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俺が強すぎて人生ハードモード  作者: 雨宮悠理
Phase3 動乱の学園
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混乱の教室からの脱出

「教室全体が……おかしくなってる!」


 ルナが困惑した表情を浮かべながらマヒロを見上げる。その目には、不安と覚悟が混ざり合っていた。


「まずはこの場を離れるぞ。何が起きてるか、外を見ないと話にならない」


 マヒロはユリカをそっと床に下ろす。その間にルナが出入り口となる扉の方に向かう。ルナが取手に手をかけて引いてみるが、その扉は嘘のようにぴくりとも動かない。


「鍵が閉まってる……?」


 体重をかけて思いっきり引いてみるが微動だにしない。ほんの少しも動かないそれは、まるで扉そのものがコンクリートで固められているようだった。


「ルナ、どいてくれ」


 マヒロが歩み寄り、取手を掴む。次の瞬間、タイタンの力を指先に集中させると、マヒロの体を白く淡いオーラが覆う。そして全身の力を込めて扉を引っ張った。


「開けっ!」


しかし――


「……嘘だろ?」


 普段なら簡単に壊れるはずの扉が、まったく動かない。微動だにしない。マヒロは眉をひそめながら力を込め続けたが、結果は変わらなかった。


「こんなはずは……」


「次は私が試してみる」


 ルナがマヒロの横に立つ。


「おい、無理だって。これは普通じゃない――」


 マヒロが制止しようとするが、ルナは静かに扉に手を触れた。


「……開いて」


 低い声で呟いた瞬間、扉がカチリと音を立てて開いた。


「……えっ?」


 驚きに目を見開くマヒロ。扉の向こうには、暗い廊下が静まり返っている。


「どうして開いたんだ?」


 マヒロが疑問の声を漏らす。ルナは疲れたように息をつきながら、手を離す。


「……よくわからないけど、これで外に出られるはず」


 声には微かな震えがあった。明らかに彼女は無理をしているようだったが、その理由を尋ねる暇はなかった。


「出るぞ」


 マヒロが短く言い、二人は扉を抜け廊下へと足を踏み入れる。


 マヒロとルナが廊下に足を踏み入れると、いつもの学校の雰囲気とは明らかに違う異様な空気が漂っていた。


 普段なら賑やかな声が響く時間帯。しかし、廊下から聞こえてくるのは、不安そうに話し合うクラスメイトたちのざわめきだった。


「先生たち、どこ行っちゃったの?」

「さっきのチャイム、変な音じゃなかった?」


 小さな囁き声が遠くから聞こえてくる。異様に反響する声に、マヒロは眉をひそめた。


「……なんか、みんな変だな」


 ルナも窓の外を見て言う。普段は校庭が見えるはずの窓の向こうは、奇妙に薄暗い景色が広がっている。かすかな霧のようなものが立ち込め、外との境界がぼんやりとしていた。


「廊下の空気も重い……これって、もしかして……」


 ルナの疑念にマヒロも同意するように頷く。


◇◆◇◆◇


 マヒロが先頭に立って進むと、廊下の向こうから誰かが駆け寄ってくる気配がした。


「淡海君!?」


 サクラだった。焦った表情で、すぐに駆け寄ってくる。


「サクラ……お前、無事だったのか?」


 マヒロはホッとしたように言うが、サクラは周囲を警戒するように見回している。


「そっちこそ! なんか、学校全体が変だよね。私のクラスもみんなおかしいの! 急に黙り込んだり、訳分かんないこと言い出したり!」


「こっちも同じだ。扉が開かないし、窓の外も変だし……」


 サクラはマヒロの横に立つルナを見て、一瞬驚いたような顔をする。


「ルナちゃんも一緒だったんだ?」


「ええ。状況を確認しようと思って」


 ルナは簡潔に答えるが、疲労の色が浮かんでいる。


「おい、お前ら!」


 さらに廊下の奥から聞き覚えのある声が響く。現れたのは藤沢カイだった。


「藤沢?」


「お前らも感じてるだろ。これ、絶対普通じゃねえよ!」


 カイは普段の軽快な表情とは打って変わり、険しい顔をしていた。


「クラスの連中も明らかにおかしいし。……それになんか気持ち悪い、べっとりしたオーラみたいなものも感じるんだよ」


「……藤沢。お前、まさか」


 気味が悪そうに身体を震わせるカイ。マヒロは驚きに目を見開くが、まずは現状確認が優先だと判断し三人に向けて振り返る。


「とにかく、状況を把握しよう。まずは外への脱出口を探そう。そして多分この状況を作り出した黒幕がいるはずだ。そいつを見つけて止めるぞ」


 マヒロの提案にカイ以外の全員が頷く。


「おっ、おい。黒幕とかってなんのことだよ」


 困惑するカイを含めた四人は慎重に進み始めた。


 廊下の先に進むにつれ、異変はより顕著になっていった。クラスメイトたちがうつむいたまま座り込んでいる教室、完全に沈黙したフロア。


「まるで、ここだけ切り取られてるみたい……」


 ルナが呟く。その言葉が何かを予感させるようで、誰も反論しなかった。


 やがて一行は、職員室の扉の前に辿り着いた。重い静寂が四人を包み込む中、マヒロが意を決して扉に手を掛ける――。

みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!


こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!

この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!


ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。


そして最後に……

いいねやコメント、本当に励みになります!

いただけると「次の更新もがんばるぞー!」ってやる気がグンとアップします。どんな感想でもいいので、気軽にひとことでも残してもらえると嬉しいです!


それでは、今日も物語の世界へどうぞ!

お楽しみいただけますように!

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