ラブコメショートシリーズ「ホラー」
ここからしばらくはショートシリーズが続きます。
まず手始めに、ホラーです。
【笑未と翼】
「なーなー翼ー。これ観よーやー。」
休日、うちは同棲している彼氏…翼にDVDを持ちながら話し掛ける。
「どうしたの笑未ちゃ…ん…」
翼はうちの手元を見て固まった。
「そ、それ…どうしたの?」
そう言う翼が指を指す先にはDVD。内容は邦画のホラー映画。凄い有名ってわけやないけど、結構面白いらしい。
「ああ、友達から借りてん。」
「…」
翼が黙り込む。…もしかして…
「?どないしたん?」
一応尋ねてみる…と、翼はうちの目を見て口を開いた。
「…観よう!」
「お、おう…じゃ、準備しよか。」
何となく察したけど、大丈夫なんかな…?
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準備が終わり、うちらは2人掛けのソファに座る。
「よーし、観るで!楽しみやわー…近ない?」
「ち、近くないよ!カ、カップルってこれくらいの距離感じゃない?」
そう言って誤魔化す翼。…うん。黙っとこ。可愛いし。
そうして映画が始まると、案の定翼は些細な物音やちょっと驚かせるようなシーンでも良いリアクションで驚いていた。
(…思った通りやわ。やっぱり翼ってホラー苦手よな?…ふふっ。)
「な、何で笑ってるのぉ…うわあっ!」
急なホラーシーンで驚く翼。その拍子にうちの腕にしがみついてくる。
(…また一緒にホラー見よ。)
色んなシーンでビビっている翼を横目に、うちは思うのだった…
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【双子たち】
「脱出ゲーム?」
学校からの帰り道、私…相田 夢来は双子の姉である美夢、美夢の彼氏である吉本 公平くん、公平くんの双子の兄で、私の彼氏でもある陽平くんの4人で話をしていた…ら、公平くんが次のダブルデートの予定を話し始めた。
「そうそう。近くに室内アスレチックあるじゃん?そこでリアル脱出ゲームをやってるんだって。1組の富野に教えてもらったんだよ。」
なるほど…室内アスレチックがあるのは知っていたけど…リアル脱出ゲームもあったんだ…と思っていたら、美夢がスマホで何か調べ始めた。多分脱出ゲームの事だろう。
「あ、あった。…ふーん、季節ごとで違うテーマのゲームがあるんだ。…ってホラー関係ばっかじゃん。」
そう言う美夢に向かって、公平くんは話し始める。
「ちょうど夏だし、納涼にも良いと思ってさ。実際に心霊スポットに行くわけにもいかないし。」
「確かにね…私は良いけど、夢来は?…ああうん。大丈夫そうだね。」
そう言って納得する美夢。確かに楽しみだとは思ったけど、そんなに分かりやすかったかな?
「で?兄は?」
美夢が急に陽平くんへ話を振る。陽平くんは急に話を振られたからか、かなり慌てている。
「お、俺!?」
「あんた以外に誰がいるのよ。」
美夢がそう言うと、陽平くんは悩み始めた。うーん…私は行きたいんだよな…あ、そうだ。
「ねえ、陽平くん。」
「ゆ、夢来ちゃん…?」
「私も行きたいな?…ダメ?」
「い、行きます…」
よし!折れてくれた!付き合い始めて約1年、少しずつ陽平くんの事もわかってきた。
陽平くんは私の頼み込みには結構弱い。よほど理不尽でなければ。
「楽しみだね!陽平くん!」
「お、おお…」
私の言葉に苦笑いを浮かべながらも肯定する陽平くん。
リアル脱出ゲーム…初めてするけど、本当に楽しみ!
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「うわあっ!ちょ…公平!パスワードは!?」
「ま、待てって…!のわあっ!」
「あったよー。次の部屋への鍵。それ嘘の鍵っぽいよー。」
「楽しいね!美夢!あっ!血まみれ!凄い!」
慌てながらもヒントを探そうとする陽平くんと公平くん、すんなり次の部屋の鍵を見つけた美夢、そして周りのギミックについ興奮してしまった私…と、多種多様な反応を示す私達。楽しい!
次の部屋へと向かう途中、陽平くんは私に恐る恐る話し掛ける。
「ゆ、夢来ちゃん…平気なんだね?」
「うん!すっごく楽しい!」
「そ、そうなんだね…」
心なしか、陽平くんの背中が少し小さく見えた。
ちょっと可愛いかも。
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こうして、無事に私達は部屋を脱出した。
「あー…!楽しかった!ね!美夢!」
「そうだね夢来。…男子どもはビビり散らかしてたけどね。」
「う、うぐ…」
陽平くんと公平くんは少しばつが悪そうにしている。…と、美夢が公平くんに話し掛ける。
「ていうか、公平は何で誘ったのよ。怖いの無理なんでしょ?」
「だ、だって…」
少し良い淀む公平くん。…が、ゆっくりと口を開いた。
「美夢ちゃんがホラー好きだって言ってたから…」
「…全く…だからって無理しなくて良いじゃない…」
そう言って公平くんの手を引く美夢。…私も。
「陽平くん。」
そう言って私は陽平くんの手をつかんで話し掛けた。
「また、デートしようねっ!」
「う、うん…」
照れ臭そうな表情を浮かべる陽平くん。
今日は、色んな表情を見ることが出来て、楽しかったな…
(もっと、色んな表情を見ていきたいな。)
そう思いながら、私は陽平くんと手を繋いで帰路へ着くのであった…
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【おまけ、瑠美と公徳】
「ねえねえオタクくん!ホラー映画見よう!」
「断る!」
「えー?何で?」
「…ホラーは苦手だ。」
「えー…?サッカー場が舞台なんだけど…」
「観る。」
「あ、うん。」
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「いやああああああああ!!!ムリムリムリムリ!オタクくん!もう止めよう!無理!きゃああああああ!!!」
「…そのホラー耐性で何で観ようと思ったんだ?…うおっ。…結構良くできてるなこれ。」
「みゃああああああああああああ!!!」
終わり
因みに私はホラー苦手です。




