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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第二話

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14/16

初めての配信!

 文ちゃんがドローンを飛ばして、パソコンを操作して。そうしてから、一分後ぐらい。


『いち』

『また侵略者関係の配信かよ』

『今度はどんな考察かな?』

『そんなことよりも、わりと美少女だぞ! 喜べお前ら!』


 そんな合成音声が耳に流れてきた。動画でよく聞く声だね。思わず笑いそうになるけど……。緊張でそれどころじゃない。変な汗かいてるよ……!


「えっと……。初めまして。彩花です」

「本名名乗ってどうするんですか!?」

「うええ!?」


『草』

『一言目からやらかしてて草』

『女の子が出していい声じゃないw』


 だ、だって、名前とか考えてなかったし、つい……! つい!

 いや、もうやってしまったことは忘れよう。未来を見るべきだよ!


「えっと……。どうしよう? 何したらいい?」


『俺らに聞かれましても』

『何の配信かもわからんし』

『どこかの山? 森? アウトドアでもしながら侵略者について語るとか?』

『ニュクスたんprpr』

『変態はどこにでもわいてくるな』


「ああ、そうそう。うん。分かりやすくいこう」


 一歩横に移動して、奥のニュクスが見えるようにする。ニュクスは今も杖を構えてむにゃむにゃしてる。本当に何してるんだろう。

 ドローンはそんなニュクスを後ろから、そしてすいっと移動して前からも映した。


「侵略者のニュクスです」


『ちょ』

『え』

『まってこれガチ?』

『コスプレとか……』


「本物ですよー」


 コスプレか。そう思われるとは思わなかった。いや、そもそも本物が出てくるとか思わないってことかな?

 不意にニュクスが杖の先を地面に叩きつけた。突然の轟音の後に地面が隆起してくる。そうしてできあがったのは、大きな崖と洞穴。

 うん。洞窟を作るとは聞いていたけど、地形を変えるとは聞いてなかったかな!


『うそやん』

『はははいやいやそんなまさか合成映像ですよこれは』

『生配信なんだよなあ』

『つまり?』

『祭りだあああ!』


 うるっさ! もうちょっと耳に流すコメントを選んでほしい! 振り返ったら、文ちゃんはにやにやと笑っていた。ほっぺた引っ張るぞ。

 ちなみにドローンは地面の隆起を避けて、私の側に避難してきていた。危険察知能力が高いね。

 振り返ったニュクスがドローンに気付いて、あ、と小さな声を上げる。ドローンを指差してきたので頷いてあげると、きりっとした威圧感のある顔になった。


「こんにちは、人類諸君。私はニュクス。侵略者である」


『こんにちはー』

『侵略者様!』

『ニュクスたんかわいい!』


「かわ……。かわ!?」


 あ、ニュクスがちょっと顔を赤くしてる。そんな様子もかわい……、いやちょっと待って。


「え、あの、ニュクス」

「こ、こほん。どうした、協力者」

「コメント、聞こえてるの?」

「聞こえている。魔法であなたに聞こえる声を私にも転送している」

「マジすか」

「マジだ」


『魔法すげえ』

『ニュクスたんすげえ』

『ていうか、侵略者様わりとのりが軽い?』

『マジだって返事してくれるんだw』


 あ、ニュクスの頬がちょっと引きつった。私はこの調子で、ニュクスの仮面を引きはがしたいな。


「協力者。私は何をすればいい?」

「うん。普通にダンジョン作りをすればいいよ。私に説明してくれたのをそのままやってもいいし」

「承った」

「難しい言葉知ってるなあ」


 ニュクスがじろりと睨んでくる。すみませんね。でも私はニュクスの仮面を引きはがしたいので続けます。

 小さくため息をついて、ニュクスが前を向く。隆起して崖になった場所には、ぽっかりと大きな洞窟ができていた。大きなトラックが余裕で通れる大きさの入口だ。すごい。


「ここがダンジョン入口だ」

「おー」


『すごーい!』

『侵略者様が自らダンジョンを説明してくれると聞いて』

『盛り上がってきました!』


 みんな、思ったよりも楽しそうだ。ニュクスも小さく笑ってる。


「では中に行こう」


 ニュクスがそう言って中に入ろうとして……。私はちょっと困ってしまった。電波とか、洞窟の中に入っても大丈夫かな?


「その辺どうですか」


 振り返って文ちゃんに聞いてみる。文ちゃんは難しい顔になってしまった。


「ある程度なら大丈夫だと思いますけど……。ニュクスさんに相談した方がいいと思います」

「なるほど」


『あれ、他にも人がいる?』

『かわいい声! 見たい!』


 さすがに見せないよ。それに、今は電波問題だ。というわけで。


「ニュクスさーん!」

「ん……。どうした、協力者」

「実はかくかくしかじかで、どうにかなりませんか」

「少し待て」

「かくかくしかじかで通じた、だと……?」


『エスパーか何かかな?』

『侵略者です』

『どうせ魔法だよ俺詳しいんだ』


 そう、なのかな。思考を読まれてるわけじゃないと思うから……。私と文ちゃんの会話をさりげなく聞いていた、ということかな。そういえば、地面の隆起もタイミング良かったし……。もしかして、狙ってた?


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