながらも、どうにか強盗をなだめようとしてる。


「お、落ち着いてください! おか、おかね……。二万円までしか出せなくて……」

「はあ!? ふざけんなもっと出せよ!」

「レジのシステムでできないんです……!」


 そう店員さんが言うけど、強盗は納得していないらしい。包丁をさらに突きつけようとして。


「お会計したい。まだ?」


 そんな空気の読めない声がしました。我らが侵略者ニュクス様です。

 なあにやってるのかなあの子は!?


「ああ!? お、お前! この状況が分からないのか!?」

「……? 知らないけど、お買い物の邪魔。とりあえずどいて?」


 そう言いながらニュクスはカゴをレジの横に置いた。いや待ってほしい。ニュクスはわざと煽ってるの? それとも天然なの? どっち?


「お姉ちゃん、おかねー」


 あ、これ天然だ。変なところで常識が行方不明になるのはなんでかなあ!?

 そして当然強盗は怒るわけで。


「てめえ! ガキが! 邪魔してんじゃねえぞ!」


 カゴを勢いよく払い落とした。


「あ」


 そして、当然のように、中に入っていた商品は床に落ちるわけで。中にはニュクスが楽しみにしてるプリンアラモードもあるわけでして。

 ぐしゃりと。床にぶちまけられた。


「…………。え?」


 ニュクスが視線を床に落とす。床に落ちた衝撃で中身がぶちまけられたプリンアラモードを。

 店員さんが慌てたようにお金を出して、強盗がそのお金をひったくって……。


「あ?」


 そして、音が消えた。


「ひっ……」


 隣で文ちゃんが小さな悲鳴を漏らす。文ちゃんの右手をぎゅっと握ってあげた。大丈夫、この殺気は、私たちに向けられたものじゃないから。

 店員さんも強盗も、息をのんで固まってしまってる。この今にも心臓が潰されそうな恐怖の発生源がどこかは、ちゃんと分かっているんだろう。ニュクスの方には絶対に視線をやらないようにしていた。

 でも、まあ……。それで逃げられるわけがないんだけど。


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― 新着の感想 ―
あー 食べものはいけません 昔から食べものの新美は恐ろしいと相場が決まっています
 強盗犯の冥福を………………祈らなくてもいいか。手札に復元魔法とかがあれば、あるいは強盗犯生存ルートもあるかも………?  
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